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海猫日和

色々と思うこと,見たことについてとりあえず気の赴くままに書いてみる.

天高く雲雀鳴く

2007-04-05 | 
今朝方ヒバリが鳴くのを聞いた.
ようやく来たか.今年初認である.

正確には,来てはいたはずだ.ビュルビュルという地鳴きは何日か前に聞いていたから.一応,姿を見たというのと,さえずりが聞けたということを合わせて,私の中では夏鳥の初認と言うことにしている.

ヒバリは草地を好み,地上に巣を作る.飛びながらさえずり,やがてゆっくりと降りてくる.上昇する時も下降する時も鳴き続けている.そうやってなわばりを主張しているのだ.

アイヌ語では「プクサチリ」とか「チャランケチリ」などと呼ぶ.「プクサ」はギョウジャニンニクのことであり,この山菜が採れるようになる頃に飛来するからだろう.また,「チャランケ」とは,簡単に言えばカムイ(=神)に抗議することであり,空高く飛びながらさえずる様を現したのだと言われる.

ヒバリがさえずると言うことは,雪が溶け,地面が姿を現したということだ.そして,夏鳥が来はじめたと言うことでもある.これからどんどん賑やかになるだろう.まだ大粒の雪が降ったりするが,それでも春になったのだ.

明日は入学式だという.大学構内に若者がちらほら見られるようになってきた.新入生だろう.オーラが違う(ぇ.

自分の入学式はもう8年前になるか.正確には2年前にももう一回やったのだが.それは入院式だと言うことにしておく.

さて,今年度はどうなるのか.

とりあえず,なるようにしかならぬのだが.

だから前に進むとしよう.私がするべきは,それだけだ.

青年の主張

2007-03-31 | 
この時季になると,鳥たちのさえずりが活発になってくる.まだ夏鳥(この付近で繁殖を行い,冬はもっと南方で過ごす渡り鳥のこと)は来ていないようだが,留鳥(ほぼ一年中この辺りで暮らす鳥)の繁殖期はもう始まっている.さえずりが活発になるほか,番で行動したり,雄が雌にエサを与えたり(求愛給餌),巣材をくわえて見せたり,なわばりをめぐって争ったりしている.

 
大学内で出会ったシジュウカラ♂

シジュウカラの特徴は何と言っても腹の黒い縞である.オスでは太く,メスは細い.頭は頬の部分の他は黒く,背中は首のあたりが黄緑色,他は灰色っぽく見える.

なわばり争いでもしているようで,数羽のオスがジュクジュクと鳴きながら飛び交っていた.大していい場所にも思えないが,巣になりそうなところなり,エサ場なりが近くにあるのだろう.

ちなみにアイヌ語では「パケクンネ(=頭・黒い)」や「ポンモットイコル(=小さい・下着・もつ)」などと呼ばれるようだ.


いや・・・下着・・・って.


まあ鳥屋さんの間では,腹の黒い縞のことをフンドシ(オス)とかネクタイ(メス)って言うこともあるから,いいのかね.

・・・今時の若者はフンドシなんて知るまいに.

経過は順調?

2007-03-09 | 
さて,最近のハイタカさんの様子はと言うと.



「何見とんじゃい,ワレ,コラ!」



ってな感じ.

大変元気でよろしい.



ダンボールの隙間から隠し撮りを試みるが,デジカメの音がするのでバレバレ.



まあ,致し方なし.



毎日毎日よく喰うおかげで,体重も340g程度まで増えてしまった.少し太めなので,そろそろエサの量を調整しなくては.ちなみにやってるエサは冷凍ヒヨコとチキンハート.体重が増えてからはヒヨコのみ.そろそろ脂肪分を減らすのにヒヨコを内臓抜きにするか.

もっとも,ちょくちょく運動はしているようで,バタバタ,バサバサという音がする.














ああ,ダイエット筋トレですか?(ぇ





後輩が帰ってきたらレントゲンを撮りに行くので,後のことはそれから判断しよう.



過去最高

2007-03-06 | 
先日,某OST沼のハクチョウとヒシクイについて書いた.

同じ仲間にマガンという鳥がいる.



