辛い話です。しかし、昨今の報道には「歪曲(わいきょく)された部分」があります。
ゆえに掲示させていただきます。
昭和48年6月26日午前11時。東京地方裁判所、303号法廷。
江利チエミさんは守衛さんに案内されてその法廷に入りました。
そこにはあの「横領事件」の被告、義姉の「Y.Y」が被告席に坐っていました。
横領事件が公に発覚した後、実に一年半ぶりの再会でした。
それから1週間後...多くを語らなかったチエミさんが重い口を開きました。
その時の記事から江利チエミさんが話した部分を引用します。
>ヤングレディ「昭和48年7月16日号」p172より...
ほんとうに不思議な気持ち...Yさんとはずいぶん会っていないのに、ちっともそんなふうに思えなかったの。かといって「なつかしい」とも思わなかったけど...。
ただ法廷に入った瞬間、寒いと感じたのは覚えています・・・
(6月末...寒いわけはないのに...)
不思議ねえ、思い出すのがみんないいことばかりなの。
たとえばね、これ昭和43年ごろのことなんだけどね、私、喉をこわして家でずっと寝ていたことがあったの。ひどい熱でね、毎晩のようにうなされて、なにかうわごといったりしていたのよね。そしてある夜、ふっと気がついて「Yちゃん」(Yの愛称)って呼んだら、すぐそばの廊下で「はい」って返事がするじゃない。Yさんは、私の部屋の廊下にフトンをしいて、毎日、私の様態を気遣っていてくれたのよ・・・
Yちゃんと初めて逢ったのは昭和28年ね。それから3年くらいは私のファンの人だと思っていたの...。ところが3年くらいたって、父親の違う姉だって聞かされたの...。
私としては、死んだ兄(トオル兄さんの事と思われます)のことばを信じるしかないでしょ。それから3年くらいたった昭和34年ごろかしら、それまで付き人だった子が結婚して辞めたの。そしたらYちゃんが「離婚されて困っている」というので・・・。
これも私の病気の時だったけど、このころ健さんと別居していて、Yちゃんは私と同じ部屋に寝ていたの・・・ 朝起きると、きまってYちゃんがいないのよね、それで不思議に思って聞いたら・・・ 「チエミちゃんのためにお父さんのお墓(これは「母」の誤植か...またはもちろん実際はチエミさん自身が建てた玉川瀬田「法徳寺」のこと=お父さんが建てたお墓...と表現しているものかと。)にお百度を踏みにいってる」っていうじゃない・・・ 私は涙がポロポロでちゃって、一生この人を放すまいと思ったわ・・・
※しかし、その早朝の不在はお隣のお寺の電話を借りて高利貸しと連絡をしていた...ということ、またすべてが江利チエミを他の親族、雪村いづみ、清川虹子...親しい人々から引き離す手段であったこと... 別居、離婚も吉田の画策によるものだったことが露呈します。
偲ぶ会は「法徳寺さん」で行われています。
なによりお墓参りの時...私は遠い昔のことなのですが、ここからあの●子が高利貸しとコンタクトをとっていたのかと思うと...未だに辛い気持ちになります。
>そう検事さんから聞かされました・・・ショックでした。
そんなに思いつめているなら(チエミさんは実の姉を告訴したということで悩んでいた)取り下げたら(義姉を告訴することを)・・・という人もいるけど、周囲の状況からそれはできないのよね。Yちゃんが刑務所に入ったら・・・たぶん、面会にはいきません。
でも、その期間中・・・ 私もYちゃんと同じように苦しむんです・・・
あの悪魔は用意周到に妹を欺いたのです。
林真理子がテネシーワルツなる駄文で、確実にチエミさんとこの悪魔のことを小説として発売しましたが、あの小説の内容はまったくもってお話になりません。
未だにはらわたが煮えくり返る思いです。
※講談社文庫 昭和63年5月15日発行の小説「テネシーワルツ」...
横浜の有隣堂書店で、この本が目に留まったのは発刊後すぐのことでした。キングの親会社の講談社だし...ってこともあって、購入しました。ただ、裏表紙に~戦後間もない頃、いつも街角に流れていた甘美なメロディー。その大ヒット曲「テネシーワルツ」を歌ったスター歌手・葉山サチと異父姉・向井とき江。この二人の交錯する人生と織りなす光と闇のドラマを追いながら...云々というコピーがひっかかったのですが...
