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キム・ジュンスの "死(トッド)"、独特の存在感で舞台を圧倒

2012-04-11 04:30:49 | Weblog
ミュージカル『エリザベート』のレビューが掲載されています。⇒ こちら



ミュージカル "エリザベート"の死(トッド)、
魂を蚕食している魅惑的な踊り!



キム·ジュンスの "死(トッド)"、独特の存在感で舞台を圧倒





ブロンドに黒い羽を持った死の天使たちが怖いように美しい踊りを展開すると、
間違いなく "彼"が現れる。甘い誘惑の言葉、耳元でささやく幻想のような
メロディーは、聴く者の胸の内を貫くように心を揺らす。
"私だけがあなたを理解することができる"は、温かい "彼"のささやきは
冷たく冷めていった胸のなかの孤独な心に悪魔のように入り込んで魂を侵食していく。



ミュージカル "エリザベート"でストーリーの中心に立った人物は、
皇后エリザベートだが、ストーリーの背後に立っているのは、
意外にも "死(トッド)"である。
自由だった幼年時代を過ごした後、ドラマチックな偶然に、
一瞬にして、オーストリアの皇后の座に上がったエリザベートは、
自由を奪われた人形のように操縦される人生を生きるようになる。
見えない糸で魂がかちかちに縛られたエリザベートの運命は
糸に両腕をぶら下げた人形劇で表現されることの
自由を失った皇后の魂を支配していく存在は "死(トッド)"である。



作品の作曲家シルベスター·ルベイは過去のインタビューで、
"死(トッド)"について、 "魅力的に観客を誘惑するキャラクター"と説明した。
なお、 "魅力的だというよりも観客に死の恐怖を振りきる強い力がある"と述べ、
"死を恐れていた体の不自由な女性が作品を見た後幸せに生きようとする意欲を
持つようになった"という感動的な逸話を聞かせてたりした。
シルベスター·ルベイの言葉のように作品の中の "死(トッド)"の魅力は致命的だ。
人も獣でもなく、天使も悪魔でもないこの存在を何に表現するか。
まるで爪を隠した鷹のように速く、足を殺したヒョウのように官能的な身振りで
近付いてターゲットの急所にあいくちを差し込む。



野獣が獲物を狩るために体を動かすなら、 "死(トッド)"は、
標的の永遠の愛を手に入れるために死の天使たちと魅力的な踊りを踊る。
死の天使たちと "死(トッド)"がエリザベートを相手に誘惑しようとする者と
抜け出そうとする者の関係の中で繰り広げる激しいダンスは逆説的にも非常に美しく、
華麗である。エリザベートはもちろん、観客までも死の天使と一緒に彼の踊りに陥る。





正体を規定することができないほどに多彩な "死(トッド)"の面も興味深い要素だ。
特に、 "死(トッド)"の歌には、このような彼の様々な面が含まれている。
エリザベートとヨーゼフの結婚式の日に "あなたの選択は果たして本気なのか。
彼に向かって想像は錯覚にすぎない "と歌って、"最後のダンス、私の最後のダンス。
結局私と一緒に。ただ私だけのもの "と叫ぶ姿は、狂気じみた嫉妬に駆られた
"愛に陷った男 "だ。しかし、エリザベートの息子ルドルフに "なにを躊躇するのか。
世界を救って。今でこそ、それが運命。崩れるこの世界は君だけが手に入れることが
できて、 "と反逆を督促する姿は、人生の希望を壊す"悪魔 "のような姿だ。



作品は "死(トッド)"をどんな方向でも規定を犯さない。
エリザベートの憂鬱な感受性から生まれた象徴的な彼の存在は、
エリザベートの心理的変化に応じて、時には寂しさを埋めてくれる愛に、
時にはすべての希望のひもを放したいと思う絶望的に変化し、絶えず
影のようにエリザベートの後を追う。彼がエリザベートに "私だけが
あなたを理解し、自由を与えることができる"と言われることも、多分当然だ。
"死(トッド)"は、すぐにエリザベートが作り出したもう一つの自分であり、
逆らうことができない暗い欲望の再現だからだ。


舞台の上で3人3色 "死(トッド)"に会うことができるのもミュージカル
"エリザベート"の風変わりな楽しさだ。異なる個性を持ったリュジョンハン、
キム·ジュンス、ソン·チャンウィが自己だけの解釈で魅力的な "死(トッド)"を
多様に表現し出す。



特に、キム·ジュンスの "死(トッド)"は観客に好評を受け
独特の存在感で舞台を圧倒した。他の二人の俳優よりも年齢も幼い彼が人間ではなく、
キャラクターのどのような回答を出したか疑問だったが、かえってきた答えは、
意外性のある魅力的な解釈だ。単純に官能的な男性的なキャラクターに
皇帝フランツ·ヨーゼフ·とエリザベートの間の三角関係を構成するよりも、
女性も男性も、人間も神ではなく、 "境界的存在"と表示されてギリギリの境界上で
致命的な美しさを表わした。



女性と男性の境界に置かれたような中性的な身のこなし、時にはささやく高音で
時にはハスキー低音に領域を行き来して誘惑するキム·ジュンスの二重的な声は
観客が予想外の巧みな配合を作り出した。他のどんな分野にも完全に属さず、
その何も魅了させてしまう超越的な "死(トッド)"の存在を自分が持つ
特有の養成的な魅力に感受性を加え、魅力的なキャラクターとして復活させた。




・・・・・・・・・・


エリザベートの中でのトートは 
常に舞台上に出てくるキャラクターではないんですけれど、
現れたとたんに、トートの持つ得体も知れない
妖艶な存在感に惹きこまれてしまうんですよね。

特にシアくんのトートは 
この世のものとは思えない雰囲気を醸しだしているのに
常に自分の心のそばにいるんじゃないかと思わせるような存在感で
心を縛ったり、緩めたり 自在に誘惑していて・・・。
エリザベートのみならず、観客の心までも自在に操り手中におさめてしまう
強く美しい魔力のようなものを感じました。



触れてはいけないと思いながらも
いつのまにか彼を探し彼を求めて
欲してしまう シアトートの魅力。


はい、
その美しい魔力に 
今も どっぷり浸かっています^^



私はシアトートしか観ていないけれど、
他のキャストのみなさんもどんな解釈で演じられたのかもちょっと気になります。
3人3様のトートを見比べてみたかったですね。




まだまだ公演は続く『エリザベート』

トートは これからも たくさんの人の心を魅了していくんでしょうね。







おまけ。


ヨーゼフ訳の ミンヨンギさんのツイより。

ヨーゼフ&シアトート 
エリザの奪い合い(笑)



ヨンギさん ほんとにシアくんのことを可愛がってくださって・・
ツイでもよく絡んでくださってますよね。
舞台裏でも シアくんがリラックスして
チームワーク良く過ごしているのが
よくわかって嬉しいです。