くさぶえの道

身辺雑記 思い出の記

愉しい作業

2013-06-22 12:38:42 | 参加する
二年前転居に当たって、家の写真アルバムの大半を処分した。同居の親の代からのものもあったのだから大変な量だったのを、選り分け、選り分け、アルバムから無残にはがして捨てねばならなかった。その時、今後は紙のアルバムは辞めて、写真は大体パソコンに保存すると決め、その仕事も又愉しいかと思いなおしたので、随分絞った積りが、結構沢山持ってきてしまった。

その保存方法というのは、数年前PC教室で教わって、幾つか作ってみて大いに気に入った「フォト・ストーリー」というものに仕立てることだ。撮り溜めた写真をテーマごとにスライドにして、音楽をつける。一枚毎に様々な切り替えのパターンを選ぶのも面白いが、音楽をつけるところが一番気に入っている。折々に少しずつ取り込んできた好きな音楽の中から、テーマにふさわしいと思う曲を時間をかけて選ぶ作業は本当に愉しい。最近になって「ムービーメーカー」と言うソフトも並行して利用し始めた。こちらのほうは前者には無い、タイトルを入れる表紙部分にも更に工夫を凝らすことが出来る。

ふだん3人の弟妹とメール交換しているが、最近弟が夫婦で伊勢神宮とか高千穂、ハウステンボス近辺の旅行をしてきたそうで、その際撮ってきた沢山の写真の整理の話が出た。そこでこのフォトストーリーを紹介したところ、すっかり乗り気になって直ぐに着手、早速出来上がった作品を幾つか送ってくれた。

初めてにしては好く出来ていたが、捨てがたい写真が多かったのか、ボリュームが大きくなり過ぎていたし、何より選曲に問題があった。ハウステンボスは好いとしても、厳かな神社めぐりにジャズのBGMはないだろう。多分手持ち曲が少なかったのかと思い、忌憚ない意見を述べておいた。これからもどんどん作って行きたい様子なので、そのうち傑作も出来るだろう。

私はデジカメで直接撮影したものだけでなく、昔のプリント写真を一枚一枚スキャンしてからのものも多いので、大仕事になりそうだ。唯面白くて夢中になるといつも家事の方が全く念頭から去ってしまうのが難点。


「駒形どぜう」

2013-06-01 15:59:18 | 参加する
仲良し三人組の一人、I さんの姉画伯の個展を観に、もう一人の仲間と一緒に世田谷のさる画廊へ。澁谷からバスに乗ったのだが、以前は玉電で通った、昔懐かしい名前の停留所を幾つも通り過ぎた。戦災で焼けた我々の高校が間借り校舎を転々としていた頃、第二番目の大家さんだった和光学園がその先の上町にあったので、我々にとっては思い出深い路線なのだ。とはいっても途中の風景は何処一つとっても見覚えのあるところはない。今更無常をかこってもしょうがないが、世の中の進歩があまりにも早過ぎ、ふるさと付近があらかた見知らぬ街になってしまっているのはやはり物悲しい。

画廊はこの路線途中のの住宅街の中にあり初めての場所だった。I さんの姉上は以前から個展のたびにお目にかかっていたが、何やら難しい名前の突発性の脳の病気に罹り、おおいに心配していたところ、最近無事退院され、又制作に戻られたのだ。年齢から考えても、とても大病の後とは思えないお元気さで、そのたくましさにまず驚き安心した。退院後の作品も何点かあり、最近のは殆んどが抽象画でモザイク風のもあって色が美しい。私はブルー系のが特に気に入った。

三人揃えばもう一つの目的がある。バスで又渋谷まで戻り、飲むにはやや時間が早過ぎるから適当な所はここしかないと、駅近くの I さん行きつけの駒形どぜうに落ち着いた。以前からドジョウ嫌いを宣言している私のことを面白がって、ドジョウ好きの二人がわざわざ強引に連れて来たがる場所だ。ニョロニョロの形態だけで食わず嫌いを通していた私なのだが、お陰で柳川鍋なら、別に美味しいとまでは思わないが、お付き合いできるようにはなっている。泥鰌だけでなく勿論他に色々な料理も選べる。泥鰌鍋の二人の脇で私は柳川をメインに、少々の日本酒を酌み交わしいつものように楽しい語らいの一時を過した。丁度サラリーマンの帰宅時間か、一人で泥鰌鍋をつついては短時間で入れ替わり立ち代りする男性客が目に付いた。帰宅は8時だった。