何でも,某UTN湖で7万9千羽が記録されたらしい.そこでの過去最高記録である.



今年はやはり渡りの開始が早い.もうここまで来ているなんて.

もっとも,其処より北はまだ田畑が雪に覆われ,沼の水面も開いていない.しばらくはUTN湖にたまっている事になるだろう.

これは見に行かねば.



















え・・・,仕事?






















まあ,早朝のちょっとくらい良いじゃないですか.

むむむ

2007-03-03 | 
居らぬ・・・.


今日もミヤマガラスを探してウロウロ.


やっぱりいねえ.


・・・なして.




まあ,いないものは仕方ない.今年この時季に,ここには居ないというデータになるだけだ.


本命のミヤマガラスは居なかったが,もうハクチョウやガン類がやってきていた.


某OST沼にて,休憩中のハクチョウ(オオハクチョウ,コハクチョウの両種がいる.向こう岸に上陸しているのはヒシクイ(亜種オオヒシクイ)).



N沼の畑に降りているヒシクイ達.


拡大.・・・やはり固定してない望遠鏡接写は厳しいか.


・・・輪郭だけでもなんとか(汗)




それにしても
・・・早いなあ.




もう少し後だと思っていたのだが.
今年は雪が少ないし,気温も高めなので早めに北帰行を始めたということなのだろう.



またガンを数えに宮島沼に行く日も近い.

ところで,何でミヤマガラスなんて鳥を探していたり,ガンを数えたりするのか.
それに関しては,また機会があれば書くとしよう.理由は幾つかあるが,一つには他人様の調査で,私は手伝っている身だからということ,もう一つは,私の目的を説明するとたぶん長くなるからである.

なので当分は,人生色々だから,とでも解釈していただきたい.

最近のハイタカさん

2007-03-01 | 
さて,ハイタカが来てから1週間ほど経過した.

とりあえず傷口のかゆみが治まったのか,自咬することは無くなったようで一安心である.特に傷口が膿んでいることもなく,羽や足に異常も出ていない.今のところ順調である.エサは冷凍のヒヨコとチキンハートを与え,体重も300gちょいを維持している.あとはしばらく待つしかない.


そういえば特に説明してなかったが,ハイタカAccipiter nisusというのは,小型のタカである.主食は小鳥であり,主に林の中や周りで小鳥を襲って捕らえ,食べる.大きさはメスなら全長(嘴の先から尾羽の先まで)40cm弱,オスなら30cm強と思えばよい.オスの方が小型なので森の中など立て込んだところでの狩を得意とし,メスはより開けたところを使ったり,より大きめの獲物を狙ったりするなど役割分担があると言われる.

今回の個体は,町中で見つかったという.具体的な場所は教えられなかったので何とも言えないが,このあたりには公園も多く,樹が多い.そして小鳥はこの時季には群れている場合が多いのである.人家にはエサ台が出ているところもある.狩にはもってこいだっただろう.

ただし,市街地というのは危険と隣り合わせでもある.エサ台に集まる小鳥を追ってガラス窓に衝突するとか,車にぶつかるとか色々な可能性がある.こいつはおそらく電線にでも引っかかったのだろう.

市街地でも多くの鳥を見ることができる.それは,ある程度餌がとれ,空間があれば生きていけるという野生動物の強かさを示す.と,同時に,今まで生きてきたような環境が変化し,そういうところにも進出していかなければならないという,ある意味切実な事情も裏に含む.彼らは生き残るため,種を残すために必死である.驚くほど人間の生活域に食い込んでくる種もいる.そうできない種も,もちろん多くいる.

人間は,そういうところに生活している.それに気付くだけで,どれだけ生活が潤うことか.

彼らの生き様を,多くの人に気付いて欲しい.

実態は・・・?

2007-02-19 | 
昨日見たものについては書いた.
が,ちと思うことがあるので少しネタとして続けるとしよう.

キジPhasianus colchicus karpowiのことである.


正確には亜種コウライキジという.


