今年も皆様には大変お世話になり、ありがとうございました。寒さが身に染みる季節になってきましたがお元気でいらっしゃいますか?
ちょっと怖い体験をしましたのでお話いたします。
秋の初め頃、仕事を終えて、夕方から開店する京都祇園のケーキ屋さんで絶品スイーツを買って、桃子(犬)と近くの大きな公園に向かいました。
時刻は夜9時頃。辺りは暗く、新型コロナウィルスの影響で公園の中はひっそりとしていました。
いつもなら祇園に近いので、数名の酔い客が千鳥足で散歩しているのですが誰もいません。
「気持ちのいい季節だなあ」と思いながらケーキを片手に歩いていると突如、桃子が猛烈に吠えました。
「ケーキ、ひっくり返るやん!誰に吠えてねん?」とちょっと怒っていたら、暗がりに上下黒っぽい服を着た男性が立っていました。
タバコを吸っているわけでもないし、なんでこんなところに立ってんねん?といぶかしんでいたら、犬もそう思うのか、鳴きやみません。
暗闇で男性の顔はわからないものの、あきらかに吠えられて迷惑している様子。
男性は手で「しっしっ」と犬を追い払うようなしぐさをしたので、慌てて犬を引っ張って去りました。
少し歩くと広いところにベンチがあり、「どっこいしょ」と腰を下ろして、お茶タイム。
男性のことなどすっかり忘れて、「やっぱ、ここのケーキは日本一やわ」と感激しながら、スイーツをほおばっていました。
隣でおとなしく待っていた桃子。
突然、尻尾を「ピーン」と立てたと思ったら、目の前を先ほどの男性が通り過ぎていきました。
「今から帰るのかな?」とその時は気にも留めませんでした。30分ほど休憩して、さあ出発!
「散歩に来ているんやから食べた分は消化しないと」と更に公園の奥に歩いていきました。
ところがまた桃子が暗がりに向かって吠えだしました。
桃子の体重は20㎏弱。腹の底からうなり声をあげているので、ド、ド迫力!
「ウッ~!!」。
その声はやむことがなく、公園の中に響き渡りました。
「何に吠えているんやろ?」と不思議に思い、見渡しても暗くてよくわかりません。
吠えている先に更に近づいてみると「アッ!!」
木の陰に先ほどの男性が立っていたのです!
かろうじて、木の陰から男性の腕が見えました!
「やばい!」まだ吠え続けている桃子を無理やり引っ張って、公園を走り抜けました。
男性はただたたずんでいただけかもしれない。
そうでないかもしれない。
しかし、今の世の中、何があるかわかりません。
皆さまも夜、出歩くときはお気を付けください。
因みに桃子は無駄吠えしない、おとなしい犬。見た目はイケメンですが、目がクリっとした、かわいい女の子です。
狭いキッチンにデ~ンと寝そべる桃子。
人間のほうが小さくなってご飯を食べている(笑)