もちろん家計は火の車

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久々に出たインディーズ・ゲームの傑作『メゾン・ド・魔王』がサイコーに面白い!

2012年10月04日 | ゲーム

いま、TVゲームで遊びながらニヤニヤしている自分がいる。
なんつ~か、本当に久しぶりに
「これ、面白いじゃん……!?」というソフトに出会ったのである。
そのゲームの名は『メゾン・ド・魔王』(← もう、タイトルからして素敵w)。
この『メゾン・ド・魔王』、どういうゲームかというと
その名の通り“メゾン・ド・魔王”なるマンションを経営し
「ファンタジー世界を征服する」、一種の経営シミュレーション・ゲームである
(……って、なんだか真面目に説明するのがアホらしくなるくらい
“お馬鹿テイスト全開”の設定であるが、そこがイカス!
もうね、ゲームの冒頭から
「魔王は貯金をはたいて、念願の賃貸物件を購入した!」だものwww)。

賃貸物件オーナーとなった魔王の夢は、例によって世界征服。
その崇高なる目的を果たすため、まずは
所有するアパートに各種モンスターを入居させ、家賃を取り立て、
入手したお金で住人を喜ばせるような設備投資をしつつ
「アパート→マンション」と経営を拡大。
で、最終的には「夢の世界征服……!!」と、まぁ、こんな感じである。
ゲームのジャンル名に「アパート経営・防衛シミュレーションゲーム」とあるとおり、
“メゾン・ド・魔王”には定期的に、さまざまな勇者たちが攻め込んでくる。
この勇者たちを、アパートの住人であるモンスターを用いて撃退しなければならない。
建物内に侵入してきた勇者を迎え撃つために
大家である魔王がとることのできる方法は、ただ1つ。
「モンスターが住む部屋のドアをノックすること」だけである(笑)。
イメージとしては
「ちょっとちょっと、103号室の○○さん!
タイヘンでっせ、勇者が攻めてきよりましたで~!!」とか、そんな感じかwww。
この戦闘パート、システム的には
“タワー・ディフェンス”のそれとなっていて、なかなか手堅い作りとなっている。

 ←経営が軌道に乗ると、物件の作りもだんだん豪華にw。

 ←ゆる~いタッチのイラストが、なんだかイイ味出してます!

……と、まぁ
ここまで読んだ読者の中には
「それって、PSPの『勇者のくせに生意気だ』のパクリじゃね?」と
思われた方もいるかもしれないが、
ぶっちゃけ言ってしまうと、実際「そんなカンジ」だったりする(笑)。
『勇者のくせに~』で「地下ダンジョン建設」だった部分を
「アパート経営」に置き換えれば、もうね、ほぼそのまんま『メゾン・ド・魔王』www
(実際には「モンスター同士の食物連鎖」といった要素が
導入されていた『勇者のくせに~』のほうが、より複雑で洗練されているのだが)。
特に、ゲーム全編にあふれるパロディや遊び心といった部分では
この2タイトル、実に似通ったテイストをかもし出している
(ほんと、実は「製作者が一緒なんじゃね……!?」と勘ぐりたくなっちゃうほど・笑)。

実はこの『メゾン・ド・魔王』、残念ながら
店頭で普通に売られているソフトではない。
マイクロソフトのゲーム機“Xbox360”向けに
ソフトをダウンロード販売するサービス=「XboxLIVE」で
9月末より配信されている、インディーズ・ゲームなのである。
“インディーズ・ゲーム”とは、「同人製作によるゲーム」のこと。
要するに、セガやカプコンといった大手メーカーではない、
その多くが「単なるゲーム好きの集まり」によって
製作されている、ある種“手作り感覚”のゲームである
(そのぶん、販売価格も安価に抑えられており、
本作『メゾン・ド・魔王』の場合、価格は日本円にして「300円」程度!)。

ただ、残念なことであるがインディーズ・ゲームの場合、
正直言って“玉石混交”というのが実態だったりする。
中には「えっ、これに値段つけて売るの……!?」と
言いたくなるようなレベルの作品が、混ざってたりもする。
ま、「安かろう悪かろう」ではないが、
この『メゾン・ド・魔王』の場合も
プレイを進めるうち、とくに後半になって
けっこう「中だるみ感」が漂ってきたりして、
細部に“詰めの甘さ”が感じられたりもするのだが、そこはご愛嬌。
とにかく、さまざまな部分に「キラリと光るものをカンジさせる」、
同人製作のゲームとしては「異例のレベルで突出した作品」と言ってよいだろう。


思い返すと、かつてTVゲーム業界が元気だった頃、
こういう「新しい風」は、あっちこっちで吹いていたものだ。
さきほど触れたPSPソフト『勇者のくせに生意気だ』にしても、
もとはと言えば、プレイステーションの成功によって
絶好調だったSCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)が仕掛けた
クリエイター発掘プロジェクト(=「ゲームやろうぜ!」)の中で
見出されたタイトルだったはず
(たしか、製品化された時点でプロジェクトは
「PS CAMP」に改名されてたんだっけか……?)。
風のウワサによれば、あのメガヒット作『塊魂』もそうだと言うが(← 真偽は不明)、
「単なるシロウトの思いついたアイディア」が、
とーーんでもない金鉱を掘り当てるコトだって、たまにはあるのである。

いまや「GREEだ、モバゲーだ」とソシャゲーに押され
なんだか元気のないTVゲーム業界ではあるが、
こういうタイトルをきっかけにして、
かつての輝きを取り戻してくれるといいな……などと、
柄にもなく考えてしまった、オールド・ゲーマーのブログ主である
(ま、体力がなくなって来てるからこそ
「新しい才能に賭ける余裕がないのだ」って話もあるか?
そこらへん、ホント難しいなぁ、ウーーームムム……)。

とにかく、だ。
Xbox360をお持ちの方は、ぜひとも“お布施”と思って
本作『メゾン・ド・魔王』、プレイしてみていただきたい。
たった300円ぽっちで、まだ世に出ていない才能に
エールを送ることができる……これって、けっこうステキなことじゃないスか??


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2 コメント

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Unknown (うお)
2012-11-13 20:28:39
誉めすぎな気もしますがまぁ値段を考えたら文句は言えませんね
返信する
この値段にしちゃ、十分でしょう! (「火の車」の中の人)
2012-11-14 12:41:27
コメント、ありがとうございます。
いまどき300円ぽっちじゃ
文庫本一冊だって買えないわけで、
楽しくゲームをプレイした時間
&満足度を考えれば、
十分に「元を取った」気分になれましたよ~、ハイ(笑)。
返信する

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