岡山大学PRTimes情報データ保管庫

国立大学法人岡山大学の情報発信サイトのひとつである「PRTimes」の情報データ保管ブログ

【岡山大学】岡山大学「大学院修学支援制度」を始動 ~大学職員の高度化のひとつの手段としてナレッジワーカーとしての博士人材を育成・活用し、かつ大学法人経営や大学院改革の強化へ~

2024-07-05 09:48:36 | 研究全般

2024(令和6)年 7月 1日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/

 

 

 

◆概 要

 わが国における国立大学法人が置かれている環境は日々劇的に変化しており、従来(法人化前)と比べて業務が複雑化し、迅速性が求められ、そして高等教育機関である大学における教育研究活動の枠を超えた経験のない新たな業務等が増加しています。さらに現在、教員が担っている業務の一部が、教育研究時間の圧迫などにもなっており、またそれらは「教員」ではなく「高度専門人材」などが担うべき点も多くなってきています。

 

 これらの状況下において、大学職員の「高度化」を進め、知識から新しい価値を生み出すことのできるナレッジワーカーなどとしてのさらなる活躍が重要な点となっています。

 

 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)は今回、この大学職員の高度化を成すためのひとつの手段として、ナレッジワーカーとしての博士人材の育成・活用を行い、その仕組みとして大学院修学支援制度を本年度秋学期から開始します。


 本制度の対象者は、本学の大学職員(事務職員、技術職員、図書職員など)であり、本学大学院を対象に修士と博士の学位取得を支援します。


 本年度は、まず技術職員の博士の学位取得として開始し、制度運用の微調整等を行います。来年度からは対象者を全大学職員に拡大し、修士の学位取得も開始します。


 主な運用点については、
  ①大学院修学に係る経費(入学料、標準修学年限に係る授業料その他入学及び履修に必要な納入金)は、大学法人が全額負担する。
  ②授業科目の履修のため勤務時間を割くときは、当該時間について職務専念義務を免除する。
  ③制度適用職員の健康及び福祉を確保するため、適正な就業体制を設定する。
  ④制度に手を挙げる際に上司の許可等は不要。また、修学支援期間中は人事異動の対象としない。
  ⑤出願(研究室選定)や研究計画等の準備において、URAの相談サポートを得ることができる。
  ⑥博士人材としての職員のキャリアパスを再構築するため、大学法人組織改革を柔軟に行う。
 などが挙げられます。
 

 岡山大学では、ナレッジワーカーとしての博士人材の育成として、学生を対象に、文部科学省「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」やJST「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」、「次世代AI人材育成プログラム(博士後期課程学生支援)(BOOST)」、そして本学独自の奨学金支援制度など、多種多様な支援制度を運用しています。また本年度から「国立大学法人岡山大学職員就業規則」を改正し、「高度専門人材」の区分を新設。博士人材運用等を含めた制度改革を既に実施しています。


 本学は、岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現に向け、さまざまな取り組みを戦略的に、スピード感を持って実施しています。また昨年12月22日に文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)に採択され、長期ビジョン2050実現を加速化させています。今回の取り組みもJ-PEAKSの取り組みのひとつですが、制度設計自体は数年前から構想していたものです。

 

 今後も固定観念を廃し、失敗を恐れず、何度も何度も挑戦を続け、どんどん岡山大学は変わっていきます。その変わる原動力のひとつである大学職員の挑戦「大学院修学支援制度」にどうぞご期待ください。


 なお、本件は2024年6月25日に開催された2024年度6月定例記者会見における学長発表において詳細に紹介されました。

 

 

〇本制度運用担当者の佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)・上級URAのコメント

 大学院修学支援制度を組成する際、教育研究系技術職員らに対して意見を求め、制度ができた際には使用したいニーズが認められました。また本制度を実施する中で、大学職員の高度化という範囲に留まらず、知識から新しい価値を生み出すことのできるナレッジワーカーを育成する場としての大学院の在り方も問われていると考えています。 旧態依然とした研究者や大学教員を育てる場としての大学院の枠に捉われず、ナレッジワーカーを育て、実践できる人材などを輩出するなどの形に変えていく必要性があるとも思います。

 つまり、本制度を運用することで大学職員の高度化のみならず、博士人材としての職員のキャリアパスの再構築が生まれ、大学法人の組織に新たな変化をもたらすこと、さらに大学院の『新(真)』改革の必要性が生まれ、この改革を具現化することで岡山大学のみならず、わが国の大学・研究機関における大学院改革の意識と行動の変化を促すことができる可能性があると考えます。

 本制度を単なる人材育成の取り組みに留まらず、大学法人という組織と教職員(人)に対して『変化』を促し、体感させる『源』でもあるものとしていきたいです。

 

 

