泣く。

血液検査の日。
いつも通り、採血をして、
いつも通り、珈琲を飲みながら1時間強
時間を潰す。

番号表示で診察室に入ると、
主治医は、訝しげな顔。

「どうですかー？」の問に、

「全く問題ございません😌
いたって健康？…ん？絶好調でございます。」
と答えた。

「実はね、クレアチンキナーゼの値がすごく高くて…
なにか、激しい運動されました？」

激しい運動。

「ん？あーー？
一週間ほど前に、ボウリングに行きまして、お尻から太もも、右腕が筋肉痛で、2~3日前やっと治ったところです。」

「なら、それかなー？たぶんそれね！
でも、CKの値が高いときは、心筋梗塞とかが疑われるので、一応、念の為、心電図とりませんか！」

「はい。仰せの通りに😅」

ボウリング…
たった5ゲームしかして無いのに、
心電図まで発展させてしまった(笑)
これは、問題だわっ💦


そして、改めて、血液検査結果を閲する。


見る。


見た。


しばし、呆然。
言葉もでない。



恐らく、一瞬で顔色が変わった気がする。




あーーー


なんなの？このCEAの高さは！

尋常な数字ではない。。。



1234.7


とうとう、4桁にまでなってしまってる。
5以下で正常値。
最初にガンの診断を受けた時の、4倍を超えた。
話にならない。



そして、主治医は、
その高い高いCEAには、一切触れない。
これもまたショック……。


触れられたところで、どうにもならないし、
何か、気を付ければどうにかなる訳でもないけれど…。




心電図の結果は異常なし。
私からも、CEAの件には触れずに
病院を後にした。





開き直るしかない。

悩んでも仕方がない。


癌になって、腹を括ってからは、そう思って生きてきた。
そう思わないと生きられない。
自暴自棄になったところで、何も得るものはない。


病院からの帰り道。
急に涙が溢れて目の前が潤んで見えなくなってきた。

気持ちを落ち着けようと思って、コンビニの駐車場に車を止めると、
これも何かの…縁なのか…

HDDからは、
back numberの(ハッピーエンド)
まるで、図ったようなタイミング。


さよならが喉の奥に
つっかえてしまって
咳をするみたいに
ありがとうって言ったの

次の言葉はどこかと
ポケットを探しても
見つかるのはあなたを好きな私だけ
平気よ大丈夫だよ
優しくなれたと思って
願いに変わって最後は嘘になって

青いまま枯れてゆく
あなたを好きなままで消えてゆく
私みたいと手に取って
奥にあった想いと一緒に
握り潰したの
大丈夫 大丈夫

今すぐに抱きしめて
私がいれば何もいらないと
それだけ言ってキスをして
なんてね 嘘だよ ごめんね



じわっと歌詞が入って来て…ますます
泣けて来る。

失恋をテーマにした曲なのだけれど、
私には、命の最期の曲に聞こえる。


…青いまま枯れてゆく…
ではないけどね！
自分でツッコミを入れながら。

意外と元気じゃん！

…青いまま…には気恥しさを感じる。
何より、私、まだ消えてない。生きてるし。
それも、なんの痛みも不自由もなく。
顔張れてるじゃん！私。


しかし、どんなに、自分で励ましても、
底知れない恐怖が、じわっと襲って来る。

今がとても元気だから。

コレが、
無理かも…と思った瞬間から、死への階段を転げ落ちるのかな。
その時期は、何時なのかな。
そう長い時間は残ってないのかな。

こんなに元気なのに！

三男が学生終了までの時間は残ってるのかな。

こんなに元気なのに！



家に帰る前に、ココで泣いていこう。


誰にも言えない。
誰にも言わない。


笑ってすごせる様に、ココで泣いていく。


何事も無かった顔で、病気のことなんか
気にしてないわ！ってフリする為に
ココで泣いていく。


Darlingや子供達と
素敵な笑顔の思い出作れる様に、ココで泣いていく。


元気なうちに、やらなければならない事もたくさんある。
ココから走り始めたら、泣いてる暇はない！



なのに、これを書きながら涙が溢れる。

弱いな。



数日前、同じ病気のブロガーさんがお亡くなりになった。
QOLが著しく低下して、入院されていて…

更新されないなぁと、嫌な予感がしていたら、
奥様から、「亡くなりました。」
最後のブログ更新。


あー。やっぱり………。
ご冥福をお祈りします。


他にも、既に数ヶ月、更新されないままのブログもある。



まだ、逝きたくない。
せめて後３年。出来れば７年。

そう！
目指すは、末期ガンなのに、なぜか死なない不思議ちゃん✨だもん！


Darlingにも妹にも、今回の結果報告は、まだしていない。

まだしてないが、何を意味するのかは、察している様で、
あちらからも連絡がない。
救われた気分。
今、下手に優しい言葉をかけられたら、ヘタリ込みそうだし、
叱咤激励されても、落ち込む。

そっと触らない優しさに感謝。