三度目の正直とばかり
今日も思い切って予約の電話。
なんとか席を確保に成功し
いざ店へ行ってみるとすでに、売り切れの看板がたっていた。
予約をしていて正解だっと思いながら
閉店間際の雰囲気漂う店内を奥へとすすみ、
予約席に着く。
一息ついて、厠から戻ってくると
突然
ビビッと来るものがあった。
今までさんざん食べ歩いてきた経験と勘が
「この店は絶対うまい」
と盛んにそう告げていたのである。
清潔で気配りの行き届いたトイレ。
店内のすみずみまでこだわりを感じさせる配置。
うまいものが分かるやつにだけ食べてもらえりゃいいという
職人気質の主人が放つ雰囲気は決して無愛想で客に緊張感を強いるものではなく、
そこで食べる者を居心地よくさせるものがあり、
それは女将のおおらかな人柄も強く影響しているのだろう。
そして、いざ料理が出てくると
自分の勘が正しかったと喜びとともに実感する。
一口食べれば、この穴子の質、主人の料理の腕前が嫌でも思い知らされる。
そして穴子の吟味が終わるとタレをかけて、料理を完成させる。
そのとき、さぞかし自分が幸せな顔をしていたかと思うと
恥ずかしくなるが、
この料理には、そこに情熱をかける主人の思いがビシビシを伝わってくる。
そして穴子とご飯に酔いしれるがまま食べ進めると、
なんと穴子のしたから、野菜たちが待っていてくれるではないか。
サクサクのれんこん、しっとりしたナス、独特な感触の長いもが
この料理をさらに楽しませてくれます。
そしてそして、さらにご飯を掘り進めて行くと
うれしいかな、煮付けしたウズラの玉子がお出迎え。
そうそう、当たり前のことだから、
あえて触れなかったが、この味噌汁も絶品。
アサリの旨味だけを上手く引き出し、
三つ葉で香りと味をまとめ上げている。
ここでも主人の腕が垣間見れるのである。
注文するときに穴子の量をシングルにするかダブルにするか一瞬迷ったが、
何のことはない自分の決断に間違いはなかった。
主人いわく、ダブルは結構ボリュームがある、と。
そのとおりで、食べ終わった後の腹がパンパンになる。
しかし、内圧の高まった胃から送り出される満腹というシグナルは
脳に伝わると快感物質へとかわり、
私の脳は幸せで満たされ、
充足感と悦楽にわが身を乗っ取られ、
しばしの間、
「ほけ~」
とならずにはいられない。
これは本当にうまいものを腹いっぱい食べたときにしか出会えない瞬間であろう。
だが、これも主人と女将の気持ちのなせる業である。
これだけの穴子料理をわずか野口英世一人で客に提供しようなんて
正気の沙汰ではない。
1000円の分だと、利益は○○円しかでないのである。
私の郷土も穴子が有名であるが、これほどの味に会えることなどそうそうなく、
ましてやこの値段で提供する店などおそらく全国を探しても皆無であろう。
だが、そこも主人の策略。
こんな美味いものを食わせてもらうと、
当然、夜も来て他の料理を堪能したくなるのが人というもの。
店内を見渡せば、
現地へ直接、酒蔵へいって買い付けねば手に入れられぬ焼酎も置いてあり、
そんな酒に合う料理も主人の腕にかかれば、
最高の一時を満喫させるものになることは想像に難くない。
そして、私もそんな主人の策略にはまった一人。
だが、まったく嫌な思いがしない。
なぜなら、そう、
店を出るときには、
自分のお気に入りの行き着けの場所をやっと見つけたという
達成感が待っているのだから。
ご馳走 つた次郎
住所: 大阪市北区曽根崎新地1-2-6
TEL: 06-6341-8070
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日: 日曜、祝日、第3土曜日
月曜日 仕込み
今日も思い切って予約の電話。
なんとか席を確保に成功し
いざ店へ行ってみるとすでに、売り切れの看板がたっていた。
予約をしていて正解だっと思いながら
閉店間際の雰囲気漂う店内を奥へとすすみ、
予約席に着く。
一息ついて、厠から戻ってくると
突然
ビビッと来るものがあった。
今までさんざん食べ歩いてきた経験と勘が
「この店は絶対うまい」
と盛んにそう告げていたのである。
清潔で気配りの行き届いたトイレ。
店内のすみずみまでこだわりを感じさせる配置。
うまいものが分かるやつにだけ食べてもらえりゃいいという
職人気質の主人が放つ雰囲気は決して無愛想で客に緊張感を強いるものではなく、
そこで食べる者を居心地よくさせるものがあり、
それは女将のおおらかな人柄も強く影響しているのだろう。
そして、いざ料理が出てくると
自分の勘が正しかったと喜びとともに実感する。
一口食べれば、この穴子の質、主人の料理の腕前が嫌でも思い知らされる。
そして穴子の吟味が終わるとタレをかけて、料理を完成させる。
そのとき、さぞかし自分が幸せな顔をしていたかと思うと
恥ずかしくなるが、
この料理には、そこに情熱をかける主人の思いがビシビシを伝わってくる。
そして穴子とご飯に酔いしれるがまま食べ進めると、
なんと穴子のしたから、野菜たちが待っていてくれるではないか。
サクサクのれんこん、しっとりしたナス、独特な感触の長いもが
この料理をさらに楽しませてくれます。
そしてそして、さらにご飯を掘り進めて行くと
うれしいかな、煮付けしたウズラの玉子がお出迎え。
そうそう、当たり前のことだから、
あえて触れなかったが、この味噌汁も絶品。
アサリの旨味だけを上手く引き出し、
三つ葉で香りと味をまとめ上げている。
ここでも主人の腕が垣間見れるのである。
注文するときに穴子の量をシングルにするかダブルにするか一瞬迷ったが、
何のことはない自分の決断に間違いはなかった。
主人いわく、ダブルは結構ボリュームがある、と。
そのとおりで、食べ終わった後の腹がパンパンになる。
しかし、内圧の高まった胃から送り出される満腹というシグナルは
脳に伝わると快感物質へとかわり、
私の脳は幸せで満たされ、
充足感と悦楽にわが身を乗っ取られ、
しばしの間、
「ほけ~」
とならずにはいられない。
これは本当にうまいものを腹いっぱい食べたときにしか出会えない瞬間であろう。
だが、これも主人と女将の気持ちのなせる業である。
これだけの穴子料理をわずか野口英世一人で客に提供しようなんて
正気の沙汰ではない。
1000円の分だと、利益は○○円しかでないのである。
私の郷土も穴子が有名であるが、これほどの味に会えることなどそうそうなく、
ましてやこの値段で提供する店などおそらく全国を探しても皆無であろう。
だが、そこも主人の策略。
こんな美味いものを食わせてもらうと、
当然、夜も来て他の料理を堪能したくなるのが人というもの。
店内を見渡せば、
現地へ直接、酒蔵へいって買い付けねば手に入れられぬ焼酎も置いてあり、
そんな酒に合う料理も主人の腕にかかれば、
最高の一時を満喫させるものになることは想像に難くない。
そして、私もそんな主人の策略にはまった一人。
だが、まったく嫌な思いがしない。
なぜなら、そう、
店を出るときには、
自分のお気に入りの行き着けの場所をやっと見つけたという
達成感が待っているのだから。
ご馳走 つた次郎
住所: 大阪市北区曽根崎新地1-2-6
TEL: 06-6341-8070
営業時間:11:30~14:00
17:30~23:00
定休日: 日曜、祝日、第3土曜日
月曜日 仕込み