3月15日の区議会での審議のあとに、認可保育園や「こども・子育て新システム」のことなどについて、足立区の民主党区議会議員のおぐら修平さんと懇談をしました。
参加したのは9人のママたちと元保育士さん。認可保育園に入れなくて困っているママたちの実情を聞いてもらいました。
3人のこどもを育てながら、パート勤め(1日8時間、週4日)でがんばっているママからは、次男が3年間ずっと認可保育園に入れずに困った経験が訴えられました。
認証保育所では高く、小規模保育室では短時間しかみてもらえないために、預けられるところがなかったという実態。
また、遠方から引っ越してきたママは、家計のために働きに出たかったけれど、求職中では認可保育園には入れず、周りの小規模などもいっぱい、
やむなく深夜から早朝のコンビニに働きにいくしかなかったことなどが語られました。
おぐらさんにもお子様がいらっしゃり、保育園のことで苦労した経験があることから、ママたちの苦境に共感していただき、親身になって聞いていただきました。
また、足立区でこれまで行われてきた認可外施設や保育ママなどでの対応については、応急対策としては良いけれども、
同時に認可保育園も増設されないと根本的な問題が解決されないという私たちの考えにも理解を示してくださいました。
今まで待機児童は0~2歳までが大半だから、という理由によって、認証や小規模保育室などの対応を中心に待機児童対策が行なわれてきましたが、
その結果、認可保育園の不承諾の数はあまり減らずに、今年はついに3歳児の不承諾が一気に100人近く増える結果となってしまいました。
とりあえず認可外に入ったものの、3歳以降の行き場に困ったことのあるママはたくさんいると思います。
足立区の待機児の問題は0~2歳に限定されるものではなくなってしまったことが明らかになった結果だと思います。
認可外に入ったとしても、最終的には認可がないと困るという状況を、おぐらさんも頷きながら聞いてくださいました。
今、民主党政権の政府のもとで、「子ども・子育て新システム」という新しい保育制度の案が提出されています。
私たちは、保育が公的なものから産業化へとシフトしていくことに対しての不安についても話し合いました。
新システムでは認定された時間外は追加料金となり、保育や教育のメニューが有料によるオプション制になるなど、支払うお金によって、
こどもたちが受ける保育の内容が変わる仕組みになります。こどもの保育の平等が保たれなくなるのではないかと心配して、みんなでおぐらさんにも伝えました。
また保育園との契約が直接契約となり、母親は入れる保育園が見つかるまで探し回らなくてはならなくなります。おぐらさんは、このことは問題だと思っている、
とはっきりおっしゃってくださいました。こどもの保育に儲けやコスト削減の原理が導入されると、手のかかるこどもやアレルギーのあるこどもたちは敬遠され、
経営者側からはおとなしいこどもが好まれて選ばれていくのではないか、
また、パートなどの短時間勤務では安定した収益が得にくいために、ますます入りにくくなるのではないか、という不安もあります。
おぐらさんも、この新システムには問題がいろいろあると、意見を述べてくださいました。
実際に、この新システムについては、すでに24の道府県から反対の意見書が提出されていると報道されています。
私たちはおぐらさんにぜひとも民主党の上部へ、足立区でも母親たちから不安の声があがっていることを伝えてほしいとお願いをしました。
子どもたちの環境にたいして活発な意見や不安が述べられて、とても有意義な時間になったと思います。
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