教室での授業に "ロボット先生"が起用されました。多才なロボット先生は算数や、英語の語彙から、栄養学までさまざまな科目を教えることができます。
たとえば今年4月からロサンジェルスの小学校で始まった実験クラスでは、ドラゴンの形をしたロボット先生が生徒に「健康なライフスタイル(生活科)」を教えています。本体1体5500ドルのドラゴン先生には、ぬいぐるみのような毛皮を着せたり、翼をつけたりすることもできますが、これらはオプションで別売り。
全米各地の公立学校で実施される実験授業は、5年継続予定、予算総額10億円。イェール大学、M.I.T.、南カリフォルニア大学、スタンフォード大学の共同プロジェクトです。
上の写真はニュ=ヨークでの実験に起用されているアンドロイド。ニックネームは "Projo" です。「子どもたちは間違いを指摘されるのが嫌で、だんだん算数が嫌いになります。でも、逆に、自分以外の誰かの間違いを指摘するのは大好き!その気持ちを利用してロボットと算数を学ばせます」という意図でプログラムされた写真のロボット先生は1体14,000 ドルだそうです。プロジェクトについてのレポートがビデオで見られます。
実験プロジェクトに使用される "ロボット先生"は、ほとんどがこの程度の(高さ50センチ程度)、テーブルに載る大きさ。本物の "先生"にとって代わるわけではなく、先生の "助手" としてクラスを充実させるのが仕事です。算数嫌いな子どもでもロボットとは遊びたいもの。その遊びたいという意欲をモチベーションに転嫁できるよう工夫できなか、遊んでいるうちに算数も勉強していた・・・というような効果が期待されている、なかなか困難な課題をもったプロジェクトです。
さて、ロボットというと、日本では昔からヒト型ロボットがイメージの中心。鉄輪アトムとかアシモ君ですね。ニッサン自動車の工場の生産ラインで働いていたロボットたちには、百恵ちゃんなどと、当時のタレントのニッックネームがついていました。
でも、アメリカでは、"Projo"のようなヒト型ロボットはむしろ最近になって登場した新顔です。アメリカのロボット研究・開発の主流は、いわゆる機能型ロボット。工場の製造ラインや工事現場で使われている大型マシンや、病院で食事のトレイや書類を運ぶ運搬機。家庭でよく見かけるのは床掃除をするルンバですね。
iRobot Roomba 自動掃除機 ルンバ 780 | |
iRobot (アイロボット) |
そんなアメリカのロボット事情を、子ども向けにわかりやすく解説している絵本が "Robots, Robots, Everywhere" です。今日のおすすめの1冊です。
Robots, Robots Everywhere (Little Golden Book) | |
Golden Books |
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