保育所つくってネットワーク

保育園をつくって~! 東京都足立区のママたちが立ち上がりました!!

新書『「子育て」という政治』☆ご紹介

2014-07-29 | 活動報告
運動の立ち上げ当初よりお世話になっているジャーナリストの猪熊弘子さんが『「子育て」という政治~少子化なのになぜ待機児童が生まれるのか?』という本を出版されました。足立区の保護者の取り組みについても掲載していただいています!


以下、足立区での母親たちの活動に関わる部分を中心にご紹介します。


まず、冒頭の「はじめに」の部分で、足立区で2年前に開いたセミナーで発言されたパパさんの言葉から始まります。
「小学校に入れないこどもはいないのに、なぜ保育所に入れないこどもがいるのでしょうか?」
この言葉に続いて、大規模開発が進んで、保育園入園の激戦地になっている足立区のことが紹介されています。


5章の「保活の現実」では、私たち保育所つくってネットワークが3年ほど前に取り組んだアンケート調査に記載された保護者からの切実な声がたくさん紹介されています。
保活のために心身をすり減らしてしまう母親たちの現状が浮き彫りになっています。


6章では首都圏を中心に2年続いた「異議申立て」行動について、SNSの活用などを含めて「子育て界のアラブの春」と題してまとめられています。
以下に一部を抜粋します。

「2013年の集団異議申し立てが実現した背景にはインターネットの普及がある。(中略)東京都杉並区の母親たちから始まったが、その下地を作ったのは足立区の母親たちだった。足立区にはその2年前から「保育所つくってネットワーク」というグループがあり、待機児童解消を目指し、認可保育所の増設を求める活動を行なっていた。ここからじわじわと活動が各地に広がっていった。」

報道などでご存知かと思いますが、去年から首都圏各地で母親たちの異議申し立ての行動が広がるなか、安倍首相が「待機児童解消加速化プラン」を打ち出すに至りました。杉並で起きた母親たちの行動は本当に大きなものでした。私たちはこの抗議行動が起こる直前に、杉並のママさんから「足立区に続きます!」と連絡をもらっていました。その後、足立でも異議申し立て行動を起こして、ほかにも広がる大きなムーブメントになりました。国をも動かした大きな波の源流に足立区の保護者たちの活動もあったことを、ぜひ足立区の皆さんにも知っていただきたいなと思いました^^!親が動けば、大きな力になります!

これからも入園希望者や在園児の保護者のみなさんと、当事者の声が届けられるようにがんばりたいと思います!
(しかしながら、「待機児童解消加速化プラン」には問題が多く、この本を読んでいただければ、その中身についてもわかるかと思います。)


さて、この本の帯には「本書に詰め込まれた知識こそ『保育を受ける権利』を行使するための最大の武器である」という、パパ哲学者(高崎経済大学准教授)の國分功一郎さんの推薦文が記されています。その言葉のとおり、就業や求職、病気などの理由で「保育に欠けるこども」は、どの子も等しく「保育を受ける権利」が与えられているのが今の制度です。「異議申立て」ができるのも、こうした法的根拠によるものです。

ところが来年からの新制度では、この権利が一部弱められてしまっています。今までは認可保育園に入れなければ「異議申立て」ができましたが、今後は新制度に含まれるに認可保育園以外の施設や保育サービスを利用する場合、認可保育園に入れなかったとしても「異議申立て」ができなくなるものと思われます。(懇談のときに区の担当課の方も少し言及されていましたが、今後ちゃんと調べたいと思います!)


こうした中身はテレビではなかなか報道されないので、当事者の皆さんにはよほど自分から情報をとりにいかない限りはとどかないような状況になってしまっていますf^^;。
なので、私たち当事者が肌で感じる思いや願いを発信していくことがとても大切になっているんだと思います。


「『子育て』という政治」という本をぜひ、通勤時間などにでも、ご一読いただければ、と思います(^―^)//


「子育て」という政治



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