くさぶえの道

身辺雑記 思い出の記

誤嚥顛末記

2006-10-19 17:19:21 | 験す
 前から予定していた映画「出口のない海」をこれから揃って観に行こうとしている朝でした。二階で何やら異様な声が2,3度聞こえた気がしたので、急いで上がってみると朝食が終わって外出の仕度をしていると思っていた夫がトイレでガーガー吐こうとしていました。入れ歯を飲んでしまい、どうしても出ないと苦しがっているのです。こっちもすっかり動顚、掃除機で吸い取ろうとか思いましたが、余り苦しそうなので119番に電話。間もなく救急車が来てくれましたが、その時は喉元に停滞していた義歯は少し下方に下りたらしく、口もまともにきいて、自分の足で乗り込みました。

 運ばれた先は近くの北部病院で早速検査してもらうと、食道の上から三分の一辺りに留まっているそれの影が見えました。内視鏡で取り出すとの説明を受け、ヤレヤレと安堵すると、ドクターにそんな生易しい事ではないと釘をさされてしまいました。小さいとはいえ、義歯の留め金が食道壁を既に傷つけているか、取り出す際に傷をつける恐れ大だと言うのです。”最悪、孔でも空いたらえらいことになる”とすっかり脅かされてしまいました。即刻入院、午後取り出すことに決まりました。運を天に任せて、私は用意のため一旦帰宅して朗報を祈りながら面会時間の3時ごろまた救急室へ。祈りは通じました。先生の腕が良かったのでしょう、食道の入り口近くに少々引っ掻き傷は出来ていたものの無事取り出され、本人は全く変わりなくベッドに寝ていました。取り出し前後の色も鮮やかな生々しい5連の写真と一緒に張本人の入れ歯も引き出しにありました。

 前顎下の二本つながった義歯で先日入れたばかり、歯医者で明日もう一度調整してもらう予定になっていたので少し不安定だったのでしょう。うっかりコーヒーと一緒に飲み込んでしまったのです。

 入院もたった一泊で翌日午後には退院。帰宅前には、喉元過ぎればの言葉通り、二人して今度の事件を笑いものにしながら無事を祝ってソフトアイスで乾杯しました。

 しかしこの騒ぎで映画鑑賞はお流れ、その翌日の木曜日は我が家での織りの例会も皆さんにお断りを入れて中止。またその翌日の本人のクラス会の名古屋行きもキャンセルと、色々当てが外れてしまいましたが。まずはメデタシのおハナシです。
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