キジ自体は日本の固有種である.コウライキジとは,その名の通り大陸産の亜種であり,日本国内に人為的に移入されたものである.特に北海道で多く他には長崎県にも生息するという.したがって,移入種ということになる.大した害は報告がないようだが,農作物被害はそれなりにあるという.とはいえ,実態は殆ど調べられていないと思われる.

北海道にはブルーリストという取り組みがあり,移入種のデータベースが作られているので,そちらも参照されたい.


何故そんなものを放したかというと,狩猟鳥として放したということと,元々北海道にはキジが分布していなかったためと言われる.農水省により浦河や長万部を皮切りに放鳥され,渡島,檜山,胆振,石狩,日高地域に多く生息し,道東や道北には少ないようだ.地上採食性のため,積雪が多いと住めないのだろう.それとも,元々放鳥数が多くないのかも知れない.道北や十勝はエゾライチョウが多いからである.放さずとも狩猟対象が居たということも理由としてはあるのではなかろうか.


放鳥は,1966年以降は北海道猟友会によりかなり行われたようだが,現在も継続しているかどうかは定かではない.ハンター側の要求として,このような放鳥事業が続いている面もあると昔聞いたことがある.が,これも定かではない.


いずれにせよ,安易な放鳥はやめて欲しいものである.


生物多様性の保全が絶対であるとは言わないが,どの生き物でも,元々は其処に居るべくして居るのである.それは現在様々な所で乱されているが,その結果はいずれ何らかの形で人間に返ってくる.

皆が少しずつそういう事を考えるようになれば,こうした問題に対する解決への道も見つかっていくのか,などと夢想してみる.

そう,今はまだ夢想に過ぎぬ.


いつか必ず現実にしてやる.


そう,思いたいのである.

なぜ鳴くの

2007-02-12 | 
カラスの勝手でしょ・・・

ってな,志村けんのネタだったか.まあ,本来は確か違ったはずだが,有名にしたのは志村けんだしな.



・・・いきなり何の話かというと,カラスの話がしたいのである.


さて,某O駅前の鉄道林にはカラスの塒がある.
カラスといっても,主にここを使うのはハシブトガラスとハシボソガラスの2種である.この鉄道林,昔は某ダイ○ーが建つ予定だった土地が,地元住民の反対運動により残されたものである.鉄道林自体を残したことは,英断だったと言える.某E市がJRから買い取ったのである.もっともこのおかげで某O駅は改築の順序が遅らされるとか,E市にはダ○エーを絶対に建てない,とかそういう話になってしまったけれども.

さて,その塒であるが,主に冬の間カラスたちに使われる.3月頃になると,彼らは繁殖期にはいるので,繁殖する個体は自分のなわばりに戻って巣を架け始め,ディスプレイを始め,卵を産みヒナを育てるようになる.繁殖しない若い個体は群れを作り,集団でねぐらをとる.夏の塒は冬とは別であり,大学の裏にある.

カラスというのも,これほど身近な鳥でありながらあまり知られていない.ゴミをあさるイメージは強いが,実際に食べているもののせいぜい3割程度だという.要は,言われているほど依存していないのである.果実であるとか,虫であるとか,死骸であるとか.そう言うものを主に食べ,実は人間の生活に無くてはならぬ存在である.

ゴミを散らかされるのがイヤなら,ルールを守ってちゃんと出せばよいのである.ネットをちゃんとかける,ボックスに入れる,袋の口をしっかり締める,回収日にちゃんと出すなど,その辺を徹底していれば,町中に多く来ることは無くなるのではないか.あとは,餌付けをする人が居なければ,という話だ.

餌付け全体を悪いとは言わないが,
ものには限度ってものがあるんだよ.

まあ,要するに人間の側の問題がものすごく大きいということである.

ゴミの問題にしたって,ルールを守って貰えれば余計な経費も浮くわけで.市の予算がけっこう楽になるだろうに.そう考えると,市民の生活にも影響するんですよ.人間ってのはもうちっと自分以外の生き物に寛容になってもいいんじゃないかなあ.

いっそのことカラスを市の鳥にしたら良いんじゃなかろうか.






まあ,カラスに関しては他にも行動範囲とか,土地利用とか,幼鳥の分散がどうなっているとか,わからないことは山盛りに在るのである.








