本来なら「今年読んだ小説」というタイトルで、昨年中に書くべきだったもの。
いやぁ~~~~ そのつもりだったんですけどね。 時間切れで(笑)。
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★有川浩(ありかわひろ)のシリーズ。
通常の私は本を直接手にとって文体を確認してからでないと、知らない作家の本を新本で買うことは滅多にない。
たまに文体が私の好みとどうしても合わないことがあるから。
(本屋が存在しない僻地に転居して、本の購入量が格段に減ったのはそのせいもある。)
そんな私がごく簡単な書籍紹介だけ読んで、ネットでしかも新本で一挙に3冊買ってしまったのが、
有川浩のいわゆる「自衛隊三部作」。
「大人のためのライトノベルを書きたかった」という作者のデビュー・SFミリタリーシリーズである。
・デビュー作「塩の街」 第10回電撃ゲーム小説大賞受賞作。
東京湾に巨大な塩の結晶が出現した。人々が次々と塩と化し政府・行政・テレビ局でさえ停止した日本。
最終的にヒーローとなる元航空自衛隊二等空尉と家族を失くした女子高校生をメインに描く。
設定的にJ・G・バラードの「結晶世界」を連想するが、あの無常感はない。
神林長平の初期作品を思わせる初々しいアクション・ラブストーリー。
・第2作「空の中」
日本初の超音速旅客ジェット機「スワローテイル」が高度2万mを試験飛行中に爆発炎上する。
翌月、空自所属のF15Jイーグル2機が事故空域を飛行実験中、同じく高度2万mで1機が爆発炎上。
そこにはなにがあるのか?
殉職した三等空佐の息子である瞬と幼馴染の佳江、瞬が海岸で拾った謎の知的生命体。
いっぽうスワローテイルの事故調査官に任命された春名と、現場からの唯一の生還者である三等空尉武田。
この2組の男女の物語が、やがて交錯し国家的危機に直面する。
少年少女のほうの話が少々もたついてスピード感がそがれるのが欠点と思うが、
そう感じるのは私の年齢のせいかもしれないのであまり自信がない(笑)。
文庫版解説で新井素子氏がこう書いている。「読め。面白いから。」 同感。
・第3作「海の底」
これは小説版の「映画ガメラ2 レギオン襲来」である。「機動警察パトレイバー漫画版の「廃棄物13号」編」である。
と言えばこの手のヲタ同志諸氏にはわかりやすいでしょ♪♪
桜祭りで一般開放されていた米軍横須賀基地に巨大甲殻類(この設定がいい!)の大群が突如上陸し、
横須賀市内は阿鼻叫喚の地獄となる。
停泊中だった海上自衛隊潜水艦「きりしお」は港内から脱出できず孤立する。
閉じ込められた実習幹部の三尉2名と彼らが保護した13人の民間人の子供たちが主人公。
そして、陸上自衛隊は出動要請が出るまで動けないため、果敢にも市民救助の前線に立つ神奈川県警機動隊。
いち早く事態を察知して後方で活躍する神奈川県警明石警部のキャラが「パトレイバー」非常事態時の後藤隊長似(笑)。
おもしろい!!!!!!!です。
・後で追加読みしたのは、上シリーズのスピンオフ設定を含む短編集「クジラの彼」
自衛隊員たちの恋愛を描く、ベタ甘な“国防ラブコメ”。
私は現在の海っぺりに来る前は陸上自衛隊の某駐屯地の近くに長く住んでいた。
移ってまもなく駐屯地を囲む塀の上部“忍び返し”が内側に向いているのに気がついて大笑いした。
外部からの侵入防止用ではなく隊員の「脱柵防止」なわけよ。
体力充実した発情期年齢の集団だ。ベタ甘系も野獣系もいるのが現実(笑)。
