一般的なうつ病の治療にはどのようなものがあるでしょうか
うつ病治療の基本は、休養、薬物療法、精神療法です。医師は、患者さんの状態をみながらこれらを組み合わせて、その時の状態に最も適した治療を行います。ただし、全ての患者さんが3つの方法で改善するわけではないため、必要に応じてその他の治療法を用いることもあります。
1)休養
うつ病の治療で最も重要なことは、休養です。とくに抑うつ症状が強い時は、ストレスから完全に離れて、低下したエネルギーを充電しましょう。うつ病になる方には、まじめで休むことに抵抗感や罪悪感を感じ何とかがんばって休まないようにしようとする方が多くいらっしゃいます。休養が必要な時には、むしろ意識して休むようにすることがとても大切です。うつ病が病気であることを理解し、医師に休むことを勧められた場合は、思い切って仕事・家事、学校を休み、「なにもしない」ことに専念しましょう。自殺企図、念慮がある場合、療養・休息に適さない家庭環境の場合、病状の急速な進行が想定される場合などは入院するのも有効な方法のひとつです。ただし、就業中の場合でうつ病の重症度が低い場合、必ずしも「休息、ストレス軽減=休職」ではない場合もあります。休職のメリットとデメリットの双方を十分に検討する必要があります。
【休職のメリット】
①職業上のストレスや葛藤から離れ、保護的環境で回復を図ることができる。
②回復に向け、治療やリハビリテーション、周囲の関係者との関係修復などにあてる時間を、より多く確保できる。
③うつ病発症(あるいは治療薬剤)によって、普段より生じる可能性が増す。職場で起こる事故のリスクを減らすことができる。
【休職のデメリット】
①日中の活動性が低下することや、職場で得られていた日常的人接触の機会を失い孤立した生活を送る結果、症状悪化につながり得る。
②職場を離れている時間が長くなると、結果的に復職への不安が高まり、ある種の「職場恐怖」ともいうべき状態が生じる可能性がある。
③以上の結果、職場を長く離れていると、より復職が困難になり得る。
デメリットの可能性に対しては、「試し出勤制度」などを活用し、職場と相談してデメリットの解消を図りましょう。
2)薬物療法
薬物療法は、抗うつ薬を十分量、十分な期間、服用することが基本となります。抗うつ薬は効果が現れるまで1週間から数週間かかりますので、効果がすぐに現れないからといって自分で薬を止めてはいけません。再発を抑えるために、完全に症状がなくなった後も、しばらくの間飲み続けることが大切です。医師の指示通りに服用しましょう。
①抗うつ薬
薬物の中心となります。脳の中のセロトニンやノルアドレナリンの働きを高めて、
1.抑うつ気分を取り除いて気分を高める。
2.意欲を出させる。
3.不安や緊張、焦燥感(イライラした感じ)を取り除く。
といった効果があります。いくつかのタイプがあり、症状や状態によって使い分けます。
②抗不安薬
不安を静める働きがあります。うつ病の症状に加えて不安や焦燥感が強い場合や不眠がある場合に、抗うつ薬と一緒に飲むことがあります。副作用として、眠気、ふらつき、脱力感などが現れることがあります。
③睡眠薬
「なかなか寝つけない」「ぐっすり眠れない」といった睡眠障害の症状がある時に処方されます。副作用として、翌朝の眠気、ふらつき、脱力感などが現れることがあります。
④その他
抗うつ薬や抗不安薬を飲んでも不安や焦燥感が消えない場合、抗精神病薬というタイプの薬が使われることがあります。また、抗うつ薬の効果を上げるために気分安定薬というタイプの薬を併用することもあります。
3)精神療法
近年、体系化された様々な精神療法が行われています。その中で治療効果が検証されている方法が認知療法・認知行動療法と対人関係療法です。単独もしくは薬物療法との併用において有効であるとされており、特に個人のセッションが有用であるとされます。なお、体系化された精神治療のうち、日本で保険収載されている治療は認知療法・認知行動療法と標準型精神分析療法のみです。(2016年6月時点)。そのため、日本ではうつ病に対しては認知療法・認知行動療法が選択肢となります。
4)その他
休養や薬物療法、精神療法などで効果が認められない患者さんも沢山います。
その場合は、上記以外の治療として、運動療法、磁気療法、漢方療法、鍼灸治療などをを行うことがあります。これらの治療には、ある程度の効果が確認されているものが多いため、薬物療法や精神療法と併用療法しながら行うことをお勧めします。また、この他にもω-3脂肪酸、葉酸、セントジョーンズワートのような食事療法やサプリメントも治療選択肢にもなりますが、現時点では日本において効果判定が行われておらず、その効果は不明です。なお、セントジョーンズワートは副作用がある上、SSRIなどの抗うつ薬との併用にも注意が必要です。
うつ病に関して様々な治療法はありますが、どの治療法でも、鍼灸治療は不可欠となります。
うつ病の治療は、うつ病専門の鍼灸院へご相談下さい。
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うつ・自律神経失調症専門
産後うつ・PTSD・脳卒中後うつ病
剛鍼灸院 豊田 豊田市大林町15-6-5
Tel:0565-27-4689
