奈良、時々京都(写真館)

奈良、京都好きの写真ブログです。(たまには大阪も)

滝坂の道・首切地蔵(円成寺から滝坂の道 終わり)

2006年11月04日 | 円成寺から滝坂の道

ドライブウェイを斜めに横切り、東海自然歩道を下りていくとひっそりとした池がありました。 地蔵谷園地新池です。


新池からさらに下りていくと、荒木又右衛門が試し斬りをしたいう伝説のある首切地蔵が見えてきました。 このあたりは広場になっていて、休憩所やトイレがあり、一休みしました。


道は三叉路になっていますが、奈良市街へは能登川沿いの道を進みます。 このあたりからだったでしょうか、いつの間にか道は石畳になっていました。 5分ほど歩くと、川の対岸に三体の磨崖仏(朝日観音)が見えてきました。


さらに下ると、こんどは崖の上のほうに夕日観音が見えました。 実のところ足下に気をつけて歩いていたので、最初は気が付かずに通り過ぎてしまいました。 寝仏の岩を過ぎたあたりでガイドブックを見て気づき、あわてて引き返しました。 坂道を引き返すのはつらいですね。

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夕日観音から15分ほどで柳生街道(滝坂の道)入り口の標識まで下りてきました。 バスに乗らずに春日大社の前を通ってJR奈良駅まで歩きましたが、 疲れた足には春日大社の参道がいつも以上に長く感じました。 

峠の茶屋・地獄谷石窟仏(円成寺から滝坂の道4)

2006年11月03日 | 円成寺から滝坂の道

東海自然歩道の道標に従って、石畳の道を上ります。 杉か檜の間を幅の広い山道がしばらく続きます。
やがて車道に出て茶畑のある集落に入ると、間もなく峠の茶屋に着きました。


二階の手すりには編み笠が飾ってあります。 みそ汁を注文すると持ち込みの弁当を食べても良いらしいので、ここで昼食にしました。 
食事中、店の前を通ったハイカーが、石切峠から地獄谷石窟仏への道は歩道滑落のため通行不可能になっていると店の主人と話をしていました。 
店の主人の話だと、春日奥山ドライブウェイの方からだと石窟仏までは通行可能らしいので行ってみました。 


ドライブウェイのほうにもロープが張っていましたが、石窟仏までは行けると書いてあったので、ロープをくぐって先へ進みました。 
5分ほど歩くと金網に囲われた地獄谷石窟仏に着きました。


鉄柵のすき間から見ましたが、薄暗いのでよく見えませんでした。 中の説明板によると、向かって右から十一面観音像、盧遮那仏、薬師如来です。

多宝塔・大日如来(円成寺から滝坂の道3)

2006年11月02日 | 円成寺から滝坂の道

多宝塔は入り口のすぐ近くにあるのですが、この日は一人の女性が正面に座ってなにやら熱心に書いていたので帰りに寄りました。 

この塔は昭和61年から平成2年に亘って再建された三代目で、運慶25歳頃の作の大日如来が安置されています。

正面からガラス越しに大日如来を拝観するようになっていました。 最近はとんでもない不届き者が増えています。 今年も法隆寺で仏像盗難事件がありました。 大事な国宝です、こういった処置はやむをえないでしょう。



さて、たまたまここに座っていた女性が大学の論文か何かにするそうでお寺の方に頼んで横の扉を開けてもらっていました。 このチャンスに撮影しました。 (扉がゆがんでいるのはレンズのせいです。)

扉に描かれた極彩色の壁画。 
左は右手に宝棒、左手に宝塔を持っているので多聞天(毘沙門天)で間違いないと思います。 右は増長天か広目天かわかりません。 どなたかご存知ないでしょうか。



大日如来坐像(平安時代・国宝)
安元2年(1176)運慶 25歳頃の作。 金箔がかなり多く残っています。 この項を書くにあたってインターネットでいろいろ調べてみましたが、この大日如来は結構人気があるようです。



この日は一番最初に円成寺を訪れたので時間的に余裕があり、気が付いたときには1時間もたっていました。 写真は帰りに撮った入り口の門の屋根に乗っていた獅子(?)の瓦

円成寺境内(円成寺から滝坂の道2)

2006年11月01日 | 円成寺から滝坂の道

門をくぐると前方に見えるのが護摩堂です。享保年間に再建された護摩堂が老朽化したため、 平成6年、不動明王、弘法大師、文殊菩薩を祀るお堂として再建されました。 毎月28日には、不動尊護摩供養がおこなわれています。
(円成寺HPより) 


奥へ進み本堂に上がりました。 中央に本尊の阿弥陀如来座像(平安時代・国重文)、四隅に小柄な四天王(鎌倉時代・国重文)が本尊を守っています。 四天王はまだ彩色が残っているようにも見えました。


本堂の右に、鎮守社の春日堂・白山堂(ともに鎌倉時代・国宝)がたっています。 この社殿は春日大社より寄進されたもので、全国で最も古い春日造社殿だそうです。 


鎮守社の向かいにたつ拝殿。 江戸時代の建築で奈良市の指定文化財になっています。


円成寺楼門(円成寺から滝坂の道1)

2006年10月31日 | 円成寺から滝坂の道

円成寺(えんじょうじ)から滝坂の道へ行ってきました。 このコースは破石町のバス停から東へ歩くのが一般的なようですが、 帰りのバス便が少ないので逆コースをとりました。 

JR奈良駅前から奈良交通のバスに乗り35分ほどで忍辱山(にんにくせん)バス停に着きます。 バス停から少し戻ったところに入り口があります。 中へ入ると左手に平安時代の名残をとどめる国名勝の庭園があります。 


庭園に面する室町時代の楼門(国重文)


円成寺の山号は忍辱山、真言宗御室派。