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海猫日和

色々と思うこと,見たことについてとりあえず気の赴くままに書いてみる.

スズメ問題

2006-12-09 | 

今年の4月頃,旭川と札幌で,スズメの大量死があった.市民からも,「そう言えば庭のエサ台でスズメを見なくなった.」「今年はスズメが少なかった」などの声があったとか.その2都市を皮切りに,あちこちでスズメが減っただの減らないだの議論になった事は記憶に新しい.もっとも,最近は下火であり,マスコミが注目しなくなると共に世間の目も余所に向くことになった.某○庁としてもカネがないから,うやむやにしてしまいたいのだろう.明確なプレスリリースもまだ無い.学術的な公表も許されていない.おかげで余計にややこしくなっている.

原因は今のところはっきりしない.融雪剤の塩化カルシウムによる中毒だとか,エサ不足,サルモネラ菌,ブドウ球菌,原虫Atoxoplasma sp.等の感染症であるとか,色々言われているが,このうちのどれと確定するのは今後も不可能だろう.原因を解明と一言で言うが,どれほど大変なことか.

が,可能性として,また多くの死体が見つかった場所が人家,エサ台付近,巣箱の中等であることから,人間側にも多くの問題があるのではないだろうか.特に巣箱やエサ台は,近年使用する人が多くなったもので,衛生管理などが十分とは言えない例も多い.ヒトと野鳥の関わり方を見直すべき時代になったと言うことだろう.

 「ポリシーのない野生動物へのエサやりは援助交際と同じである」

 なんて言う名言をふと思い出す.

 そのスズメ問題に関するフォーラムが来週札幌で開催されることになった.

 「スズメフォーラム ~身近な野生から学ぶ~」
主催:スズメネットワーク
日時:2006年12月17日(日)13:00~16:00
会場:北海道大学学術交流会館
参加費:無料
申し込み:不要

詳しくは下記URLを参照されたい.
http://sparrow.lowtem.hokudai.ac.jp/index.html


冬の便り

2006-11-08 | 
今朝方,家で寝ていたらハクチョウの声が聞こえてきた.

8時過ぎであった.

彼らはだいたい時速80km以上で飛べるはずなので,宮島沼を今朝出発したのだろう.

・・・なぜ速度がわかるかって?

同じカモ科のマガンで,宮島沼からカムチャツカ半島の湖まで(およそ1000km)を約10時間で飛ぶという記録があるのですよ.これ,衛星を使うごつい発信機をマガンに背負わせてとった記録で,まあ時速100kmくらいは出せるはずだ,と.
まあ,ハクチョウで同じかどうかは厳密には言えないのだが.しかし,以前に同じ方向に向かうハクチョウの群れと車で競争してみたことがある.



結果は惨敗.
80km/h出してて余裕で置いていかれました.



ってなわけで,奴らは実は相当速く飛べるということが分かっている.しかもハクチョウはお寝坊さんなので,まず間違いなく今朝宮島沼を発ったといえる.ウチの上空を通過するならまずそうだろう.

もう内地にはかなりの数が渡っていっているようだ.
今週中には初雪が降るという.

全てが白く覆われる.そんな日も近い.

ヒヨ

2006-11-06 | 
室蘭までヒヨドリの渡りを見に行ってきた.

正確には,噴火湾渡り鳥研究会の「ヒヨドリ渡り調査」に参加してきたのである.

調査の内容に関してはここで書くべきではないのでやめておく.

ヒヨドリには「留鳥ヒヨドリ」と「群れヒヨドリ」という2つのグループがあるらしい.厳密に分けられるかどうかはわからないが,少なくとも群れを作って海を渡っていくヒヨドリがいるのは確かだ.いつも身近にいて,うるさいなどと思っていたが・・・.数百羽単位で海を渡っていくという,彼らの意外な一面を見ることができて驚いた.ごめんよヒヨドリ.そう言えば彼らは世界で日本近辺にしか生息していないのだ.

群れを成して渡っていくヒヨドリ.内地では,キャベツやレタス,果樹の食害が多くなるため害鳥として駆除もされているのだが.まあ,あの群れが全て来たら,被害は相当なものだろう.駆除に関して云々言う気はない.農家には農家の生活があり,それを背景とした消費者の望みだからだ.そして私も農作物を食う以上,加害者側であるのだ.

何故渡るものと渡らないものがいるのか,渡りはどのような要因によって制限を受けているのか,北海道全域での移動はどうなっているのか・・・.謎がまた増えてしまった.少しずつわかっていけば良いと思うが,全てがわかると言うことは,おそらく無いだろう.

まあ良い.謎が多い方が人生は深まるものだ.

やはり秋に限る

2006-10-30 | 
先週は道北に行っていた.
その際とある池でコハクチョウを見た.一羽だけだったが,久々に見ると新鮮なものだ.他にマガモ,カワアイサ,ミコアイサなどが多かった.

やはりきれいなハクチョウを見たいならば秋に限る.

春のハクチョウは田んぼの泥で赤茶けているからだ.それはそれで,生きている証であり,命の色であるのだが.

単純に美しさだけ言えば,秋の方に軍配が上がる.

彼らが冬を連れてきたのか,今朝は近所に霜が降りていた.

(写真は双眼鏡接写のため,どうもピントが合いづらい)