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うつ病治療の基本は、休養、薬物療法、精神療法です。医師は、患者さんの状態をみながらこれらを組み合わせて、その時の状態に最も適した治療を行います。ただし、全ての患者さんが3つの方法で改善するわけではないため、必要に応じてその他の治療法を用いることもあります。
1)休養
うつ病の治療で最も重要なことは、休養です。とくに抑うつ症状が強い時は、ストレスから完全に離れて、低下したエネルギーを充電しましょう。うつ病になる方には、まじめで休むことに抵抗感や罪悪感を感じ何とかがんばって休まないようにしようとする方が多くいらっしゃいます。休養が必要な時には、むしろ意識して休むようにすることがとても大切です。うつ病が病気であることを理解し、医師に休むことを勧められた場合は、思い切って仕事・家事、学校を休み、「なにもしない」ことに専念しましょう。自殺企図、念慮がある場合、療養・休息に適さない家庭環境の場合、病状の急速な進行が想定される場合などは入院するのも有効な方法のひとつです。ただし、就業中の場合でうつ病の重症度が低い場合、必ずしも「休息、ストレス軽減=休職」ではない場合もあります。休職のメリットとデメリットの双方を十分に検討する必要があります。
【休職のメリット】
①職業上のストレスや葛藤から離れ、保護的環境で回復を図ることができる。
②回復に向け、治療やリハビリテーション、周囲の関係者との関係修復などにあてる時間を、より多く確保できる。
③うつ病発症(あるいは治療薬剤)によって、普段より生じる可能性が増す。職場で起こる事故のリスクを減らすことができる。
【休職のデメリット】
①日中の活動性が低下することや、職場で得られていた日常的人接触の機会を失い孤立した生活を送る結果、症状悪化につながり得る。
②職場を離れている時間が長くなると、結果的に復職への不安が高まり、ある種の「職場恐怖」ともいうべき状態が生じる可能性がある。
③以上の結果、職場を長く離れていると、より復職が困難になり得る。
デメリットの可能性に対しては、「試し出勤制度」などを活用し、職場と相談してデメリットの解消を図りましょう。
2)薬物療法
薬物療法は、抗うつ薬を十分量、十分な期間、服用することが基本となります。抗うつ薬は効果が現れるまで1週間から数週間かかりますので、効果がすぐに現れないからといって自分で薬を止めてはいけません。再発を抑えるために、完全に症状がなくなった後も、しばらくの間飲み続けることが大切です。医師の指示通りに服用しましょう。
①抗うつ薬
薬物の中心となります。脳の中のセロトニンやノルアドレナリンの働きを高めて、
1.抑うつ気分を取り除いて気分を高める。
2.意欲を出させる。
3.不安や緊張、焦燥感(イライラした感じ)を取り除く。
といった効果があります。いくつかのタイプがあり、症状や状態によって使い分けます。
②抗不安薬
不安を静める働きがあります。うつ病の症状に加えて不安や焦燥感が強い場合や不眠がある場合に、抗うつ薬と一緒に飲むことがあります。副作用として、眠気、ふらつき、脱力感などが現れることがあります。
③睡眠薬
「なかなか寝つけない」「ぐっすり眠れない」といった睡眠障害の症状がある時に処方されます。副作用として、翌朝の眠気、ふらつき、脱力感などが現れることがあります。
④その他
抗うつ薬や抗不安薬を飲んでも不安や焦燥感が消えない場合、抗精神病薬というタイプの薬が使われることがあります。また、抗うつ薬の効果を上げるために気分安定薬というタイプの薬を併用することもあります。
3)精神療法
近年、体系化された様々な精神療法が行われています。その中で治療効果が検証されている方法が認知療法・認知行動療法と対人関係療法です。単独もしくは薬物療法との併用において有効であるとされており、特に個人のセッションが有用であるとされます。なお、体系化された精神治療のうち、日本で保険収載されている治療は認知療法・認知行動療法と標準型精神分析療法のみです。(2016年6月時点)。そのため、日本ではうつ病に対しては認知療法・認知行動療法が選択肢となります。
4)その他
休養や薬物療法、精神療法などで効果が認められない患者さんも沢山います。
その場合は、上記以外の治療として、運動療法、磁気療法、漢方療法、鍼灸治療などをを行うことがあります。これらの治療には、ある程度の効果が確認されているものが多いため、薬物療法や精神療法と併用療法しながら行うことをお勧めします。また、この他にもω-3脂肪酸、葉酸、セントジョーンズワートのような食事療法やサプリメントも治療選択肢にもなりますが、現時点では日本において効果判定が行われておらず、その効果は不明です。なお、セントジョーンズワートは副作用がある上、SSRIなどの抗うつ薬との併用にも注意が必要です。
うつ病に関して様々な治療法はありますが、どの治療法でも、鍼灸治療は不可欠となります。
うつ病の治療は、うつ病専門の鍼灸院へご相談下さい。
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うつ・自律神経失調症専門
産後うつ・PTSD・脳卒中後うつ病
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