私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

台湾と九州の東西問題

2008年02月09日 | 台湾

明日(2月9日)は宮崎にコンサート聴きに行くついでに県庁見物でもしてやろうかと目論んでおったのですが、公演中止で手持ち無沙汰になってしまいました。福岡から宮崎への移動は空路が現実的なのですが、JLのボッタクリ運賃だと名古屋に行く方が割安というのはどういうことなのか??

◆開業1年 新幹線が台湾を変えた 「分断経済圏」進む融合(朝日)
◆台湾、「旅行年」で日本人訪問者数5%増めざす-08年予算は全体で約20億円(トラベルビジョン)
◆ブラジルに新幹線導入を=日本政府・民間の動き活発化=大統領来日時に働きかけへ=新時代の友好協力の柱に(ニッケイ新聞)

 



台湾高鉄には北部・中部・南部という三つの経済圏を「一つの台湾」に統合し、域内活性化を図る役割が期待されていますが、高速道路に新幹線といった縦貫軸のインフラ整備は九州のそれと酷似していますね。九州の場合、域内を統括する国の出先機関等の多くが熊本に立地していたせいか、福岡~熊本間は早くから高速道路が整備され、流動が盛んでした。したがって、九州新幹線博多開業後も目だったストロー効果は生じないのではと思いますが、台湾の熊本に相当する台中の場合は、高鉄開業後の(商務用途)宿泊客減少といった影響が現れているのではないでしょうか。(新幹線開業後の長野と似た感じかな・・・・)

南北のインフラ整備が進めば<東西問題>が浮上してくる点も両者に共通しているようですが、台湾の場合、新幹線と競合しない花蓮や台東の空港を離発着する便の減少が目に付きますね。とりわけ、花蓮空港の輸送実績は97年の1,855,722人/年を頂点に右肩下がりで、06年のそれは  698,749人/年とピーク時の三分の一程度にまで減少しています。その一つの要因に日本人観光客の減少もあるのでしょう。格安航空券に円高で海外旅行ブームだった90年代の中頃は、昭和10年前後の台湾生まれ世代が定年を迎えた時分ですが、そうした湾生世代が高齢化し、台湾への「里帰り」旅行が減少しているのと、個人旅行の普及で、花蓮を組み込んだ周遊型ツアーが選択されにくくなった点等が考えられます。(かつて日本人で賑わった観光地という点では日月澤もそうではないかな・・・・)







台湾のグランド・キャニオンともいうべき太魯閣峡谷は、世界遺産に推挙されるべき絶景だと思います(こういうのにも中台問題が絡むのかねぇ)ので、捲土重来に期待したいところです。旧花蓮港庁や台東庁は在りし日の移民村でもあり、瑞穂でタクシーの運ちゃんから、「かつて日本人がこの辺一帯にコーヒー園を開拓した」と車を止めて教えて貰ったこともあるのですが、こうした日本人の足跡を直接語って貰える世代も徐々に退いていきますので、機会があればまた訪れてみたいものです。

九州の<東西問題>に関し、先ほど東国原宮崎県知事の姿をテレビで目にしたのですが、宮崎の道路整備はもう少しどげんかしてあげたら、という気はいたします。(宮崎市はまだしも、福岡から延岡市へは九州道御船I.Cから高千穂の山越えが最短ルートで、南北の高速道路もなく悲惨・・・・)一方、長崎は諫早湾干拓とか長崎新幹線といった、費用対効果に疑問符が付く公共事業のゴリ押しが目立つ印象がありますね。(土建屋利権が幅を利かすという点では、九州の自民党と台湾東部の国民党も似通っているか・・・・)

ガソリン税の一般財源化は、テロ対策特措法の恒久法化共々小泉改革の〝積み残し〟案件であって、これらの先送りが共に火種となりました。(車に乗らない私にはピンと来ない嫌いがあるのですが)「自民党をぶっ壊し」「抵抗勢力」を排除する本丸の一つが道路族利権の排除でもあった訳で、政策の連続・一貫性という観点からも、暫定税率そのものは堅持しつつ(税率はどうなのか?)環境目的税を創設し、後の世代に思いをはせる姿勢が肝要ではないでしょうか。地方への税源・権限委譲も同時に論じられるべきであり、行政機構の贅肉を削ぎ落とすという改革の流れが後退することは、国民の利益に相反するものだと思います。

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1 コメント

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Unknown (宜蘭人)
2008-02-09 10:39:11
新年快楽!

新幹線とは関係ないのですが、宜蘭礁渓温泉も高速道路の開通で逆に宿泊客が減少したと聞いています。

どこでも交通は不便なほうが宿泊需要が大きくなるんでしょうね。

これから花蓮経由で台東旅行行ってきます。では!
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