プラチンブリの風 (第3章) LOY KRATHONG By Harry H.
陰暦12月の満月の夜、水の女神(コンカ―)に祈りをささげ、バナナの葉でつくったKRATHONGを川に流し、自らの罪を洗い流し、身を清めるお祭りで、今年は11月2日(月曜日)にあたる。丁度、雨季から乾季への変わり目でもある。
川に流すKRATHONGのほかに、チェンマイのような北部では、昔から、コム・ファーイ(KHOM -FAI)と呼ばれる気球のようなもの(FLOATING LANTERN)を空に飛ばす習慣もある。最近では、バンコクのような都会部でも、コム・ファーイを飛ばすことが流行ってきているが、都会部では火事などの事件が、あちこちに起きており、問題となってきている。チェンマイでは、コム・ファーイの大きさ・飛ばす場所を規制しているが、バンコクには、かかる規制がなく、当局は、規制が必要と考えている。
4月の“水かけ祭り”(ソンクラン)は、一週間にもわたるお祭りで、海外からの観光客も期待できるが、このLOY KRATHONGは、祝日でもなく、また、一日限りのお祭りでもあり、海外からの客は少なく、更に、このところの厳しい経済情勢も影響して、バンコクのホテルの予約状況も例年より低かったのこと。
ただ、今年のLOY KRATHONGが例年と異なるのは、政府が国民に、“国王の健康を祈るように“と呼びかけていた点だ。国王は、健康を害して、病院に入院しているが、KRATHONGの当日、病院ではパンで作ったKRATHONGの蝋燭に火をつける行事に姿を現し、国民をほっとさせた。
夜の8時ころ隣町のKABINBURIのお寺に着くと、境内では、KRATHONG売り場(30~100BAHT)や露天(お菓子屋、ラーメン等)は人で賑わい、広場ではタイの昔のダンスをみんなで輪になって踊っている。その隣では、BEAUTY CONTESTが。その地区の村や町から選ばれた地区代表が、10数人集まっての女王決定のCONTESTあり、また、抽選会ありと、本当に一般庶民のお祭りであることを感ずる。そして、おもむろに川に降りて、KRATHONGを川に流す。この日は、風が強く、蝋燭に火をつけるのに、人々は苦労していた。HARRYも初めてKRATHONGを川に流した。
(追記)LOY KRATHONGの翌日(3日)、ここシーマハポートのホテルで、LOY KRATHONG FESTIVALが開催された。ここでも、BEAUTY CONTESTが行 われ、HARRYのいるTHE RESIDENCEも代表を送り込んだ。夜、HARRYAがアパートのロビーで新聞を読んでいると、THE RESIDENCEの代表がCONTESTから帰って来た。結果を聞くと、優勝したと。優勝賞金が500BAHT(≒1500円)と聞き、その金額の低さに驚いた。しかし、THE RESIDENCEにとっては、効果的な宣伝が出来たことになる。