〇那須保友学長のコメント
 博士人材という点では、文部科学省の「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」が発表され、産学官さまざまなステークホルダーらが新しい動きを見せています。今回の大学院修学支援制度は、この文部科学省プランに呼応したものではなく、文部科学省プラン作成以前から本学で構想を練り、学内構成員らの聞き取り調査などを行って制度化させました。つまり本制度は、岡山大学長期ビション2050の実現のためのひとつの手段です。
 岡山大学では教員の役割の見直しや複線化人事制度などさまざまな取り組みに着手しています。この中で大学職員の高度化は必須であり、その担うべき役割もマニュアルワーカーではなく、ナレッジワーカーへと変化しています。今後、本制度を柔軟に運用し、利用者が使いやすいものに変えていきます。

 さらに従来の大学院での教育研究の在り方も本制度などをもとに変えていくことになると考えています。大学院は研究者や大学教員だけを育成する場ではもはやありません。知識から新しい価値を生み出す人材を生み出す場として、しっかりと体を成すように、今後もさまざまな組織・制度改革などを、戦略的かつスピード感を持って実施します。どうぞ地域中核・特色ある研究大学である岡山大学の挑戦にご期待ください。

 

那須保友学長と佐藤法仁副理事・副学長・上級URA(右)

那須保友学長と佐藤法仁副理事・副学長・上級URA(右)

 

 

  • 岡山大学2024年度6月定例記者会見:学長発表

    岡山大学「大学院修学支援制度」を開始~大学職員の博士人材としての高度化を強化するとともに大学院改革の推進へ~
    【那須保友 岡山大学長】
    【佐藤法仁 副理事(研究・産学共創総括)・副学長(学事)・上級URA】

    https://prtimes.jp/a/?f=d72793-2317-73f674bff6658a501fac9a1b7c45cf53.pdf

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆参 考
・岡山大学ビジョン3.0・岡山大学長期ビジョン2050

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/profile/ou-vision.html

 


◆参考情報:地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)

・【岡山大学】文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

・【岡山大学】岡山大学広報「いちょう並木」Vol.105発行 ~地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)採択特別企画 世界に誇れる研究大学の山脈を築く~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002152.000072793.html

・「岡山大学 J-PEAKS MONTHLY DIGEST」Vol.1刊行 ~「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に関連する岡山大学の社会変革の取り組みなどを月刊で発信!~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002192.000072793.html

・「岡山大学 J-PEAKS MONTHLY DIGEST」Vol.2刊行 ~「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に関連する岡山大学の社会変革の取り組みなどを月刊で発信!~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002261.000072793.html

 

 

◆参考情報

・【岡山大学】岡山大学長期ビジョン2050をより確実に実現させ、社会変革を起こす”力”がある研究大学:岡山大学を目指して「岡山大学研究ポリシー」を改正

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001798.000072793.html

・【岡山大学】「岡山大学最重点研究分野」を制定~地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学を実現するために~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001601.000072793.html

・研究大学の舵取りを担う高度研究系専門人材~岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)のこれまでとこれから~

 https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r5/press20230831-1-1.pdf

・【岡山大学】「岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議」を設置・始動~矜持とスピード感を持って社会変革を実現する研究大学を目指し、司令塔機能を一本化~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001788.000072793.html

・【岡山大学】岡山大学4研究所が「高等先鋭研究院」として始動 ~組織としての「箱」ではなく、卓越、イノベーション創出、流動、育成を兼ね揃えた「システム」として運用を開始~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001835.000072793.html

・【岡山大学】文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」採択と今後の取組概要について

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001451.000072793.html

・【岡山大学】JST「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」に採択 ~高度な知識と未来思考で社会変革を導く博士人材育成プログラム(OU-SPRING)を実施へ~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002130.000072793.html

・【岡山大学】2024年度OU-SPRING認定証授与式を挙行 ~大学院生を「研究者」と捉え、研究とキャリアパスを積極的に支援~

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002206.000072793.html

・「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」(文部科学省)

 https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/1278386_00002.htm

 

 

 

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

岡山大学津島キャンパス(岡山市北区)

 

岡山大学鹿田キャンパス(岡山市北区)

岡山大学鹿田キャンパス(岡山市北区)

 

 

◆本件お問い合わせ先

 岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議 

 (担当窓口:研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課)
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階

 TEL:086-251-7115
 E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
      ※@を◎に置き換えています

 https://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id13202.html

 

<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
 岡山大学病院 新医療研究開発センター
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/

<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
 岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
 TEL:086-235-7983
 E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
     ※ ◎を@に置き換えて下さい
 http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
     ※ ◎を@に置き換えて下さい
 https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/


<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>

 岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部

 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
 E-mail:start-up1◎adm.okayama-u.ac.jp
     ※ ◎を@に置き換えて下さい

 https://venture.okayama-u.ac.jp/


 岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
 岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html

 岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
 岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw

 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年7月期共創活動パートナー募集中:

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002296.000072793.html
   
 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください

  • 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002317.000072793.html


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【岡山大学】難治性の“がん”... | トップ | 【岡山大学】岡山大学研究協... »
最新の画像もっと見る

研究全般」カテゴリの最新記事