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高松城 (香川県高松市)

2013年03月06日 | お城めぐり

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史跡 高松城址 高松市玉藻公園

月見櫓・水手御門・渡櫓・艮櫓 (国指定重要文化財) 

四国には現存天守がある城が3城を含み、多くの名城がある。その中でどうしても見ておきC_takamatsu012たい城が3つ残っていた。その中の一つが高松城で、日帰りでの見学を考えた。羽田発10時すぎのフライトで高松に、17時のフライトで帰っても高松城址での滞在時間は3時間くらいということで、当日の天気を確認して昨年11月末に出かけた。日帰C_takamatsu010りでの訪問だと翌日の天気を確認して出発できるので間違いはない。予報通り当日は雲ひとつない晴天だった。空港リムジンバスを高松築港で降りて、玉藻公園に向かった。すぐに西入口が見えたが、あえて水城通をまっすぐ東へ進んだ。右側に水手御門・渡櫓(写真左)と月見櫓(写真右)が見えた。月見櫓は藩主が江戸から船で帰るのをこの櫓から見て、「着見櫓」とも呼ばれた。C_takamatsu016延宝4年(1676)に北の丸隅櫓として建てられた。水手御門は潮が満ちると石垣の半ばまで海水がはいってくる。高松城は日本三大水城の一つ、月見櫓と水手御門・渡櫓は国の重要文化財に指定されている。県民ホールを右に回り込んで進むと中堀の向こうに東入口が見えてくる。そのすぐ左わきに艮櫓(うしとらやぐら)が見える。これも重要文化財で、月見櫓と同じ時期に建てられた。月見櫓と同じように3層3階・入母屋造・本瓦葺で総塗籠造ですが、初層に大きな千鳥破風があるのが特徴、旧国鉄から譲り受けて東の丸より旧太鼓櫓跡に移築復元された。

旭橋・旭御門 桜の馬場 桜御門跡

旭橋(写真右)を渡って旭門(東入口)から入城する。かって公園の南西隅に大手門があったC_takamatsu017が、寛文11年(1671)に三の丸に藩主の住居(旧披雲閣)が建てられたので、新たに東に旭橋を設け、旭門から出入りするようになった。旭門の内側には大きな枡形がある。枡形の北側には埋門、南C_takamatsu027側には太鼓御門があった。枡形を出て西には広い「桜の馬場」がある。馬の教練をしたところで周りに桜が植えられているので桜の馬場と名付けられた。北に向かうと桜御門跡(写真左)あり、立派な石垣が観察できる。桜御門を過ぎると正面に披雲閣、左手に天守閣跡が見える。現在天守台の石垣の解体修理を行っていて、高松では天守閣の復元工事が期待されている。

披雲閣

松平藩時代に藩の政庁および藩主の住居として使われていた御殿・披雲閣があった。現在C_takamatsu045の2倍の大きな建物だった。明治に入って老朽化が進んだため取り壊された。松平家第12代当主であった松平頼寿伯爵(のちに貴族院議長を歴任)が15万円余りの巨費をかけて大正6年に現在の披雲閣を再建した。大正の貨幣価値は当時の1円C_takamatsu032は現在の1万円の相当するから10億以上の再建費用だった。142畳もある大書院、松の間・槙の間・そてつの間などがあり、波の間には昭和天皇・皇后両陛下が宿泊されたという。戦後は一時期占領軍に接収されていたが、高松市が譲り受け貸会場として市民に親しまれている。写真左はそてつの間、右は月見櫓から見た披雲閣。

月見櫓と渡櫓の内部

重要文化財の月見櫓・渡櫓は日曜日に限って一般開放されている。現存の櫓の内部を見学C_takamatsu045_2できるのは有難い、ボランティアの方が丁寧な説明も頂ける。月見櫓の3階からは高松港が良く見える。渡櫓に入るとびっくりするような大きな張り紙、そのタイトルは「渡櫓の謎」とある。波型真壁(通称のたぐり壁)というそうだが、写真のように壁が波打っている。二つの目的があって、一義的には「防火」、二義的には壁を出来るだけ薄く塗る、つまり「経済効果」。城郭としては彦根城の佐和口多門櫓とこの高松城・渡櫓とだけに現存する珍しい土壁だそうだ。

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     月見櫓1階              渡櫓             のたぐり壁

陳列館 内苑御庭 水門

桜御門跡と披雲閣との間に陳列館がある。高松城に関係する文化財や資料などが展示してある。内苑御庭は披雲閣の再建にあわせて造られた枯山水の庭で、江戸時代の三尊石や重さ11トンもある手水鉢、昭和天皇・皇后両陛下がお泊りになった時のお手植えの松などがある。高松城の堀は海とつながっている「海城」、水門は潮の干満による水位調整のために設けられている。堀には大きな鯛・ハマチがたくさんいる。

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       陳列館              内苑御庭              水門

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