浅間の麓から

張替本舗 金沢屋浅間店の張替日誌

『糖尿病2型』

2011年02月09日 19時22分12秒 | ニュース

タイトルからして、今日はなんとなく暗い話の皮切りです。
先日、老輩が検査入院をした日の事、担当医師から嘆きたる言葉を耳に致しました。その先生、老輩の検査専門医でもあるのですが、もうひとつの専門が、ズバリタイトルである「糖尿病」なんですね。非常に好感の持てる先生も、やはり今の医療制度に関しては厳しい見方でお話をして下さいました。
「正直自分は検査に来ているのか」、「または現在の医療制度に関するプレゼンか、いやカンファレンスを聞いてるのか」、ふと我を忘れた程ずっと聞き入ってしまいました。
しかし、何故老輩にそんな話をして下さったのかは今でも分からないままであります。
ただ、検査器具をつけて下さってる時の会話自体は、なんとなく自分の思いと共鳴出来た事に違いはなかったですが。

さて、その嘆きたる内容ですが、それは「糖尿病2型」になってしまう方々の殆どが、生活習慣病から発症をしてしまう事。さらに、その糖尿病2型の人工透析に対して莫大な国税が補填されてる事。そこに問題ありきだと。一概には言えないのかも知れないですが、そういう国をはじめとした医療システムの構築が、今の医療現場の崩壊、更にERなどの対応遅れ、医療費をはじめとする社会保障費の削減に繋がってると。

自己責任から引導された結果に対して国税補填、明らかに不合理そのものなのだろう。ましてや、第一級の障害者扱いとなり、個人の費用負担も少なくてすむ。
しかしその裏では国の負担が膨大に上る。だから、更なる予算を必要として税金を上げる、または全体的な医療費負担を重くする(企業負担/個人負担)などの結果になってしまうんだと。

現場の医師である以上、患者を診て良い方向へ導く事は当然のこと。しかし、一時的に退院される際には「残りの人生は自分次第ですからね」と毎回見送られていたそうです。
なんだか、よく分かる気がしました。

どこにでも大切な、「自己責任」。医療とはちがう私達の職場でも共通する文言なのでしょう。

◆参考◆ (少しばかり古い記事ですが)

糖尿病、人口透析とその先

■増え続ける糖尿病
2000年12月に「野菜が糖尿病をひきおこす」の出版のために人工透析の実態調査を行っていた。1998年から全腎協や各地の患者会、病院を見学し、その後も定期的に訪問を続けている。現在、糖尿病の患者数、境界域を入れると1500万人とも云われており、ますます人工透析患者は増加する可能性が高い。
出版時の1999年よりも2006年には約5万人以上に増加している。
メタボリックシンドロームの一つの疾患、血糖値が高いまま放置していたことが原因である。

■日本経済をゆるがす糖尿病
toseki.jpg悲惨な事に、糖尿病から人工透析が必要な状態になると多くの患者の余命は、4~5年と短命になる。4~5年の間は、一週間に2~3回の人工透析の治療を継続し続けて生命を保つ。透析治療後、多くの場合は帰宅時に誰かの介護を必要とする。高齢になれば、間違いなく介護なしでは、帰宅出来ない。
人工透析が必要になると完治し健康な状態に回復する道は現在の医学では完全に閉ざされている。

人工透析は第一級の身体障害となり個人の治療費負担は少ないが、国家の負担は大きく、企業の健康保険組合、国保の赤字の大きな要因でもある。既に医療費、障害者年金を入れるとその費用は2兆円は超えている。高額医療のしわ寄せは、病院と患者の両方に見られ、病院は採算の限界に、患者は疾患に耐えられる限界に近い治療を受けている。
糖尿病とその予備軍の多さは、一向に改善されておらず、予防医学の脆弱さを浮き彫りにしている。

糖尿病も薬による治療ではなく、予防医学、食事から改善が求められているが、食材を根本的に見直し、調理方法から効果的な基礎栄養成分の含有率を高め、摂取しなければ、改善への道のりは遠い。
厚生労働省がこれまで進めてきた食事からの予防を根本的に見直さなければ、この疾患の減少は見られない。


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