北イタリア・スイス景勝地ハイキング

2011年10月22日 | スポーツ・山歩き

A100

  北イタリア・スイス景勝地ハイキング10日間

  1. 日程  2011/09/28~2011/10/07
  2. コース ミラノ=ドロミテ(コルテイナ・ダンペッツオ2泊)=ベルニナ鉄道経由=サンモリッツ(2泊)=ルガーノ(1泊)=チェントヴァッリ鉄道経由=イントラーニャ(途中下車)=アオスタ(1泊)=チェルヴィニア=シャモニー(1泊)
  3. 概要
  • クラブツーリズムがはじめて組んだ企画で、スイスに何度か来たことがあるリピーター向けのもの
  • めったに日本人が行かないところが何箇所か含まれている。しかもシーズンも終わりのこの時期では、日本人観光客に会うことは少なかった。
  • 景色だけではなく、紅葉も狙いだったが、120年ぶりという暑さで、紅葉はまだ少なかった。
  • 全行程にわたって快晴が続き、非常に恵まれた旅行となった。
  • 参加人数が14名と少なかったため和気藹々の旅行となった。

1日目 この日は成田からヘルシンキ経由で、ミラノに入り泊まるだけ。フィンランド航空は初めてだったが、サービスはよい。

2日目 ミラノからドロミテ地区のコルテイナ・ダンペッツオへ移動するが行程は長い、東京から滋賀くらいまでの距離を高速道路を使って移動する。途中ボルツアーノで昼食。ここから山道に入り、日光のいろは坂並みのカーブが多い道を走る。途中カレッツア湖で写真撮影。逆光のため山を入れた湖がうまく撮れない。さらに4時間ほど走り、いい加減嫌になるころコルテイナ・ダンペッツオ着。

3日目 今日は、ドロミテを代表する石峰(トレ・チメ・デイラヴァレド)を一周するハイキング。A101ここは3つの頂を持つ岩山で有名だが、いきなりこの姿が見えるのかと期待していたが違った。駐車場のある山小屋からスタートするが、ここは岩山の裏側にあり、大きな岩の壁が目の前にそびえているだけ。ここから峠に登り始めて3つの峰が見える。ここまでは歩きやすい道だったが、峠からは岩のごろごろした歩きにくい道に変わる。岩の高さは約1000mあるということで、岩登りに挑戦している人が見えた。反時計回りに一周し、4時間でスタート地点の山小屋に帰着。ここは荒天のときは風が強く歩くのが大変らしいが、今日は無風・快晴で快調なハイキングが出来た。帰路ミズリーナ湖を散策。「逆さトレ・チメ・ダイラバレド」を見ることが出来た。

A102

4日目 コルテイナ・ダンペッツオを早朝に出て、テイラーノまで移動。ここで世界遺産のベルA110ニナ鉄道に乗り換え、サンモリッツに向かう。テイラーノを出るとすぐに国境があり、ここからスイス。途中有名なループ橋(ブルージオ橋)を通り、アルプ・グリュム駅(2091m)で下車。ここからベルニナ線の最高点、オスピッツオ・ベルニナ駅(2253m)までハイキング。アルプ・グリュム駅の目の前にパリュ氷河が広がり、前途が大いに期待されたが、登るに従い氷河は山影に隠れて、代わりに堰止湖のビアンコ湖が現れる。付近の山の氷河を写す湖の、刻々と変わる水の色を楽しみながら、サンモリッツに下る。ここは2泊なので今日は少しゆっくりと出来る。

