魚谷山周辺(ウォッちず)
魚谷山・・・うおだに・・じゃない、いおだにやま。
魚と書いて「いお」と読ませるなど、京都だけに歴史を感じさせる。
「白き鳥の、嘴(はし)と脚(あし)と赤き、鴫(しぎ)の大きさなる、水の上に遊びつつ魚(いを)を食ふ」
伊勢物語の中にそんな一節があるけれど、それくらい古い「魚」の読み方になるだろうか。
ちなみにこの文の後に、
都では見かけない鳥だと語られている「鴫の大きさなる」鳥はユリカモメのことらしい。
確かに嘴も脚も赤い鳥で、京都では40年前くらいから鴨川などで見かける事ができるようになっている・・・
この日は以前に歩いた魚谷山の稜線を再訪する。
その時知り合ったおじさんが教えてくれたルートで積雪を楽しむのだ。
冬の、面倒な布団から出る作業を終えて朝食をとり、準備をし駅へ向かった。
7時19分 出町柳駅到着
出町柳の駅に着き、叡山電鉄へ乗り換える。
乗り継ぎの時間がどれくらいあるのかわからず、やや駆け足で叡山鞍馬線のホームへ向かう。
ホームに軽やかな音楽が流れていた。うめ子は先に乗車している。
-------そんなに急ぐことも無いだろう。
余裕を持って乗り込んだ後ろで、ドアが即座に閉まった。危なかった。
呑気な音楽は、どうやら出発の合図だったようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/70/4c405bb9910c055b7c1116fc2438f607.jpg)
7時21分 二ノ瀬駅
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/60/4d8cbcec0a37b5aa757957d4b4bf7957.jpg)
にのせ大橋は渡らず、富士神社へと鞍馬川左岸の道を歩く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/8a/4299f8580fe5aa7df3ad8d050ed4b7a0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/7e/3b835ae65b59dac2c9432879846e4652.jpg)
京都一周トレイル「北山48」の道標・東海自然歩道道標
「北山48」の道標を過ぎ、踏切を渡ると富士神社に着く。
ここまで、二ノ瀬ユリを歩くか夜泣峠へと向かうか決めかねていた。
結局は二ノ瀬ユリコースをとり、神社から右へと歩き出す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ed/7c3d3bb9da9585e3ef2db9debb792cf2.jpg)
8時18分 分岐
大岩への分岐。薄く、道に雪が残っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/f4/b36d16392884a4dbed5d917813f9487c.jpg)
二ノ瀬ユリの雪道に、点々と動物の足跡が続いている。
イタチの仲間の足跡だろう。ボクたちを案内するかのように、しばらく足跡は続いていた。
単独の時もあれば、数匹の足跡を見たり、転げまわった跡を見ることができ、
元気な小動物の姿を想像して微笑ましくなる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/5a/8bc6b3c85fcd14b6e804449aac29390d.jpg)
8時40分 樋之水峠(ひのみずとうげ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/95/cf69857f73e25dd503843a118385e20a.jpg)
滝谷峠へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/7b/2e324537f89a3a7e72790f6a69319e24.jpg)
うめ子のオスプレーのバックパックはワカンなどの取り付けにも対応
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/4a/5dbb8d20534aafe9a232637b0509db0a.jpg)
8時45分~8時50分 小休止
少し開けた所で小休止する。フリースを脱ぎ、バックパクに押し込む。
ボクのチャチャパックはワカンを留めるところが無い。
------面倒だけれど、工夫しなければならないな。
そう思いながら、バックの中に無理矢理にワカンを詰め込んだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c0/3de48a9a713f5d1fb6e5ce0130848b0a.jpg)
9時11分 道標
滝谷峠を示す道標。二ノ瀬尾根コースへの分岐道標でもある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/03/1be2f55f7b82027f734d20a6cd6a7a1a.jpg)
しばらくトラバース(水平移動)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/a6/82424020d0a998381dca170ae91b177f.jpg)
9時16分 崩落地点
途中、崩落のためコースが行き止まりになっていた。
前を歩いていたうめ子が引き返してくる。
「やっぱりこっちは駄目ね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/d9/5c6294e805bdfe752d85cac4a128ebaa.jpg)
すぐ左手の斜面を上り迂回する。
16番の杭に滝谷峠から1600メートル地点だと書かれていた。番号と距離は比例している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/e9/2e71fea7c0f16bd7296bba458ac99585.jpg)
9時25分 分岐のような所。右へも行けそうだったけれど、左の広い道を選んだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/b8/fed56a1673c3b606bdaef521679e4105.jpg)
9時30分 10番の杭あたり
展望の開けた所で見えていた山はなんだったろうか・・・
蓬莱山?丸くのっぺりとしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/85/a482283235dea5076aab0754a5c77261.jpg)
この辺りまで来ると、雪も20センチほどは積もっている。
ザクザクと心地よい。
それでもまだ、期待していたほどの深さではない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/79/84ecb2ff968503137c744fa4ffb16ebf.jpg)
最近知ったのだが、実はスギは日本の固有種である。
