ロードバイクde通勤日誌

我慢しないで自転車通勤。

うさぎ追い

2007-02-15 | Weblog
2月10日・朝10時半、私たち家族3人は寒風吹き荒ぶ阿蘇・産山牧場で途方に暮れていた。

参加申込時の電話口での役場職員の言葉を反芻していた。
私「ウサギ追いって3歳の女の子が参加して大丈夫でしょうか?」
職員「ああ、斜面のなだらかな所を追ってもらうから、大丈夫でしょう。」
私「ぁあ、なだらかな所ですねぇ?まぁヨロシクお願いします。」

朝6時、私は遠足当日の小学生のように目覚ましがなる前にパッチリ目が覚めた。
愚図るカミサンと娘を叩き起こし、イソイソと朝飯を食べ、7時半、阿蘇に向けて出発。
9時45分、目的地・産山牧場に到着。気温は摂氏2度。しかも遮蔽物の無い牧場の為、山の風が吹いており、相当寒い。
受付を済ませ、物産館に向かうと入り口に「あったかい牛乳・100円」の文字。
早速買い求め、娘と半分こ。甘くて、とっても美味であった。

10時、参加者100名(内50名は産山小学校生徒他、村民の方々)集合して開会式&説明。
勢子組と待ち構え組、半分に班分け。

待ち構え組は既に仕掛けてある網の裏手に回り、決して声を出さず藪に潜み、勢子に追われて網に掛かったウサギを捕まえる役割。
このクソ寒いのに、ジッとして待てるか!と、言う事で勢子組に参加。

勢子は出来るだけ大きな声で「チョーイ!チョーイ!!」と叫びながら、竹竿を振り回し、ウサギを網に追い詰める役。コレは楽しそう。

班分けが終わり、いざウサギ追いの会場へ。待ち構え組が先発し、待機場所に移動。おって勢子組。

広大な牧場を5分ほど歩き、「ココです。」と案内された場所は「崖?」と思ってしまう様な急斜面の頂。
とてもじゃないが3歳の子供が降りれる斜度ではない。その斜面が最初の30メートルほど続いおり、しかも藪の高さは優に私の背丈を越えている。
見回しても何処にもナダラカナ斜面など無い。
カミサンと二人、途方に暮れていると、「さぁ、行って下さい!!」と隊長のGOサイン。
ズラリと並んだ勢子組の隊列を崩すと、その隙間からウサギが逃げるので、隊列を崩さないように!と事前に言い含められていた。
こうなったら自棄である。訳も解らずはしゃぐ娘を私が抱き上げ、ズルズルと斜面をズリ落ちる。
カミサンも竹竿で藪を押さえながら「チョーイ!」ではなく、「助けてー!」と叫びながら私に続いてズリ落ちる。

背丈以上の藪の中を150メートルほど、奥に待ち構える「ワナ」目がけて、まるでサバイバルである。非日常である。ウサギどころではない、のである。
途中に有刺鉄線があり、コレを潜り、ヤットコサで「ワナ」まで到着。

廻りを見回すと、何処にもウサギが掛かった形跡無し。と左手の方で「掛かった!」と隊長の声。
見た事も無い様なデッカイウサギが網の中で暴れていた。
娘も好奇心丸出しで初めて見る野ウサギに見入っている。

ウサギ追いが終わって、物産館に移動。ココで暖かい豚汁とカレーをいただき、役場職員の方の産山村観光のPRを一通り拝聴し、イベントは終了。

とんでもない体験ではあったが、娘は楽しかったらしい。

冬の楽しい一日でした。