ツイッターのTLを見ていたら、上杉隆氏が読売新聞の記事を盗用しているのではないかとあったので、ガセやパクリ(記事盗用)について思うことを書いていきたい。
上杉氏が記事の盗用をしていたかもしれないという話を目にしたとき、私はガセの記事を書く人は盗用も行うのだなというのが一番の印象だった。
私が別のパクリ記事の人で頭に浮かぶのは唐沢俊一である。彼も、ガセネタの文章の多い人である。
ガセを書く人はパクリも行い、パクリを行う人はガセも多い。前記二人からそう結論付けてしまうのは乱暴かもしれない。
けれど、ガセとパクリには関連性があるように思う。
その共通点というのは、「一次情報の軽視、一次情報を丹念に取材することができていない」ということになる。
私は今、仕事で図面の作成しているところなのだが、土地の図面作成は報道の取材と似ているなと感じる。
土地図面は、現地で、作図に必要な点(座標)を全て測定してそれに基づいて制作することになる。必要な点(座標)を測定し漏れがあると、正確な図面をつくることはできない。
報道取材も記事をつくるのに必要な情報を、全て漏れなくきちんと取材をする。それができないから、ガセが多くなったり、抜けている情報を余所から盗用してきたりするのではないだろうか。
そしてさらにひどくなると、自分が書きたい記事の説得力の補強のためだけに一次情報を取材してくるようになる。
もう報道ではなく、単なる自己主張である。
最後に上杉氏の話に戻る。
ツイッターを見てたら彼がメルトダウンを一番初めに指摘したことを重視する人が多いが、そんなもの全然評価できるものではない。
彼はジャーナリストを名乗っていたのだから、一次情報の取材に基づいて発表しなければいけない。
メルトダウンしているかもしれないと思っていた人は、当初から多くいたと思う。その人たちがそのことを言わなかったのは、隠ぺいしようとしたからではなく、慎重に一次情報を取材していて、事実であると確認できなかったからであろう。
一次情報を軽視する人は、そのような確認作業をあまりしないのでフライング気味に発表することができる。
けれど、そういったものは決して評価に値するものではない。
> 重視する人が多い
それも嘘ですよ。このツイートを見ればわかります。
http://twitter.com/uesugitakashi/status/46442304784957440
上杉は保安院の会見で聞いたことをツイートしただけで、別に上杉がメルトダウンを指摘したわけではありません。公的な会見で保安院が発言したことですから、当然すぐに報道されました。
その「彼がメルトダウンを一番初めに指摘したことを重視する人」たちは事実ではないことを信じこまされているわけです。が、上杉にとってはそれは都合の良い誤解ですから、訂正はしません。
このような例はいくつもあります。例えば…
「鳩山邦夫の公設第一秘書を5年間つとめた」 ← このような事実はありません。上杉は最初、ヒラの秘書から始めて徐々に昇格し、最終的に公設第二秘書になりました。
「元NHK報道局勤務」 ← 上杉がNHKに入局した事実はありません。この件についてはNHKが集英社に抗議しました。
「元ニューヨークタイムズ記者」 ← 上杉の肩書きは「リサーチ・アシスタント」で、記者ではありません。
「震災後、TBSラジオで東電批判をしたら番組を降ろされた」 ← 上杉は震災前に自分の降板決定を知っていました。
ただ上杉さんだけでなく、彼のような怪しげな人あるいは団体を支持する人たちも、それをを受け入れるため無意識的に事実を捻じ曲げる傾向にあるのを失念しておりました。