A111

5日目 朝8時出発で、午前中は「セガンティーニ・パノラマハイキング」。ムオッタス・ムラーユまでケーブルカーで登る。ここの標高は2456m、すでに大展望が楽しめる。眼下にサンモリッツの街、左手上のほうにはベルニナ山群とモルラッチ氷河が見える。アルプ・ラングアルト(2330m)までは、右下にサモリッツの街並みを見下ろしながらの、山の斜面をトラバースする比較的楽な道が続く。約3時間かかったが、ここも快晴で大展望と黄葉が楽しめた。アルプ・ラングアルトからの下りはペアリフトで歩いてきたままの服装で乗ったが少し寒かった。ポイントレジーナ駅前のレストランで昼食後、ゴルヴァッチ展望台(3303m)へ。以前は氷河を見下ろす崖のそばまで近寄れたが、今回は降雪のため展望台から外には出られなかった。目の前にベルニナ山群が広がり、後ろにはエンガデインの谷と湖が見下ろせる、360度の大展望。左のピッツ・ベルニナ(4049m)、ピッツ・ロゼック(3937m)が高い。右手目の前にある山は、ピッツ・ムルテル(3433m)、ピッツ・コルヴァッチ(3451m)。ピッツ・ベルニナの左遠く見える白い峰はピッツ・バリュ(3905m)。

A122

6日目 「落葉松の黄葉を楽しみながら、スイス南部のブレガリアの谷を下るドライブ」が売りA130文句だったが、まだ黄葉にはすこし早かった。ここは「パーム・エクスプレス」といわれるルートで、サンモリッツから3000m級の山麓の谷間に連なる湖を左に見ながら、マローヤ峠を越えてブレA131ガリア谷に下りて行く。マローヤ峠からはまたもや日光のいろは坂なみの急な下り坂が続く。ソーリオへは大型バスは入れないので、途中でバスを乗り換える。ソーリオは中世の面影が残る村で、素朴な山里といった感じ。栗以外は何もない。ここからまもなく国境を越え再びイタリアに入る。メッザーラ湖を左に見てまもなく右にコモ湖を見ながら湖畔を走るはずであったが、運転手が「こちらのほうが早い」と勝手に高速道路を使ったため、「パA133ーム・エクスプレス」の後半3分の2は一般道になってしまった。ソーリオでトイレ探しに手間取り、ルガーノ到着は予定より遅れて15時ごろとなった。ここは人が多く暑い。ほとんどがノースリーブか半袖で、我々のような長袖で冬の服装はいない。ここは又スイスだが、標高は180mくらいで、スイスで一番低いところらしい。昼食後、ルガーノ湖畔の「オリーブの小道」を散策。カスタノーラからガンドリアまで約4kmのハイキングだったが暑い思いをしただけであまり意味はなかった。ガンドリアは中世から続く湖畔の港町らしいが、街は狭くバスの駐・停車場が無く、ツアーには無理がある。この辺に来る日本人は珍しいようだ。

7日目 専用車でロカルノに出て、ここでチェントヴァッリ鉄道に乗り換え、途中駅のイントラーニャで下車。駅周辺の栗林の中を約2時間ハイキング。はじめは畑の中を下る、舗装道路を少し歩いて今度はまだ黄葉していない栗林の中を急登。細い道だが中世以来使用されてきた古い道。住民は1シーズンで1000kgほどの栗を収穫し、1日3度の食事も栗だったとのA140こと。途中時計塔を中心としたイントラーニャの街が見下ろせることと、古い石橋を見る価値があるくらいで、栗林の中を急登、急降下の繰り返しはあまり意味がなかった。事前の紹介は「点在する集落をめぐるハイキング」とあったが、今回はガイドとの打ち合わせ不足か、山の中を歩き回っただけに終わった。駅前のレストランで昼食。ここは風が吹き抜ける気持ち良い場所で、食事もまあまあだった。再びチェントヴァッリ鉄道に乗り、山の中で国境を越え、イタリアのドモドッソラへ。ここから再び専用車で北イタリアのリゾート地・アオスタまで移動。ここはローマ時代の遺跡が残る街だが着いた時間が遅く、翌朝の出発も早いので観光の時間は取れなかった。イントラーニャのハイキングを省略して早めにアオスタまで移動し、翌日午前中に訪問するチェルビニアまで入って泊まるほうが、効率は良いと思われる。

