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つらねのため息

写真や少し長い文章を掲載していく予定。

「竹島」考

2005-03-16 00:00:00 | 日本のこと
島根県議会が「竹島の日」なるものを制定する条例を議決したとか。実に愚かしい話である。なぜあの島の主権にこの国はこんなに拘泥するのかがわからない。いくら歴史を云々したところで、韓国が「独島」を実効支配しそれを放棄する意思が全くない以上、戦争をしない限りあの島を日本が領有することは金輪際ありえない。現実を認めればいいだけなのに、一滴の血も流さずに済むのになぜそうできないのか。そもそも植民地支配をしておきながら領土要求などよくもぬけぬけと主張できるものである。両国間の関係においてこちらから何か主張できる立場にはないはずだ。「竹島」領有などとくだらないことをいう人にはオーデル・ナイセ線(戦後の東ドイツ・ポーランド国境)を認めワルシャワ・ゲットーの記念碑の前で跪いたブラント元西ドイツ首相のつめの垢でもせんじて飲んでもらいたいものだ(元首相は鬼籍に入られたから出来ない相談だが…)。

漁業権の問題があるならそれこそ日本が歴史的に操業してきた権利を認めてもらえばいい。そもそも魚なんて限りある資源なんだから国際的に管理しなければならないものだ。日本海(東海)沿岸国で共同管理しなければならない問題である。別に主権と結び付けて考えなければならない必要はどこにもない。

折角の「韓流」ブームだったのに近くて近い国になるのは時間がかかりそうである。

経済制裁考

2004-12-23 00:00:00 | 日本のこと
世のマスコミが報道するところでは「北朝鮮」に対し経済制裁を発動するべきだとの「世論」が高まっているとのことだ。自分たちが散々煽っておいて、その結果作り上げられたものを「世論」だと報道するマスコミの姿勢自体が、決して中立なものではないことも指摘されるべきだが、それはここでは大きな問題ではない。

まず問題だと思うのは「拉致被害者家族の気持ちを思えば」制裁もやむをえないというような論調が一部にあることだ。別に彼らの気持ちを全く無視してよいというつもりはないが、彼らの意見で国政が動くようならそれはそれで問題だ。代議制民主主義の根幹は政治を行なうエリートを人民が選挙で選ぶことにある。だから民主主義国である以上、政治決定は政治家が行なうべきなのであって、選挙の洗礼を経ていない人の意見は絶対ではない。拉致被害者家族の意見はあくまで一つの圧力団体の意見に過ぎない。それによって全てが決まってしまうのであれば、この国は「将軍様」の一言で全てが決まってしまう国と何一つ変わらないということになってしまう。

第二に、嘘をつかれたのだから怒るべきだという論調があることも問題だろう。政治は応報ではない。ひどいことをされたのだから懲らしめねばならないというのでは、そこらの喧嘩と同じである。政治は物事を解決しなければならないのであって、喧嘩することが目的ではない。それはこの場合も同じだろう。ひと時の感情に流されて経済制裁をやってもその結果が付いてこなければ何の意味もない。それでは追い詰められたからとりあえず暴れたという太平洋戦争と同じである。核問題とか安全保障の問題とか以前に、そもそも経済制裁をやって、どういう効果があるのかという議論がいまいち稀薄な気がしてならない。

その意味で経済制裁によって本当に金正日政権が困るのかという問題がある。確かに経済制裁によって一時的には困るだろうが、鎖国化がさらに進むことによって結局そのしわ寄せは北朝鮮人民にいき、あの社会主義の末席にも加えられないような体制が長続きするという、はなはだよろしくない結果を迎えるような気がしてならない。東アジアの安定とかそういう難しいことは政治家や政治学者に考えてもらえばいいので、純粋に拉致をやるような体制はけしからん、早く崩壊しろと思っている人間の目から見れば、経済制裁によって人的、物的な交流が途絶えることは、北朝鮮2000万人民がさらにあの独裁のもとで苦しむという以上のことを意味しないような気がする。拉致問題の「最終解決」はあの体制が崩壊し民主主義がかの国に定着することによってしかなされないのであり、それには今あの独裁の下で苦しんでいる人々を助けることが何よりも必要なはずである。そのためにはむしろ、がんがん援助を送るぐらいのことをしたほうがよいのではないだろうか。

