ウトナイ湖にマガンが来たらしい.
そういえばそんな時季だったか.
と,云う訳で,見に行ってきた.
早朝のウトナイ湖は,まだ大半が氷に覆われている.ただ美々川流入部などの一部の水面は開いており,水鳥は其処に集中しているようであった.氷上には多数のカラスと,それらに交じってオオワシとオジロワシが立っている.特にカラスにちょっかいを掛けられるわけでもなく,ゆったりと歩いたり,じっとしていたり.その動きは何処か愉快でもある.
マガンに目を移すと,美々川流入部辺りに大きな群れで居る.何日か前のカウント結果によると5000羽ほどだと云うが,其れよりは少し増えているように見える.いよいよマガンのシーズン到来ということか.
ちなみに観察できる場所からはかなり離れている.ある意味,これが普通である.宮島沼が近すぎるだけだ.
日の出時刻が過ぎ,一斉に飛び立つ.
飛び方が乱れたと思えば,いつの間にか飛びたっていたオジロワシが群れに突っ込んでいる.思ったより積極的に狩りに出ているようだが,果たしてどうなることか.結局,見ている限りでは成功しなかったようだが.若い奴だったので,まだ狩猟が上手くないのだろう.
マガンの群れは飛び立っては舞い降りるのを繰り返し,其処から三々五々餌場に向かう小群が離れていく.徐々に水面に残る個体が減っていくが,それでも全てが出発するわけでは無いらしい.
雪や氷の所為なのか,餌場がふさがっているのか,他に何か故があるのか.まだ謎が多い.
約半年ぶりに見る飛び立ちは,距離があるため音はあまり大きくなく,迫力には欠ける.ただ,マガンが今年も来たのだと,実感を持って迫ってくる.
マガンの飛び立ちというのは,私にとっては大きな意味を持つ.
初めて其れを見たのは,もう10年近く前になるのか.
その時の感動は,今でも良く覚えている.
場所も時期も違い,規模も距離も違う.
それでも,今年もまたマガンの季節が来たのだ.
彼らが来たら春であり,彼らが来れば秋である.
少し早めに春の息吹を告げ,秋風と共に舞い来る.
北の大地に棲むのが長くなるにつれ,私の中の暦は彼らに併せて変わってきたらしい.
春はまだ雪の残るうちに訪れ,桜の咲く頃には慌ただしく更なる北の地へと旅立つ.
その刹那の間ではあるけれども,彼らの生き様に惹きつけられずには居られない.
霜まよふ空にしをれしかりがねの帰るつばさに春雨ぞ降る
(藤原定家:新古今和歌集)
5:35~7:00
オオハクチョウ,コハクチョウ,コブハクチョウ,マガン,ヒシクイ,マガモ,オナガガモ,ヒドリガモ,ヨシガモ,ホシハジロ,ホオジロガモ,ミコアイサ,カワアイサ,トビ,オジロワシ,オオワシ,ノスリ,シロカモメ,ハクセキレイ,ツグミ,ハシブトガラ,シジュウカラ,ゴジュウカラ,ウソ,ハシボソガラス,ハシブトガラス
そういえばそんな時季だったか.
と,云う訳で,見に行ってきた.
早朝のウトナイ湖は,まだ大半が氷に覆われている.ただ美々川流入部などの一部の水面は開いており,水鳥は其処に集中しているようであった.氷上には多数のカラスと,それらに交じってオオワシとオジロワシが立っている.特にカラスにちょっかいを掛けられるわけでもなく,ゆったりと歩いたり,じっとしていたり.その動きは何処か愉快でもある.
マガンに目を移すと,美々川流入部辺りに大きな群れで居る.何日か前のカウント結果によると5000羽ほどだと云うが,其れよりは少し増えているように見える.いよいよマガンのシーズン到来ということか.
ちなみに観察できる場所からはかなり離れている.ある意味,これが普通である.宮島沼が近すぎるだけだ.
日の出時刻が過ぎ,一斉に飛び立つ.
飛び方が乱れたと思えば,いつの間にか飛びたっていたオジロワシが群れに突っ込んでいる.思ったより積極的に狩りに出ているようだが,果たしてどうなることか.結局,見ている限りでは成功しなかったようだが.若い奴だったので,まだ狩猟が上手くないのだろう.
マガンの群れは飛び立っては舞い降りるのを繰り返し,其処から三々五々餌場に向かう小群が離れていく.徐々に水面に残る個体が減っていくが,それでも全てが出発するわけでは無いらしい.
雪や氷の所為なのか,餌場がふさがっているのか,他に何か故があるのか.まだ謎が多い.
約半年ぶりに見る飛び立ちは,距離があるため音はあまり大きくなく,迫力には欠ける.ただ,マガンが今年も来たのだと,実感を持って迫ってくる.
マガンの飛び立ちというのは,私にとっては大きな意味を持つ.
初めて其れを見たのは,もう10年近く前になるのか.
その時の感動は,今でも良く覚えている.
場所も時期も違い,規模も距離も違う.
それでも,今年もまたマガンの季節が来たのだ.
彼らが来たら春であり,彼らが来れば秋である.
少し早めに春の息吹を告げ,秋風と共に舞い来る.
北の大地に棲むのが長くなるにつれ,私の中の暦は彼らに併せて変わってきたらしい.
春はまだ雪の残るうちに訪れ,桜の咲く頃には慌ただしく更なる北の地へと旅立つ.
その刹那の間ではあるけれども,彼らの生き様に惹きつけられずには居られない.
霜まよふ空にしをれしかりがねの帰るつばさに春雨ぞ降る
(藤原定家:新古今和歌集)
5:35~7:00
オオハクチョウ,コハクチョウ,コブハクチョウ,マガン,ヒシクイ,マガモ,オナガガモ,ヒドリガモ,ヨシガモ,ホシハジロ,ホオジロガモ,ミコアイサ,カワアイサ,トビ,オジロワシ,オオワシ,ノスリ,シロカモメ,ハクセキレイ,ツグミ,ハシブトガラ,シジュウカラ,ゴジュウカラ,ウソ,ハシボソガラス,ハシブトガラス