苦楽の彼岸 山あるき 森あるき

こんにちは!umebocです。
主に近畿の山々をうめ子と2人で歩いています。

さんま?ごもく?

2011-06-09 | ヒダルがみ
サンマーメンという麺類があるようだ。
大阪に住むボクにはまったくの初耳の食べ物である。どうも神奈川が発祥らしく、
おもにモヤシを主とする野菜炒めの餡がのった麺料理らしい。
神奈川ではご当地ラーメンとしてPRしているようだ。

もともと餡かけもの(天津飯など)には興味が無いのだけれど、
まったく聞いたことのない食べ物なのでボクなりに調べてみた。
元祖と呼ばれる店は横浜に2店、玉泉亭と聘珍樓。
サンマーメンという名前からは「秋刀魚麺」と連想してしまいがちだけれど、
どうやら「生碼麺」と書くらしい。
中国っぽく発音すると「シャンマーミェン」となり、言葉にもあまり意味が無いように思う。
調べるとネット上では「生きの良い具材を使った」などとある。
生きの良い?具材?なんだかしっくりとしない。
共産主義と毛沢東をこよなく愛する中国人Bさんに確認してみることにした。
「なんでしょうねぇ。意味がわからないですねぇ?」
生碼、あるいは生馬と書くのですけれどね。
「シャンマー?ん~、新鮮なものを整理する…あるいは乗せる、といった意味ですかねぇ?」
おお、それならば多くの野菜を餡によってまとめ、麺の上に乗せるというこの麺料理にぴったりではないか。
さらに「サンマーメンと言って東日本ではポピュラーらしい」というボクの話に、
「ああ、サンマーメン。それでは広東語ですね」と明快な回答が。
そうなると元祖争いは広東料理の聘珍樓がやや優勢かなとも思われる。
まあそのへんは曖昧なままで置いておいたほうがよいのだろう。

広東と言われると今度は広東麺との繋がりはいったいどうなるのだ!との疑問も湧いてくる。
広東麺は海鮮系の具材の乗ったとろみスープの麺料理だ。
広東麺から海鮮を除いてみたけれど、
名前どうしようか?といったところからのネーミングなのだろうか?
う~む、とサンマーメン、サンマーメンとネット上で某大手中華チェーン店のメニューなどを見てみる。
「五目そば」「タンメン」といった単語が目に付いてしまう。
うわわわ、なるほどそういった知り合いもおられたのですか。そうですか。
タンメンも関東地方を中心とした麺料理で、炒めた肉や野菜をのせ、塩味鶏ガラスープのラーメンである。
これまた大阪では「噂には聞いたことありまっけど」程度の認識だ。
五目そばは餡かけで醤油ベースが一般的なようで、こちらは大阪にもある。
この2品、サンマーメンと親戚筋の可能性は否定できないのではないだろうか。
五目そばはその内容からすれば、まさにサンマーメンそのものである。
たぶん西日本の人間には違いは理解できない。
おお、そうなると関西では「サンマーメン」は「五目そば」でよろしいんじゃないでしょうか。
いけませんかね。地元の人に怒られそうだ。

タンメンにいたっては、関東地方の人に聞いてみたいのだけれど、今ではだいぶ廃れているのではないだろうか。
しかし、ボクはこのタンメンにこそ、サンマーメンの先代としての座に付いていただきたいと思うのだ。
関東発のタンメンからサンマーメンへの世代交代。このラインは確定的だと思うのだけれどなあ。

え!?東京では「もやしそば」「もやしラーメン」というものがある?
いやどうにも収集がつかないぞ。
困り果ててやはり某大手中華チェーン店のメニューを見ていると、
「あ、ちゃんぽんですね!」と長崎県民がわりこんできた。これは「五目そば」だ!
「えぇ、でもこの皿うどんは・・」それは「揚げそば」だ!
「それは間違っています。細めんを揚げた皿うどんですよ!揚げてない皿うどんもあります!」
もはやカオスである。ちゃんぽん方面へなど深入りすると底なし沼のごときである。
どこかの偉い人が体系化して本でも書いてくれないかなあ。わりと興味あるな。


ちなみにサンマーメンが一般的かどうかの地域的境目は富士川となるらしく、
大阪ではなかなかお目にかかることはできない。
どうにかこうにか、ヒルトンの大阪聘珍楼、ファミレスのデニーズ、
店によって無いかもしれないが王将などで食べられるようだ。
(デニーズは大阪市内に2店舗ほどしかない)

う~む、混乱しつつもおおよその姿はわかった。でもやっぱり食べてみないとわからない。
サンマーメン・・・最近ではテレビなどでご当地ものが流行っているけれど、
大阪ではどれくらいの認知度なのだろうか・・・