ビスケットのあれこれ

ビジュアル言語ビスケット(Viscuit)に関するあれこれを書いてゆきます.

ビットマップディスプレイの衝撃

2015-07-01 12:38:54 | 1
大人向けの講座が終わりまして,びっちりのお客さんに来ていただいたのと,その内1/3が女性だったということで,楽しく華やかな講座になりました.ネットが切れるてきなトラブルもなかったですし.途中で二人ペアになってとトランプで遊ぶワークを入れたのですが,うまい具合に男性と女性がペアになって楽しそうで羨ましかったですよ.

講座が終わって,昨日あたりから,こういう話もすれば良かったかな,というのがいろいろと浮かんできたので少しブログに書いていこうと思いますね.

一つはビットマップディスプレイは完璧なデバイスであるって話です.僕が最初に触ったコンピュータはマイコンと言ってましたが,テレビに繋がないで,数字が表示されるLEDが並んでいたやつですね.7本の棒が「日」の字に並んでいて,それをつけたり消したりして数字を表示します.

これは数字で45ですが,デジタル時計でも使われてますよね.これを頑張ってアルファベットを表示する方法を考えた人がいます.

ABCですけど,Bが8と区別がつかないので小文字にしてます.これくらいならいいですが

Sは5と区別できないので,点を光らせてます.すごい苦し紛れですね.こういうやりかたはどれくらい使われていたのでしょうね.

そのあと,テレビ画面に表示するようになって,ドット絵という表現になります.ドット絵もすごかったですね.四角い点で目を書いているだけなのに,楽しそうにも悲しそうにも見せられるんですからね.

で,色がもっと自由に使えるようになって,ドットも細くなってきて,とうとう写真が表示できるようになりました.

僕はビットマップディスプレイが出た時の衝撃,これさえあればデバイスはもう完璧じゃないか,と思ったのですが.

そのあとは,物凄い大きなサイズの写真データを1/10のサイズにするMacの専用ボードだったり.それからコンピュータはどんどん早くなって,ネットとwwwの発明もあって,画面の上で動画が表示されるようになるわけですが.ハードウェアは着々と進化して,動画もなんの問題もなくなりました.全編CGだけで映画が作れるようにもなりましたね.もう10年以上も前からですよね.

こんな進化の先どうなるのか,と考えると,あとは人間の発想が残された問題になります.ハードウェアではないです.

同じ話は,CDが出た時にも思いました.僕はその頃ブラスバンドでチューバを吹いてましたが,CDの話を聞いた時,もう楽器いらないんだ,と思いましたもの.数字をたくさん並べさえすればどんな音楽でも作れる時代になるんだと.

一休さんの虎退治じゃないですけれど,あなたの欲しい音楽を言ってくれれば,僕はそれを作れますよ,ってことなんです.ビットマップディスプレイがあるので,どんな映画だって作れますよ.0と1を並べさえすればいいんですから.

昔,山に10年こもって,石仏を彫ったお坊さんの話がありますが,それくらいの根気があれば0と1からなんでも作れそうですよね.

ここで一番重要なのは,自分が欲しい音楽とか映画とかを頭の中でイメージできるか,ということです.まずそれがあって.で,イメージできたとしてそれをどうやって0と1で表現するか.ここで実時間の領域に直接落としてしまうと,それこそ今のCGで作られた映画のように大勢の人間がすごいアプリを駆使して作ってゆくことになるのだと思いますが.

僕はここにまったく違う視点を入れられるんじゃないかと思っています.それがプログラミングということなんですが.プログラミングといってもCGソフトを自分で書けって話ではないですよ.ビスケットでメガネを2つ3つ作って動かしたら,いつまで見てても飽きない動きが得られるわけです.その動きを一コマ一コマ手で作ったらそれこそ大変ですが,動き全体の世界のルールを決めてあとはそれに従って動いてくれればよいということです.プログラミング言語のもっとすごい発展させた技術を使うと,ものづくりの視点の軸が全然違ってくるんですよ.

映画だったら登場人物の性格をあらかじめ入力しておいて,そこに起きる事件を入れると自動的にお話ができてゆくってことですかね.CGや音声合成だったら不自然さを消すのが大変かもしれませんが,小説くらいはなんとかなるかもしれませんし(実際,人工知能研究で最近挑戦されてますね).もっと制約して和歌だけの文通で表現するドラマとかだと全然ばれないかもしれないです.そういう生成を全自動でやるというのはコンピュータは得意ではないです.そうではなくて,やれることを全部単機能として外に見せて,それを人間が専用のプログラミング言語でプログラムして,動いた結果が小説ってことです.生合成をとったりとか,口調を整えたりとか,表現の面倒な部分は人工知能にやらせて,人間はプログラムで全体をコントロールする感じ.



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