去年のことになりますが
12月23日 ハリケーンが24日25日は来れないから>と
ケーキを持ってやってきました
ハリケーンとケーキ食べるのこれが最後かもかね>
来年からは自分の世界で忙しいわね>
多分ね。 暇だったりして> 笑っている
それは困るわ>
これからは自分の世界で楽しんでね>
私のクリスマス
この歳になれば、
記憶に残る幼い時の初めてのプレゼントから始まって
楽しいクリスマス賑やかなクリスマス
様々なクリスマスを過ごしましたが
決して忘れることの出来ないクリスマスを
今は亡き友の為にここに書き残しておきましょう
故郷の町はずれの七曲りの峠を越えると博多にでる
その山の中腹にあった
教職員の療養所に入院している恩師を
見舞いに行ったのは確か6年生の時でしたね
翌年には中学のセーラー服姿を見せに行きましたものね
二学期の終業式の日
当時は25日、そのまま生涯無二の親友Мちゃんと
バスで峠へむかいました
今でこそこの峠にはいろんな施設や
大きな涅槃仏を造った寺院があり賑わっているようですが
当時は何もない峠越えの街道でした
そういえば、お遍路さんを初めて見たのもここでしたが
近くに何があるのかも知らない小学生二人です
たどり着いた療養所は
面会時間があるとかで三時まで待たなければならず
暮れの寒空の中、バス停まで戻った
お腹空かせた子供二人
唯一見つけたうどん屋の温かかったこと
子供だけで食事に入るというのも
初めての経験だったわネ
面会時間を待つまでの間
何を話していたのか、まぁ~、よくしゃべりしましたネ
貴方と私のおしゃべり
故郷と東京に離れて、時たま会った時は
一晩中、家族が呆れるほど語りあかしましたね
最後に会った時も、
空白の時間を埋めるかのようにしゃべり続けた貴方
しゃべり続ける貴方のその裏にある真に気づかなかった
いえ、気づいたからこそ対処もしたけど足りなかった
生涯消えることない悔いとして残りました
タダタダおしゃべりを聴いてあげればよかったのよね
それは何十年か後の事
寒さに震えながらのおしゃべりの後
向かった療養所で起き上がることも出来ない
先生に面会できたのは
わずか5分程度だったのではないでしょうか
部屋いっぱいに並べられたベットに伏せる先生方と
診察する医者との会話
初めて目にする光景は
強烈な印象を残しました
三時間待った後の
ほとんど会話をかわすこともなく終えた見舞い
バスで舞い戻った町は
タップリと暮れた空から粉雪が舞い落ち
ジングルベルが鳴り響いていましたね
ケーキもプレゼントもない
貴方と二人、子供の頃のクリスマス
私には、貴方を救えなかった悔いと共に
決して忘れることのできないクリスマスです
貴方も覚えていますか
天国で思い出してますか?