A142

8日目 今日の行程はハードだ。一旦高速道路に戻り、裏マッターホルンが見られるチェルA150ビニアへ。アオスタまで戻ってフランスのシャモニーへ移動し、エギュドミデイ展望台に上がったあと、途中駅で下車してモンタンベールまで4時間のハイキングの予定。チェルビニアでは「逆さマッターホルン」が見られる池があるとのことであったが、天候が良ければの話しで、あまり期151待はしていなかった。ところが今日も快晴、明暗の差が大きく、池に写るマッターホルンが本物より綺麗に見える。チェルビニアはスキー場に囲まれた小さな街で、公衆トイレが無く、ツアーで訪れる観光客は困ることになる。我々はレストランのトイレを借りたが、毎度毎度というわけには行かないと思われる。ここからは裏マッターホルンが目の前に見ることができその迫力はすごいが、スイスのツェルマットから見える鋭角な姿とは似ても似つかぬ二等辺三角形となっている。

再び専用車でアオスタを通過し、モンブラン・トンネルをくぐって、フランスのシャモニーへ。トンネルにはいる手前で、真っ白いモンブランがはじめて見えて感激。トンネルを抜けたらすぐにシャモニーだ。さすがにエギュイ・デュ・ミデイ展望台に上がるケーブルは混んでいた。特にパキスタンの一行がうるさい。ここは今回で3度目だが初めて晴れた。しかも雲ひとつ無い快晴。3842mの展望台からは360度の大展望を堪能。スイス中の山が見える。ユングフラウ・アイガー・マッターホルンは遠い。目の前にモンブラン、その下に落ちるボソン氷河。目を転じると、グランドジョラスの北壁が近い。

A152

まだ先があるので早々に降りる。ケーブル途中駅のプラン・ドウ・レギュイ駅で下車。ハイキンA160グ終着点のモンタンベールからの下山電車の終電が5時半とのことで、約3時間かかるコースを考慮し、昼食時間も惜しんで出発(14時)。出発点は標高2310mで、終点のモンタンベールは1913mなので、なだらかに下るだけならよいが、実際は約2時間かけて一旦2071mまで下り、2200mまで登り返すので、最後につらい登りがあり、また急な下りになる。コースはシャモニーの針峰群の大巖壁を右に見ながら、黄葉したA162落葉松が点在するなだらかな道がしばらく続く。左下は、シャモニーの街、谷をへだてて「赤い針峰群」が連なる、極めて気持がよい道だ。約2時間で、モンタンベールへの捲き道を分ける。時間不足になったら、ここから下ることも考えられたが、全員頑張って登ることにした。ここからは最後の急登にはいる。ガイドによると、「ここを登りきれば、素晴らしい展望が待っている」とのこと。約20分の辛い登りの後、ガイドの言葉通り、素晴らしい景色が現れた。正面にドリューの大岩A164峰、右下はメール・ドウ・グラス氷河。ゆっくりと写真を撮りたいが時間が無い。真下にあるモンタンベール駅まで急ぐ。終電は5時半なのでこれまでに着けばという気持ちだったが、4時55分に到着。駅に着いて判ったが、この日は既にシーズンオフで、最終電車は5時だった。危ないところだった。地元のガイドが付いていてこのチョンボは許されない。万一終電を逃していたら、夕方の暗いなかで、シャモニーまであと2時間歩かなければならなかった。

とにかくこのハイキングは今回のツアーの最大の目的だったので、好天に恵まれ、大展望を堪能し、無事終了でき大満足だ。シャモニーでの夕食は個人負担だったので、全員一致で日本食を希望。これがまた安くておいしい料理で、ここまであまり食事を楽しめなかったが、最後を締めくくることができた。 2011,10,08 國分孝司(文責)

A166


最新の画像もっと見る