台湾の与党・民主進歩党の林佳竜秘書長=写真=は20日、都内で産経新聞と会見し、日本の国際的な役割について「アジアを代表する民主主義国家として、中国に対して人権や民主化問題などでもっと積極的に発言し、アジアでリーダーシップを発揮してほしい」と期待を寄せた。
日台関係については、「李登輝前総統の時代は個人的なつながりに頼っていたが、陳水扁総統の時代になり、中国の脅威に対抗し、同じ民主主義という価値観を共有する立場に立って、さまざまな方面で交流が深められる『構造的な友好関係』に発展した」との見方を示した。
日本の首相による靖国神社参拝問題では、「戦没者を弔う目的なら、日本の内政問題であり、外国が口を挟むべきではない」と語り、民進党として首相の参拝に反対しないとの考えを明らかにした。
さらに「私たちも侵略戦争や植民地支配に反対しているが、靖国神社を拡大解釈して『軍国主義の復活』と決めつけるべきではない。靖国問題を外交カードとして使う中国に対し、安易に妥協しない方がよい」とも語った。
陳総統の親族をめぐる不祥事で、台湾の野党が立法院(国会)に総統罷免案を提出したことについては、「陳総統が直接関係した問題ではない。民進党が行った、世論調査では、半数以上が罷免案に反対しており、国会の現有勢力を分析してみても、法案は成立する見込みがない」と述べた。
林秘書長は東京で開かれたシンポジウム「日米台安全保障対話」(岡崎研究所などが主催、産経新聞社後援)に出席するため来日した。
(矢板明夫)
日台関係については、「李登輝前総統の時代は個人的なつながりに頼っていたが、陳水扁総統の時代になり、中国の脅威に対抗し、同じ民主主義という価値観を共有する立場に立って、さまざまな方面で交流が深められる『構造的な友好関係』に発展した」との見方を示した。
日本の首相による靖国神社参拝問題では、「戦没者を弔う目的なら、日本の内政問題であり、外国が口を挟むべきではない」と語り、民進党として首相の参拝に反対しないとの考えを明らかにした。
さらに「私たちも侵略戦争や植民地支配に反対しているが、靖国神社を拡大解釈して『軍国主義の復活』と決めつけるべきではない。靖国問題を外交カードとして使う中国に対し、安易に妥協しない方がよい」とも語った。
陳総統の親族をめぐる不祥事で、台湾の野党が立法院(国会)に総統罷免案を提出したことについては、「陳総統が直接関係した問題ではない。民進党が行った、世論調査では、半数以上が罷免案に反対しており、国会の現有勢力を分析してみても、法案は成立する見込みがない」と述べた。
林秘書長は東京で開かれたシンポジウム「日米台安全保障対話」(岡崎研究所などが主催、産経新聞社後援)に出席するため来日した。
(矢板明夫)