この本は未だに「亡くなった人間に後足で砂をかけるような行為をした林真理子への怒りを忘れないため」にしっかり私の書庫に保管しています。
義姉との関係において、江利チエミさんの方に落ち度はなかったと思います。
すべてはあの悪魔の屈折した感情が引き起こした事件だったのです。
45年玉川瀬田の邸宅が全焼したとき、表向きは「台所の漏電」とされていましたが、消防署の発表では「放火の可能性もある」ということでした。
堅固な警備の高い壁に囲まれた玉川の邸宅に放火魔が忍び込んだとは思えません...この犯人も私はY子だと思って疑いません。
暗い書き込みになりましたが、これだけは知らない方に伝えておきたいこと...でもありましたので、あえて100章を折り返したこの段階で掲示しました。
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女の胸のうちの恐ろしさを感じました。
これ、姉に取材してこしらえたのか。
(それならば完全なる人でなし)
それとも週刊誌ネタをもとにこさえたか…。
(作者、性根曲がりすぎ)
読んでいて気持ちのいいものでは無かったですね。
むしろ腹立たしかった…。
こいつ(義姉)さえ居なかったら…残念でなりません。
これだけ表面でつくされれば誰でもその人間に感情輸入してしまう... そう思うのです。
まさに「人間の盲点をついた許されざる犯行であった」ということと、それでもチエミさんはこの被告となった女を「吉田さん」とこの時に「さん」をつけて呼んでいた...
そのことだけはどうしても書いて残したい...と思ったのです。
妹と名乗り出た女優...
我とわが身に振り替えて「一方的な嫉妬に狂った」姉...
哀れといえば彼女達も哀れです。
しかし、同情の余地や隙間は決してないことです。
ただ、確かに江利チエミの放つ輝きは並みの人間には眩しすぎたのだ...ということだったのだと思います。
暗い書き込みになりました。ご容赦ください。
とかくマスコミは「面白可笑しく」書き立てるものです。
そして、それを「興味津々に」うけとめる読者がいるのです。その実その読者の一人に私もいる...のです。
この他にも死後数々の報道がありました。
●高輪のマンションが相場以下の価格で売却された。
--->あたりまえですよね。主を失い、またその主が有名人であってそこで亡くなった...部屋番号まで報道されてしまったのですから...
●江利チエミ5億円の遺産をめぐる争い。
--->逆にたいしたもんじゃないですか!あれだけの借財(2億とも4億とも云われました)を完済して二束三文の抵当に入れられていた家族のために築いた城等を取り戻して、尚且つそれだけのものをあの短期間に残したのです。すごい!江利チエミは偉い!!...と
このように「スタンス」が違えばとり方も違うのです。
ただ、これだけはいえると思うのです。
江利チエミは大スターさんだった...輝きが眩しすぎるくらいのスターだった...ということ。
それが全てだったのだ...と。
私はそう思うようにしているのです。
決して欲目に観てではなく。
一人の人間として立派な人でした。
いつも人に気をつかって、子供好きで、お年寄りに優しくて、えらそうな態度は全くなく。
こんなエピソードがあります。
ある着物のお見立て会で。「命の輝き」を撮ったばかりだったので、髪がちりちり。部屋に美容師さんをよんだのだけど、その人がなかなかうまくアップに出来ずに四苦八苦。 チエミさんが遠慮しながら、「あの、の~デップローションかなにかつけてもらえたら~」と。でも、地方の田舎町。当時デップローションたるものさえ美容師のおねえさんはわからなかったみたい。やっとし終えたら、「わあ、素敵にしてもらって有難う。やりにくかったでしょう?」と チエミさん。
おねえさんが部屋を出て行った後、「いやだあ、なんだかこれニグロみたい」と チエミさん。
これが他のタレントだったら、「ちょっとお、なにやってんのよ。デップローション持ってらっしゃいって言ってるでしょう?あらあ、なに?デップローションもしらないの?田舎ねえ」なんて泉xン子だったら言いそうでしょう?あ、彼女はスターじゃないけど。
決してそんなこと言わない人でした。長崎で買った200円の帽子を何年使ってましたか。
私の犬に名前を付けてくれたときも、「TWIGちゃんは意地悪だからひどいことしないでね。優しくル~イって呼んであげてね」というようなこと言う人でした。
そうそうtwigさん...
ル~イの話をされますと...twigさんがどこのどなたなのかがわかっちゃいますよ(笑)本に載ってますから~。
素顔の江利チエミさんをご存知のtwigさんのお話は本当に貴重です。そして説得力があります。
これからもどうか思い出のオスソワケをお願いします。
思い出したくないことを掘り返してすみません。
42年のポリープよりもこの事件がどれだけダメージになったのか...それが私のような1ファンにとっても残念でならないのです。
喉は健気な器官です。何のガードもなく生身のまま、進入物と戦って...そして「素晴らしい音楽を奏でる」
喉には精神的なショックが一番よくない...と聞きます。
しかし、チエミさんはやっぱり凄かった。
酒場にて...ヒットさせたんですもんね!