学名をCryptomeria japonicaといい、スギ単体でスギ属を形成している。
上の写真はヒノキ林だが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/1b/e2a7ca1b7a133c1f38fce5f4947a32c3.jpg)
だんだん雪が深くなってきた
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/bd/e2c86932d73720f011b6751da6de404f.jpg)
9時57分 滝谷峠
ようやく滝谷峠に到着した。
30センチくらいは積もっているだろうか。ここから稜線へと斜面を北に上り、ぐるりと柳谷峠を目指す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/94/9ca565296f7bd1faed0fbdf10ae2b9c9.jpg)
この日がデビューとなるワカン。
装着の仕方はごく簡単で、ベルトを3か所、上から通して最後にグイと留めるだけだ。
1日使いこなせば、自分に合った留め方もわかってくるだろう。
アイゼンデビューの時もそうだったが、初回からわりとハードに使うことになる。
(アイゼンの時は凍った舗装路、それも下り道を百メートルほど駆け下りた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/f5/703b8635d40e4252090c4f0d4a258cdb.jpg)
ふむ、良い感じ
ワカンの形のままズポッと埋まる。
当初、雪の上を歩くような想像をしていたけれど、
足下周りの雪をワカンでどかして歩くと言う方が当たっている。
壷足よりは埋まらず、靴や裾にあまり雪がまとわりつかない所が便利か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/94/18fbcb0dbff59d9aebaba638b86adec9.jpg)
面白い。
壷足とあまり変わらない気もするが、妙に興奮する。
くっきりと付く足形がまた気持ち良い。
とくにモナカ(表面パリッ、中やわらかい積雪)の上を歩くとサクリサクリと心地良い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/36/2ddf8495645f2d0e11716f1b8a822139.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/33/496b8b5ce93a7c53e9cdcb9c3584a6a5.jpg)
かなり沈む。
沈むけれど、足に負担がかかるようなことはない。
普段通り-----と言えば大げさだが、わりと軽快に歩ける。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ab/5c67d0b383710d692bfee673802bd120.jpg)
うめ子が転けて手を着いた跡
普段通り歩けるのだけれど、よく転ぶ。
-----転びたい。
という気持ちもなくはない。深い雪の上では、怪我や汚れの心配も少なくて済むのだから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/6f/c6ee59f712ea1e10d0d342d127163e8a.jpg)
おじさんと休憩した展望良い稜線へと出た。
それでは、このあたりで【其の二】へと続く。まったね~~~。
魚谷山・・・うおだに・・じゃない、いおだにやま。
魚と書いて「いお」と読ませるなど、京都だけに歴史を感じさせる。
「白き鳥の、嘴(はし)と脚(あし)と赤き、鴫(しぎ)の大きさなる、水の上に遊びつつ魚(いを)を食ふ」
伊勢物語の中にそんな一節があるけれど、それくらい古い「魚」の読み方になるだろうか。
ちなみにこの文の後に、
都では見かけない鳥だと語られている「鴫の大きさなる」鳥はユリカモメのことらしい。
確かに嘴も脚も赤い鳥で、京都では40年前くらいから鴨川などで見かける事ができるようになっている・・・
この日は以前に歩いた魚谷山の稜線を再訪する。
その時知り合ったおじさんが教えてくれたルートで積雪を楽しむのだ。
冬の、面倒な布団から出る作業を終えて朝食をとり、準備をし駅へ向かった。
7時19分 出町柳駅到着
出町柳の駅に着き、叡山電鉄へ乗り換える。
乗り継ぎの時間がどれくらいあるのかわからず、やや駆け足で叡山鞍馬線のホームへ向かう。
ホームに軽やかな音楽が流れていた。うめ子は先に乗車している。
-------そんなに急ぐことも無いだろう。
余裕を持って乗り込んだ後ろで、ドアが即座に閉まった。危なかった。
呑気な音楽は、どうやら出発の合図だったようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/70/4c405bb9910c055b7c1116fc2438f607.jpg)
7時21分 二ノ瀬駅
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/60/4d8cbcec0a37b5aa757957d4b4bf7957.jpg)
にのせ大橋は渡らず、富士神社へと鞍馬川左岸の道を歩く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/8a/4299f8580fe5aa7df3ad8d050ed4b7a0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/7e/3b835ae65b59dac2c9432879846e4652.jpg)
京都一周トレイル「北山48」の道標・東海自然歩道道標
「北山48」の道標を過ぎ、踏切を渡ると富士神社に着く。
ここまで、二ノ瀬ユリを歩くか夜泣峠へと向かうか決めかねていた。
結局は二ノ瀬ユリコースをとり、神社から右へと歩き出す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ed/7c3d3bb9da9585e3ef2db9debb792cf2.jpg)
8時18分 分岐
大岩への分岐。薄く、道に雪が残っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/f4/b36d16392884a4dbed5d917813f9487c.jpg)
二ノ瀬ユリの雪道に、点々と動物の足跡が続いている。
イタチの仲間の足跡だろう。ボクたちを案内するかのように、しばらく足跡は続いていた。
単独の時もあれば、数匹の足跡を見たり、転げまわった跡を見ることができ、
元気な小動物の姿を想像して微笑ましくなる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/5a/8bc6b3c85fcd14b6e804449aac29390d.jpg)
