Colors, ABC, Numbers + My Big Alphabet Book
以前、ビル・マーティン作のABCの本 "Chicka Chicka Boom Boom" を、「2冊目のABCの本として」是非お読みくださいとご紹介しました。オーディオブックには、ジャズの大御所レイ・チャールズの、何とも言えない味わいの朗読もあります。こちらも是非お聴きください!
さて、今日はオーソドックスなABCの本:いかにも「はじめてのABC」的絵本をご紹介し、あわせて私たちのような中途からの英語学習者(ESLの大人たち)が、「ABCを絵本的に学習しておくことの効用」について書いてみます。まずは、いかにもの絵本2冊のご紹介です。
一冊目は "My Big Alphabet Book"
二冊目は "Colors, ABC, Numbers"
2冊とも、カードボード絵本(cardboard books)といわれる厚紙でできた絵本。赤ちゃんがなめたりかじったりしてもよいように厚紙でできているのだと言われています。また、大人が持って見せてあげるのだから(厚紙のせいで)重くても、大きくても大丈夫とも言われています。
版型やイラストには工夫がされていますが、内容は比較的シンプルで共通です。各ページには具象的なイラストが描かれていて、そのモノの名前、色、形などが、そばに書きそえられているだけ。ABCの本では、リンゴの絵が描かれていて、そばに大きくアルファベットのAやaのレタリングとAppleという単語が書かれているのが一般的です。
イラストに取り上げられる対象にも共通性があり、たとえばAはApple、BはBoy、CはCarというふうに、子どものよく知っている(したがって、私たち日本人にもよくわかる)単語が並びます。ちょっと思いつくのが難しいかなと思われる単語を敢えて探せば、XのXylophone(楽器のシロフォンです)やZのZebra(シマウマ)でしょうか。
このような「絵本レベル」のアルファベットの学習はアメリカ人なら誰でも通っている通過儀礼。いわばアメリカ人に共通の基礎教養で、常識です。そのため、大人の日常生活にも、意識されずにいろいろな場面で使われます。
たとえば電話などの会話で、声に出して単語をつづる時には非常に役に立ちます。日本語では「ナニヌネノのナです」などど説明しますね。英語にもこれにあたる表現があり、たとえば"A as Apple"または"A for Apple"(AppleのAです)というふうに言いますが、このとき使われる単語が、実は「はじめてのABC」の本に登場する「絵本レベルの単語」なのです。
(私たち日本人には特に)聞き分けにくく、且つ言い分けにくいのが、たとえばBとV、NとM、RとLなど。これらを言い分ける時には、まさに絵本レベルの単語が一番言いやすく、相手も聞きやすく、したがって、会話の役にたちます。
ちなみにBはBoyまたはBook、VはVictoryまたはViolin、 NはNancyまたはNose、MはMaryまたはMouse、 RはRainbowまたはRobot、 LはLeafまたはLionあたりが一般的です。どうぞお試しください。