父は昔からモノの名前をはっきり覚えない。
年だからというのではなく、昔からだ。
「スタバ」は「フタバ」、家族が好きなインド料理屋「ルンビニ」は「ドンピニ」といった具合だ。
それでウン十年もきたのだから驚きだ。
家族も慣れたものだ。
昔はイチイチ訂正していたが、最近ではそれも面倒になってニュアンスで感じ取るようになった。
父 「このシャッフル、暖かいなあ」
母 「ああ、暖かいやろ。ドイツの山岳メーカーの服やで」
正式にはショッフェルだが今日もちゃんと会話が成り立っている(笑)
ある意味、訓練の賜物だ。
夜遅く帰ってきたら桃子はいつもドアの前に座っている。
頭をなでるとうれしそうにその手をなめてくれる。
犬は目で訴える