浅間の麓から

張替本舗 金沢屋浅間店の張替日誌

『西高東低』

2010年10月25日 19時01分42秒 | ニュース

 これからの季節、意外と耳にする言葉、「西高東低」って皆さんご存知かと思います。
俗にいう、「冬型の気圧配置」という気象用語なんですね。あ~知ってる、知ってると、真っ先に天気図を思い浮かべた方は、職業上天気に関係してるのではと考察します。

 これから冬を迎える日本では、日本の東に低気圧が位置し、大陸(西側)からはシベリア高気圧が張り出して日本付近で等圧線が南北に何本も走っている気圧配置のことを言うんです。この気圧配置になると、大陸の高気圧から寒気を伴った北より(北西より)の風が日本に吹き込んでくるです。大陸上の空気は冷たく乾燥していますが、日本海を通過する際、暖かい海の水が蒸発することで湿った空気となります。この空気が日本の脊梁山脈にぶつかることで雲が発生し、日本海側では天気が悪くなります。逆に太平洋側では、日本海側で水分を落としきった乾燥した冷たい風が吹くんですね。この気圧配置の下では、日本海側で雨や雪、太平洋側では晴天という冬季の典型的な天気分布となるんですね。

縦じま模様の等圧線本数が多いほど、風は強く日本海側では大雪になり、一方、太平洋側では、冷たい空っ風です。

また、西高東低の冬型気圧配置は、山雪型と里雪型があるんです。冬山に行かれる方、スキーに行かれる方は、是非とも天気図から、それぞれ目的地の天候を判断していただければと思います。

(図左が、里雪の気圧配置、図右が、山雪の気圧配置)

里雪型では等圧線が日本海で袋状になり、時には小さな低気圧が発生することもあります。小さな低気圧は上空に寒気を伴っていることが多いです。そして、北西の季節風は比較的弱く、日本海側の平地で大雪となる恐れが高いです。また山雪型は、天気予報では「縦じま模様」と表現されるように、等圧線が南北縦に走っており、北西の季節風は強く、山間部で降雪量が多くなります。

 明日から、札幌では平地も雪との予報で、一気に冬の便りが来そうです。
ひょとすると、浅間山麓高地でも雪か霙になるのではないでしょうか...今年はタイヤ交換の時期が早そうです。
因みに、脊梁山脈を関東群馬県でみますと、かの有名な三国山脈/谷川岳ですね。標高は1977mほどですが、この谷川岳を堺に関東側では晴天。逆に反対側、新潟湯沢の方では大雪。僅かな山間ですが、両極の天気になるのもこの冬の時期なんです。
川端康成の名言「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」、まさに今では三国トンネル(新潟/群馬県境)を抜けたら、そこはスキーの聖地苗場スキー場なんて具合です。逆に群馬側では、有名な「上州空っ風」という具合に双方冬の代名詞なんですね!

北風の季節、皆さん風邪に注意してくださいね。


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