児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

生活目標のこと

2018-09-23 10:37:49 | 教育相談
しばらくぶりにUPすることにしました。
内容は表題のようにしました。

さてですが、臨床心理の方に、行動療法・認知行動療法という手立てがあります。今の日本では臨床の分野で多く用いられている方法かと思います。

その中に、例えば不登校の子どもたちへの支援として、少しずつでも改善の方向に導いていこうとするときに、
「不安階層表」というのを作って、学校に登校して、席について授業に参加している状態を例えば10段階の一番上の10として、その手前の9、さらに前の8・・・、と言うように段階を設定して、スタートを1段階として、一つずつ階段を上るように進んでいこうという考え方です。

不登校の本人と人間関係をつくって話し合いを行ない、その上でステップに当たる階層表を作成して、それに従って進んでいこうとするものです。
階層表を作るには、本人との話し合いができる関係が成立していなければできませんので、関係づくりが何よりも優先するのは当然のことと思います。

関係がよくて、話し合いができて、階層表を作ることができれば、当面の具体的な目標ができるので、支援もしやすくなりますし、本人も動きやすくなると思われます。

階層表にステップに従って本人が動くことができれば、本人にとってはうれしく自信になることでしょうし、支援者にとっても本人への賞賛や承認の言葉をかけることができ、次のステップに進むのを援助することが楽になると思われます。

ステップにチャレンジして、例えば思うようには動けなかったとしても、動こうとしたことは認めることができますし、気持ちを高める声かけはできると思います。

また、逆にステップにチャレンジすることができなかった場合は、また話し合いをして、より前のステップに戻ったり、前のステップのない最初のステップの場合には、設定したものよりもさらに前のステップを新たに設定して、それに向けて動けるように支援することでよいと思われます。

いずれにしても、かかわりはなくなりませんし、深めることができるので、一番大切な人間関係の維持と深化には役立つと思います。

ステップ バイ ステップは現実的な方法なので工夫して活用することがよいのではないかと思われます。


話題は少し変わりますが、上記の方法を、不登校とかではなく、通常の子どもたちに適用できないかと考えてみました。

日常の家庭でも、学校でも、子どもたちに目標を持ちなさい、自分の目標を作ってそれを目指して頑張りなさいと声かけして、取り組ませる方法は良く行われていると思われます。

その時に、目標を作るにしても、漠然とした現実から離れたような目標では実現に向けた動きはしにくいでしょうし、夢みたいな目標では、言葉の遊びになってしまうようなことにもなりかねないと思われます。

そこで、不安階層表ではなく、「生活目標階層表」を作ってみるのもよいと思われます。
今の生活状態から、少しでも自分の望む良い状態に近づくために、現実の生活の中で取り組む目標をステップ化して、その実現に向けて取り組みを促すのがよいのではないかと思われます。

例えば一つの例ではありますが、つい夜更かししてしまう子がいれば、第一階層として、「夜10時までには寝る」、第二階層として、「朝は6時に自分で起きる」・・・、さらにそれから次のステップは本人に作成させるのが良いと思います。

スマホや携帯・パソコンを必要以上に操作してしまう子どもの場合にはそれに合わせてステップを作るように支援すればよいと思います。

学校場面だったら、「朝8時までに教室に入る」とか、「チャイムの前に席についているようにする」とか、学校生活の場面、校種に応じて作成するように促すので良いと思います。

「生活目標階層表」が」作成できたら、その目標の実現に向かっての本人の動きや親や教師の支援は、上に不安階層表のステップに基づいた支援と同様に行うことでよいと思われます。

いずれにしても、親や教師からの一方的な指示では子どもも動かないことが多いですし、動いたとしても自主性の少ないものになってしまう恐れがあります。

本人の意思や気持ちを尊重しながら、「階層表」を作ること自体、作る過程が指導・支援の大きな機会であり、子どもを活かす働きかけになるものと思われます。
成長を促す活動は、一方的なものでは成果に限界があると思われます。子どもをうまく活用することが子どもの成長を促すことにつながると思われます。








































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