写真:公立幼稚園で「サイン(標識)」について学ぶ子どもたち
小学校4年生でニューヨークから日本に戻った帰国子女の友だちが言うには、学校で一番困ったのが「ラジオ体操ができなかった」こと。日本人なら誰でも、あの音楽とともに自然に体が動く体操がわからず、2学年上のお姉ちゃんとオロオロ‥‥。
大人になってからの仲間同士のランチで「いまだから笑って言えるけど、ストレスで登校拒否になりそうだったのよ~」と嘆くことしきりでした。
誰でも知っていること‥‥いわゆる『常識』は、人間が成長していく過程で育まれるものですから、ポンと異なった環境に”投げ込まれた”ときは、さあ大変。おまけに「どうして?」と今さら大声で尋ねるのもちょっと憚られたりします。
もちろん子どもたちだけでなく、大人になってから環境が変わった私たちも同様。
大学院に入学したての頃、始めてのクラスで出席を取る教授に、どうやって答えたらいいのか? 他の学生たちの反応を必死で眺めていたのはまだ”序の口”。ごく日常的な先生/生徒の呼び答えにも度肝を抜かれたりしました(参照:『たかが呼び名、されど呼び名』)。
ショッピングをしても(参照:『アフタークリスマスの恒例イベント』)、サンドイッチをオーダーしても(参照:『注文の多い料理店』)、ほんのちょっとしたことでカルチャーショックを受けることになります。
大人でもストレスを感じるわけですから、小さな子どもたちはいったいどう対応していくのでしょうか。
子どもたちの順応力の高さに期待しつつ、そんな常識を学ぶ格好の手段のひとつに絵本があります。それぞれの国で愛読されている絵本は、まさに『常識の宝庫』。短いテキストやきれいなイラストの中に、実は基本的な知識・常識が満載されているのです。加えて、一緒に読み聞かせるお母さんにも「大人の常識」がわかるおまけつき。使わない手はありません。
ところで、「ラジオ体操」で思い出す日米ギャップ。
この3月末で閉鎖したNUMMI自動車工場。12年前、鳴り物入りでシリコンバレーに設立されたトヨタとGMの合弁会社です。日本の技術/慣習の移植がミッションでしたが、そのひとつがなんと!始業前のラジオ体操。始めこそ、物珍しさに参加していたアメリカ人ワーカー達がいたものの、結局は体操しているのは日本人ばかりだったとか。
カルチャーに根付く『常識』は、やっぱり子どもの頃から育てるものなのでしょう。
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今週は、アメリカの子ども達が学んでいく基本的な『常識』がテーマの絵本。一緒に読み進めば、「へえ~そうなんだ」と親子ともども、この国の常識が身につくこと請け合いです。
Excuse Me! ブログ記事『あら 失礼!』を読む この絵本の詳細を見る |
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Five Little Monkeys ブログ記事『英語で学ぶ子どもの常識』を読む この絵本の詳細を見る |
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My Big Alphabet Book ブログ記事『ABCの絵本で身につける”おとなの常識”』を読む この絵本の詳細を見る |
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Who Says Quack? ブログ記事『なんてなくの?』を読む この絵本の詳細を見る |
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