拉致事件というものだけを考えるとあたかも外交ゲームのアクターが日本政府と北朝鮮政府の二つだけのように見えてしまい、相手は「将軍様」しかいないような気がしてしまうが、あの国にも国民が居るという事実を忘れてはならない。もし、少しでも拉致事件に怒っているのなら、その人は何よりもあの国の中にいる同志との連帯を考えてしかるべきだ。

拉致に怒る人々の目から北朝鮮2000万の人民が捨象されているのと同様に、そこでは日本にいる60万の「在日」という人々の存在が忘れ去られている。しばしば忘れられてしまうが万景峰号は別に金正日政権が私服を肥やすためにつくった船ではなく、「在日」の人々が「祖国」との連絡用につくった船だ。日本人は拉致に怒る前に、ちょっとでも、なぜあの国と連絡を取らねばならない「在日」の人々がこの国にいるのかを考える必要がある。およそ全ての犯罪がそうであるように、植民地支配も、拉致も比較考量出来るものではないが、両国の間には金正日政権が全て悪いというだけでは片付かない問題があることは確かである。また、そもそもなぜ半島が分断されているのか、なぜあんなへんてこりんな国が存在しているのかということを考えてみる必要がある。もちろんその全てを日本の植民地支配に帰することは出来ないが、それがなければ、歴史は全く違った展開になったことも確かである。

日本国民みんなが金正日と外交ゲームをしなければいけないわけではない。そういう難しいことは政治化に任せておけばよいのだ。この国に1億2千万の国民がいるのと同様に、あの国にも2千万の国民がいるのだ。ぼくらが対話しなければならないのは、誰よりも彼ら北朝鮮人民のはずである。

年金法案成立に思う

2004-06-05 00:00:00 | 日本のこと
乱闘、牛歩、長演説、その他に今回は「秘策」もあったようだが相変わらず議論のない国会だというイメージは拭えない。法案自体への賛否はともかく、実質的な審議が行われなかったというのがこの国の国会の現状を表しているだろう。一連の政治過程が審議ではなくパフォーマンスであったことは明らかだ。与党は実質的な審議を避けることが出来、野党は「反対している」というイメージをつくることが出来る。結果として派手な外見とは裏腹に政府提案がすんなりと通っていく。弱い国会、これじゃあ、単なるゴムスタンプだろう。

年金問題雑感

2004-05-12 00:00:00 | 日本のこと
いよいよ神崎さんまで未納だったとか。年金問題の制度をどうするのかという議論が消え去り、個々の政治家の納付状況が問題となるというのはいかにも小泉政権発足以後のポピュリズム的な政治を象徴しているといえよう。日本政治史を担当されているH先生はここまで政治不信が高まればいよいよクーデターでも起きるのではないかと冗談にならない冗談を仰っていた。

ただ年金問題という社会保障の問題が政治的な争点になるというのは日本政治の対立軸がようやく外交安保問題から離れ、本来の意味での左右対立軸へと移ったということであろう。日本型福祉国家の再編がやっと議論の遡上に上ったということである(ヨーロッパより10年遅れてるっていうありがちな議論が出来そうだ)。

それにしても、自分から争点化しておきながらつまずいて自壊するとは民主党も情けない。あれだけ盛り上がったイラク問題を総選挙の争点にも出来ず、今回は見事な失態を演じこの党の無能ぶりには本当に頭が下がる。菅さんの言うとおり「100年たっても政権にはたどり着けない」んじゃないだろうか。こうなったら国民年金の未納があった人となかった人に分けて、二大政党制にしたらいいんじゃないだろうか。そうすれば今すぐにでも政権交代が可能な気がする。

自己責任って

2004-04-21 00:00:00 | 日本のこと
ちょっと最近の報道はひどい。あたかもつかまった人が悪いかの報道はなんだ?彼らが捕まったのが自己責任だというのなら政府は最初から助けなければよかっただけのこと。それを助けるための努力をしたのは政府に国民の生命財産を守る義務があるからではないのか。それを政府の大儀もないアメリカ追随政策のぼろが出たからといって被害者に責任を押し付けるのはいかがなものだろうか?彼らを税金で助けたのが問題なら国民の半数以上が反対している自衛隊のイラク派遣を血税を使ってやっている政府はなんなのだろうか?そもそも自衛隊がイラクに行かなければ彼らは捕まらなかったかもしれないのだ。それを棚に上げていったい何を言い出すのか。

そもそも彼らは被害者なのだ。単純にいってちょっと政府やマスコミの態度は冷たすぎる。彼らがPTSDになるのもうなづける話だ。