・星雲賞を受賞した「図書館戦争シリーズ」。私が読んだのはまだ、最初の「図書館戦争」だけ。
実質上の検閲が合法化された世界。強権的かつ超法規的な言論弾圧に唯一対抗できる存在が図書館となった。
特務機関から本と図書館を守る防衛組織“図書隊”の面々を描くSFミリタリー&恋愛小説。
有川浩氏は最近は「阪神電車」や「フリーター、家を買う」「県庁おもてなし課」など一般小説で有名で、
そちらから入ったファンが読むと違和感が大きいと思うが、個人的にはまたSFミリタリーを書いて欲しいところ。
「シチュエーションの天才」である神林長平氏が最近あまり新作がないんだもん。(泣)
この手のを読みたいのよ。
有川の小説は女性らしい日常の細部描写も好感かな。
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★高慢と偏見とゾンビ
自分がジェーン・オースティンなど読むガラではないことは知っている。
ものすごく乱暴に言えば、18世紀から19世紀初頭の英国中流家庭の娘たちが嫁に行くの行けないのっつう小説だな。
でも幼児期からの本の虫だから、もしかしたら読んだかもしれない。覚えてないけど(^^A;
『分別と多感』をエマ・トンプソン脚色主演、アン・リーが監督した映画『いつか晴れた日に』は、ラストで号泣したけどね。
え~~まあ、そのジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」(プライドと偏見)を80%そのまま使い、
20%オリジナルで「ゾンビが跋扈する世界」に変えたのが本作。
それだけで、こんなにも面白くなるものなのか!!(笑)
元小説をそのまま使うからパロディでなく「マッシュアップ小説」と呼ばれるそうな。
ナタリー・ポートマン主演で映画化って話があったけど、結局は降板。
監督も3人目が降りて主演女優も定まらず、この企画どうなることやら。
ここんとこ面白いゾンビ映画が希少だから、ぜひなんとかなって欲しいところなんだけどな。
ま、こんなとこで。
いやぁ~~~~ そのつもりだったんですけどね。 時間切れで(笑)。
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★有川浩(ありかわひろ)のシリーズ。
通常の私は本を直接手にとって文体を確認してからでないと、知らない作家の本を新本で買うことは滅多にない。
たまに文体が私の好みとどうしても合わないことがあるから。
(本屋が存在しない僻地に転居して、本の購入量が格段に減ったのはそのせいもある。)
そんな私がごく簡単な書籍紹介だけ読んで、ネットでしかも新本で一挙に3冊買ってしまったのが、
有川浩のいわゆる「自衛隊三部作」。
「大人のためのライトノベルを書きたかった」という作者のデビュー・SFミリタリーシリーズである。
・デビュー作「塩の街」 第10回電撃ゲーム小説大賞受賞作。
東京湾に巨大な塩の結晶が出現した。人々が次々と塩と化し政府・行政・テレビ局でさえ停止した日本。
最終的にヒーローとなる元航空自衛隊二等空尉と家族を失くした女子高校生をメインに描く。
設定的にJ・G・バラードの「結晶世界」を連想するが、あの無常感はない。
神林長平の初期作品を思わせる初々しいアクション・ラブストーリー。
・第2作「空の中」
日本初の超音速旅客ジェット機「スワローテイル」が高度2万mを試験飛行中に爆発炎上する。
翌月、空自所属のF15Jイーグル2機が事故空域を飛行実験中、同じく高度2万mで1機が爆発炎上。
そこにはなにがあるのか?
