Bob Dylan - Boots of Spanish Leather (Official Audio)
Boots of Spanish Leather 和訳/歌詞 – ボブ・ディラン (Bob Dylan)
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橋本愛 - 木綿のハンカチーフ / THE FIRST TAKE
木綿のハンカチーフの恋人は 松本隆氏が語る創作秘話:朝日新聞デジタル
「木綿のハンカチーフ」の中で旅立って行った彼にはモデルがいた――。今もカバーが相次ぐ名曲の誕生秘話を、作詞家松本隆さん(71)が明かした。作曲を手がけた筒美京平さ...
朝日新聞デジタル
これ読んでみると、歌詞の方が先に出来ていたんですね、きっと。
松本さんの歌詞っていうのは、「はっぴいえんど」の頃からそうなんですけど、色と情景に優れているのですよね。
しかも、どこか「寓話」っぽい。
この「木綿のハンカチーフ」に関しては太陽。夏の太陽の山に沈む前の眩しさ。時間は徐々に進み、沈む手前の山から零れる光の稜線、そして最後に夕焼け。それを見て目の前にいない恋人に別れを告げる「私」。そんな情景が浮かびます。色はセピア色といいましょうか、思い出を感じさせる色です。
そんな歌詞に筒美さんは明るい調子のメロディをつけました。見事ですねえ。これって、洋楽を聴くその国の言葉が分からない日本人なら、大体の人が経験することですが、曲調がとても明るい曲だな、と思って聴いていてふと訳詞をみてみると、とても悲しい歌詞だったなんてことがあります。そういった曲を今度は意味を感じながら聴いていると、不思議と逆にそのほうが魅力的でぴったりくるようになる。…味わい深くなる。より心の奥底にある言葉にはならないほどの悲しさを、あえて明るい曲調にして浮かび上がらせる。チャップリンの喜劇なんか見ると、似たようなところがあります。
曲の最後に太田裕美さんではなく橋本愛さんの「木綿のハンカチーフ」にしたのは、同じ「木綿のハンカチーフ」でもまったく違うものになっていたからです。
まず声。太田裕美さんの明るい、少し「萌え」のある声に対して橋本愛さんの暗い何処か沈んでいくような声。
しかもバックがピアノだけの一音一音確かめていくような歌い方。そこには松本さんの歌詞の色も見えませんし、筒美さんの曲のポップさもありません。
それなのに彼女の歌が終わった瞬間、ぞわっとしました。感動したのです。
何故感動したのでしょうか?
たぶんそれは、彼女のパフォーマンスと特に「声の演技」の素晴らしさにありました。つまり、彼女は自分の「声」によって歌の「情景」や「色」を私たちに見せてくれたのです。
さすが女優さんですね。
ただ、彼女の歌の魅力はそれだけではないような気がします。
彼女の歌を通して聴くと、とても素朴であることに気づきます。
言葉の一つずつ、一音一音たどたどしくではありますが、素直に歌ってます。まるで童謡を口ずさんでいるような……。
それも演技力のうちだ、と言われればそれまでなのですが、ともかく私は彼女にとっても「木綿のハンカチーフ」は奇跡を起こした一曲のような気がしたのです。