・・・若い衆でだれかやる人居ないかな.

手伝うからさ.


ついでなので

2007-02-05 | 
サシバの事も書いてしまおう.

もっとも北海道では殆ど観察されないので,私が見たのは主に沖縄と岐阜である.あ,1回だけだが解剖もしたか.

サシバButastur indicusとは,体長50cmほどの猛禽である.漢字では差羽,鶫鳩とも書く.手元に画像がないので恐縮だが,全身は茶色っぽく,腹は白地に茶色の横斑が入る.顔は灰色っぽく,メスでは白く眉斑が入る.虹彩は黄色であり,嘴は根元が黄色,先端は黒である.繁殖期には「ピックイー」と良く鳴くのですぐにわかる.

基本的に夏鳥として本州以南に飛来し,南西諸島では越冬する.春や秋には大きな群れを作って集団で渡りを行い,各地で観察される.特に有名なのは愛知の伊良湖岬である.他にも長野や岐阜,愛媛,鹿児島などで多く確認されるポイントが知られる.利根運河のあたりもそうだろう.

低山の林で繁殖し,近くの農耕地で小動物を捕食する.この時飛び回るより,樹であるとか,時にはスプリンクラーのような人工物も見張り場として利用し,餌を探している.特にカエルやヘビなどが主食であるとされ,里山の環境指標のような存在である.今やオオタカよりよっぽど危機にさらされているのでは無かろうか.例えばカエルのツボカビ症が蔓延してカエルが激減したとしたら,その上に生活しているサシバも大打撃を受けるだろう.

たかがカエル,たかが鳥.
そういう問題ではないのである.

生き物は全てつながりの中にある.

鈴なり

2007-02-02 | 
昼メシを調達しに,生協の方まで出かける.まあ,ほぼ毎日の事である.少しは動かないと体に悪いし,まだ痔主にはなりたくない.

雪がぱらつき,良い天気ではない.が,冬とは本来こんなものだ.



戻る途中で聞き慣れた声が聞こえてきた.


まともに見るのは久々だな.

 
ハリエンジュに鈴なりのレンジャクさん御一行.

後で確認したところ,キレンジャクが多いようだった.


レンジャクというのは,日本ではキレンジャクBombycilla garrulusとヒレンジャクB. japonicaの2種が見られる.遠目では区別がしづらい.双眼鏡を持っていなかったのを一瞬悔やむが,生協に双眼鏡をぶら下げていくのも気が引ける.鞄を持ち歩いていれば良かった.

おそらく目当ては近くのイチイやナナカマド,ヤドリギの実だったのだろう.しかしこの付近の木にはもう殆ど実が残っていない.まあ,まだ学内や国道沿いにはあるから,まだ近くで見られるに違いない.

レンジャクとは連雀と書き,写真のように群れで確認されるところからついたのだろう.スズメよりは少し大きい.両種とも尾羽に特徴があり,キレンジャクは黄色,ヒレンジャクは赤色である.天気が良ければ目立つのだが,これは巡り合わせだろう.またキレンジャクでは翼の次列風切先端に赤い蝋状の物質が付き,英名Waxwingの由来となっている.ちなみにヒレンジャクの翼にはこの物質はない.頭には冠羽があり,これも目立つ.

古名は「ほやどり」といい,「ほや」とはヤドリギのことである.これを好んで食べる事からこの名がある.ヤドリギの実には粘りけがあり,この実を食べたレンジャクのフンはネバネバしていて樹に良くくっつく.また切れが悪いのか,時々フンをぶら下げたまま飛んでいるやつもいる.ちょっと落ち着けよ,と言ってやりたくなる.


冬の間に大学内でもよく見られるが,何せ無関心な人間が多い.私が観察している間に何人も通り過ぎたが,頭上を見上げる者は皆無であった.こいつらが居たのは道から5mと離れていない樹だし,ずっと鳴いて飛び回っていたのだが.
これで野生動物だの環境だのを謳い文句にする大学だと言うのだから実に笑わせるではないか.

まあ,関心が無いというのは,他人には如何ともし難い事なのだが.

実にもったいない.