こんばんわ
今日のこちらは 花冷えの昨日よりもぽかぽかと暖かい一日でした
春分の日も過ぎて
だんだんと春らしい陽気になってきましたが
皆様 お変わりありませんか?
愛しのペ・ヨンジュンさんのいらっしゃる韓国ソウルも
もうすぐ 桜のお花見の季節になるでしょうかね
さて、
今晩は 少し間が空いてしまいましたが
読書タイムデーとさせていただきまして
「もうひとつの冬のソナタ」の続きをアップさせていただきたいと思います
会いたい、でも会えない・・・・・交錯する思い ①
ピンポーン! ベルが鳴る。
ユジンは、ホテルの部屋いっぱいに散らばっている荷物を片付ける気にもなれず、
急いでドアの方へと駆けつける。
ユジンが震える手でドアを開けると、チョンアが頭に白い雪をかぶった姿でユジンを眺めている。
「チョンアさん!!!」
「ユジン!!!」
ふたりは、どちらからともなくお互いを抱きしめた。いったいどの位会わなかったのだろうか・・・
もちろんふたりは手紙や電話でずっとお互いの近況を報告し合ってきた。
しかし、面と向って話をするのは、去年の冬、
チョンアがしばらくぶりにパリのユジンに会いに行って以来のことだ。
ユジンは肩に触れそうで触れない髪をしっかり紐で結わえ、雪のように白いワンピースを着ていた。
「まあ・・・・ユジン・・・・素敵じゃない?キム次長に会うだけなのにこんなにお洒落することないでしょう?」
チョンアはユジンの優雅で清楚な姿に感激してちょっと冷やかすように言った。
「チョンアさんたら・・・・。いつもジーパンだったからって、ちょっとお洒落したくらで驚かないでよ」
ユジンはわざとすねるように言うと、わけもなくにっこりと笑った。
ユジンがパリからニューヨークに来たのは1週間前のことだった。
今度、ニューヨークで開かれる建築資材博覧会に出席するため指導教授に連れて来られたのだ。
この時、ちょうどチョンアも同じ博覧会に出席するため、
そしてキム次長に会うためにニューヨークにやって来たのだ。
もちろんチョンアがニューヨークに来た一番大きな目的はチュンサンとユジンを会わせることだが・・・・。
チョンアは、時計を見てユジンをせかした。
「早く支度して。キム次長が先に着いて待っているかも・・・・。
あなた、自分の彼じゃないからってくずくずしてるんじゃないでしょうね」
チョンアは冗談交じりに言った。ユジンはマフラーを巻きにっこりと笑った。
「チョンアさん、本当に変わったわ。キム次長とうまくいっているんでしょう?」
「うまくいってるいってないの問題じゃないわ。年取って、知り合いの男があの人しかいなくなったんだから。
ただ、会ってあげてるのよ、わかった?」
チョンアは何事もないように平然と言い放ったが、ユジンにはチョンアの気持ちがわかっていた。
言葉ではそう言いながらも、本当は情の深い人間味のある優しい女性だということを・・・・。
ユジンは、昨日の夜、電話でチョンアにキム次長と一緒に夕食をしようと提案された時、
内心激しくうろたえた。
もしかしたらキム次長を通じてチュンサンに会えるかもしれない・・・・そう思うと目の前がかすんで、
心の奥底からチョンサンへの取り留めのない懐かしさがこみ上げてきて 体中を揺さぶっていた。
もし、チュンサンに会えたら・・・・
彼は私を見て普通に笑ってくれるだろうか?
彼はどんな風になっているだろう?
さまざまな考えが次から次へと頭を駆け巡り、昨晩は一睡もできなかった。
ユジンにチュンサンが死なずに生きていることを知らせてくれたのは、留学先の学校で出会った教授だった。
ビルモートという名前のこの教授は、チュンサンの恩師だった。
チュンサンがイ・ミニョンだったころ、彼はパリに交換留学生で来たことがあった。
当時、彼はビルモート教授を父のように慕い勉学に励んでいた。
チェリンと出会い付き合い始めたのもその頃のことだ。
ビルモート教授は、チュンサンの母であるカン・ミヒとも大変親しい間柄だった。
カン・ミヒはチュンサンが病気を治すためにアメリカに発った後も、
ビルモート教授にチュンサンの簡単な安否を伝えることは忘れなかった。
ビルモート教授とユジンが初めて出会った日、ビルモート教授は、
韓国から来たというユジンに、尋ねもしなかった話をした。
とても優秀な韓国人学生を知っているという。
ユジンはビルモート教授が話していた人物がチュンサンだとはまったく知らないまま1年を過ごした。
そうしたある日・・・・・。
ユジンは、不慣れな外国生活に疲れ果て苦しんでいる時、ビルモート教授に助けを求めた。
何がそんなに大変なのかと優しく尋ねてくれる教授の言葉に、
その間ずっと我慢してきた涙がどっと溢れてしまった。
チュンサンに会いたい・・・彼が生きているのか心配だ・・・
すべてを説明できなかったが、教授はユジンの涙を見て彼女が恋のせいで泣いていることを理解してくれた。
そして、ユジンを慰めるためか一番に目をかけた弟子の話を始めたのだ。
その弟子はとても優れた才能を持っていたが、不運な事故ですべてを失い病魔と闘っていた。
皆、助からないだろうと思っていたが、運命に抗う強い意志でついに病気を克服したという。
その話を聞きながら、ユジンはなぜだかその男を知っているように感じた。
震える声でその弟子の名前を尋ねると、
ビルモート教授は 懐かしそうな瞳でこう答えた。
「彼には、ふたつの名前があった。私が知っている名前はミニョンだが
今はチュンサンと言うんだよ」
教授が言い終らないうちにユジンは泣いてしまった。
感謝の涙だった。
神様ありがとうございます。
チュンサンを生かしてくださって 本当にありがとうございます。
(つづく)
では、皆様
今週は寒の戻りがあって寒暖の差が激しい週になるかもしれませんが
体調にお気をつけて
週明けもお互い元気に
良い一週間でありますように
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