殉職した三等空佐の息子である瞬と幼馴染の佳江、瞬が海岸で拾った謎の知的生命体。
いっぽうスワローテイルの事故調査官に任命された春名と、現場からの唯一の生還者である三等空尉武田。
この2組の男女の物語が、やがて交錯し国家的危機に直面する。
少年少女のほうの話が少々もたついてスピード感がそがれるのが欠点と思うが、
そう感じるのは私の年齢のせいかもしれないのであまり自信がない(笑)。
文庫版解説で新井素子氏がこう書いている。「読め。面白いから。」 同感。
・第3作「海の底」
これは小説版の「映画ガメラ2 レギオン襲来」である。「機動警察パトレイバー漫画版の「廃棄物13号」編」である。
と言えばこの手のヲタ同志諸氏にはわかりやすいでしょ♪♪
桜祭りで一般開放されていた米軍横須賀基地に巨大甲殻類(この設定がいい!)の大群が突如上陸し、
横須賀市内は阿鼻叫喚の地獄となる。
停泊中だった海上自衛隊潜水艦「きりしお」は港内から脱出できず孤立する。
閉じ込められた実習幹部の三尉2名と彼らが保護した13人の民間人の子供たちが主人公。
そして、陸上自衛隊は出動要請が出るまで動けないため、果敢にも市民救助の前線に立つ神奈川県警機動隊。
いち早く事態を察知して後方で活躍する神奈川県警明石警部のキャラが「パトレイバー」非常事態時の後藤隊長似(笑)。
おもしろい!!!!!!!です。
・後で追加読みしたのは、上シリーズのスピンオフ設定を含む短編集「クジラの彼」
自衛隊員たちの恋愛を描く、ベタ甘な“国防ラブコメ”。
私は現在の海っぺりに来る前は陸上自衛隊の某駐屯地の近くに長く住んでいた。
移ってまもなく駐屯地を囲む塀の上部“忍び返し”が内側に向いているのに気がついて大笑いした。
外部からの侵入防止用ではなく隊員の「脱柵防止」なわけよ。
体力充実した発情期年齢の集団だ。ベタ甘系も野獣系もいるのが現実(笑)。
・星雲賞を受賞した「図書館戦争シリーズ」。私が読んだのはまだ、最初の「図書館戦争」だけ。
実質上の検閲が合法化された世界。強権的かつ超法規的な言論弾圧に唯一対抗できる存在が図書館となった。
特務機関から本と図書館を守る防衛組織“図書隊”の面々を描くSFミリタリー&恋愛小説。
有川浩氏は最近は「阪神電車」や「フリーター、家を買う」「県庁おもてなし課」など一般小説で有名で、
そちらから入ったファンが読むと違和感が大きいと思うが、個人的にはまたSFミリタリーを書いて欲しいところ。
「シチュエーションの天才」である神林長平氏が最近あまり新作がないんだもん。(泣)
この手のを読みたいのよ。
有川の小説は女性らしい日常の細部描写も好感かな。
----------------------------------
★高慢と偏見とゾンビ
自分がジェーン・オースティンなど読むガラではないことは知っている。
ものすごく乱暴に言えば、18世紀から19世紀初頭の英国中流家庭の娘たちが嫁に行くの行けないのっつう小説だな。
でも幼児期からの本の虫だから、もしかしたら読んだかもしれない。覚えてないけど(^^A;
『分別と多感』をエマ・トンプソン脚色主演、アン・リーが監督した映画『いつか晴れた日に』は、ラストで号泣したけどね。
え~~まあ、そのジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」(プライドと偏見)を80%そのまま使い、
20%オリジナルで「ゾンビが跋扈する世界」に変えたのが本作。
それだけで、こんなにも面白くなるものなのか!!(笑)
元小説をそのまま使うからパロディでなく「マッシュアップ小説」と呼ばれるそうな。
ナタリー・ポートマン主演で映画化って話があったけど、結局は降板。
監督も3人目が降りて主演女優も定まらず、この企画どうなることやら。
ここんとこ面白いゾンビ映画が希少だから、ぜひなんとかなって欲しいところなんだけどな。
ま、こんなとこで。
とりあえず、今年は洋服から片付けるぞ~!
以上新年の抱負でした。チャンチャン
いったい何の部品を捨てちまったのかが気になるところ(笑)。
うちの炊飯器は我が家に来て31年になろうとしている・・・
開けるたびにフタがはずれるので「買い替えたら?」とダンナは言うが。
だってまだ普通に炊けるし~~~♪電子部品が入ってない昔のヤツは壊れないのよねぇ。