8時40分 樋之水峠(ひのみずとうげ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/95/cf69857f73e25dd503843a118385e20a.jpg)
滝谷峠へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/7b/2e324537f89a3a7e72790f6a69319e24.jpg)
うめ子のオスプレーのバックパックはワカンなどの取り付けにも対応
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/4a/5dbb8d20534aafe9a232637b0509db0a.jpg)
8時45分~8時50分 小休止
少し開けた所で小休止する。フリースを脱ぎ、バックパクに押し込む。
ボクのチャチャパックはワカンを留めるところが無い。
------面倒だけれど、工夫しなければならないな。
そう思いながら、バックの中に無理矢理にワカンを詰め込んだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c0/3de48a9a713f5d1fb6e5ce0130848b0a.jpg)
9時11分 道標
滝谷峠を示す道標。二ノ瀬尾根コースへの分岐道標でもある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/03/1be2f55f7b82027f734d20a6cd6a7a1a.jpg)
しばらくトラバース(水平移動)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/a6/82424020d0a998381dca170ae91b177f.jpg)
9時16分 崩落地点
途中、崩落のためコースが行き止まりになっていた。
前を歩いていたうめ子が引き返してくる。
「やっぱりこっちは駄目ね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/d9/5c6294e805bdfe752d85cac4a128ebaa.jpg)
すぐ左手の斜面を上り迂回する。
16番の杭に滝谷峠から1600メートル地点だと書かれていた。番号と距離は比例している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/e9/2e71fea7c0f16bd7296bba458ac99585.jpg)
9時25分 分岐のような所。右へも行けそうだったけれど、左の広い道を選んだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/b8/fed56a1673c3b606bdaef521679e4105.jpg)
9時30分 10番の杭あたり
展望の開けた所で見えていた山はなんだったろうか・・・
蓬莱山?丸くのっぺりとしている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/85/a482283235dea5076aab0754a5c77261.jpg)
この辺りまで来ると、雪も20センチほどは積もっている。
ザクザクと心地よい。
それでもまだ、期待していたほどの深さではない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/79/84ecb2ff968503137c744fa4ffb16ebf.jpg)
最近知ったのだが、実はスギは日本の固有種である。
学名をCryptomeria japonicaといい、スギ単体でスギ属を形成している。
上の写真はヒノキ林だが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/1b/e2a7ca1b7a133c1f38fce5f4947a32c3.jpg)
だんだん雪が深くなってきた
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/bd/e2c86932d73720f011b6751da6de404f.jpg)
9時57分 滝谷峠
ようやく滝谷峠に到着した。
30センチくらいは積もっているだろうか。ここから稜線へと斜面を北に上り、ぐるりと柳谷峠を目指す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/94/9ca565296f7bd1faed0fbdf10ae2b9c9.jpg)
この日がデビューとなるワカン。
装着の仕方はごく簡単で、ベルトを3か所、上から通して最後にグイと留めるだけだ。
1日使いこなせば、自分に合った留め方もわかってくるだろう。
アイゼンデビューの時もそうだったが、初回からわりとハードに使うことになる。
(アイゼンの時は凍った舗装路、それも下り道を百メートルほど駆け下りた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/f5/703b8635d40e4252090c4f0d4a258cdb.jpg)
ふむ、良い感じ
ワカンの形のままズポッと埋まる。
当初、雪の上を歩くような想像をしていたけれど、
足下周りの雪をワカンでどかして歩くと言う方が当たっている。
壷足よりは埋まらず、靴や裾にあまり雪がまとわりつかない所が便利か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/94/18fbcb0dbff59d9aebaba638b86adec9.jpg)
面白い。
壷足とあまり変わらない気もするが、妙に興奮する。
くっきりと付く足形がまた気持ち良い。
とくにモナカ(表面パリッ、中やわらかい積雪)の上を歩くとサクリサクリと心地良い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/36/2ddf8495645f2d0e11716f1b8a822139.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/33/496b8b5ce93a7c53e9cdcb9c3584a6a5.jpg)
かなり沈む。
沈むけれど、足に負担がかかるようなことはない。
普段通り-----と言えば大げさだが、わりと軽快に歩ける。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ab/5c67d0b383710d692bfee673802bd120.jpg)
うめ子が転けて手を着いた跡
普段通り歩けるのだけれど、よく転ぶ。
-----転びたい。
という気持ちもなくはない。深い雪の上では、怪我や汚れの心配も少なくて済むのだから。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/6f/c6ee59f712ea1e10d0d342d127163e8a.jpg)
おじさんと休憩した展望良い稜線へと出た。
それでは、このあたりで【其の二】へと続く。まったね~~~。