痴呆でも心はいきている [ NO. 2009041401-1 ]
<認知症は進んでも、心は生きている>
認知症介護のエキスパートと言われる人の言葉である
このところ暖かくなったせいか、母の動きも活発になり
しゃべろうとする事も多くなった
抱きかかえるようにして食事をさせている時、私の顔を
まじまじと見上げて あなたきれいね> アラアラアラ
ありがとう ミヤコさんもきれいよ> にこっとする
腕 痛いでしょう? > そう ミヤコさん おでぶさんだから
重くって~> 声を上げて笑う
ゴメンナサイね> 時々唐突に言い出す
なにが? どうしたの?> 後は何かしゃべろうとするが
意味不明 本人ももどかしげだが伝わらない
でも、確かに母の心は生きている
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ブログ日記の中に取り込んである一枚の画像を
探し出すのに、ついつい読み返すことになってしまいました
認知症の母の在宅介護の時
母との思い出を残しておこうと書き出した
介護日記「母との日々」のある日の出来事です
10年あまりの介護の日々の日記と
日々を詩にした「ほろ酔い詩日記」は今では
母とのかけがえのない大切な思い出となりました
私がストーブを持ち上げた時、胸の下を痛め苦しんでいると
どうかしたの? 痛いの?>との問いかけに
痛いの、みやこさん重いんだから>
以来、母は一言も口を利かなくなり
一週間後に亡くなりました
私の不用意な一言もしっかり受け止めていたんだと思います
娘の顔も分からなくなっていても
娘を守ろうとする母の心は確かに生きていたんです
思い出すたびに生涯私の心の痛みが
消えることはありません