小泉首相が卒業旅行のノリで「北米珍道中」をやっている最中に橋本元総理が死の床にあったとは大変驚きましたが、橋本内閣当時は「日米プチ冷戦」状態にあった(クリ豚政権当時に牛肉騒動が勃発していたらとっくにWTOに提訴されていたでしょうね)ことを考えれば何だか隔世の感もいたします。拓銀や山一證券の破綻、ペルー大使公邸の人質事件、台湾海峡危機等当時は当時で色々内憂外患な状況でしたが、十年後の日本はどうなっていますことやら・・・・
◆政権奪還に自信と馬主席 対中、対日関係重視(共同)
◆馬英九・台北市長、7月10日に訪日(RTI)
◆来月5日、台湾の王金平立法院長が訪日 国民党への理解求める(産経)
◆王立法院長が日本訪問、小泉首相と面会か(なる台NEWS)
台湾経済誌の世論調査(西日本)によると、日本は「旅行したい国第一位」「移民したい国第一位」「感服する国第一位」――「やっぱりDHCだね!」というCMが期せずして頭に浮かんできた次第ですが、最近はKMTの要人にも日本は「人気」なのでしょうか・・・・
王金平立法院長が7月5-9日、馬英九KMT主席が7月10-15日の訪日日程というのが何だか意味深に見える(この件Taipei TimesとかTaiwan Newsでは全く報じられていない)のですが、こいつらはちょうど一年前にもKMTの主席選挙絡みで尖閣付近にフリゲートを派遣するなどして日本をいたく刺激してくれていました。(その時の遺恨の第○ラウンドを日本でやるつもりなのか?)
KMT本土派とされる王立法院長も、『軍艦に乗って9回も「尖閣諸島は中華民国の領土である」と宣言』(なる台NEWS)するなど、「日本政府に対し強硬な姿勢で臨」(なる台NEWS)むと公言していました。要はこいつも【反日】で、「国民党への理解求める」も何もないと思うのですが、森・前首相との会談(小泉首相とか安倍官房長官はナンボ何でもガセだろうと思いましたが)をセットしてくる辺りは上手いこと〝後だしジャンケン〟やったと本人は内心ほくそえんでいるのかもしれません。
馬英九KMT主席の訪米時の報道をあれこれ眺めていて、「一つの中国、中華民国」というスローガンの下での「現状維持路線」という意味では、「藍も政権に就けば緑化する」(内田勝久・交流協会台北事務所前所長)ということなのかもしれないなと思ったりもしたのですが、KMTの要人らが立て続けに日本を訪問したというだけの事実が台湾国内でのPR材料にいたずらに利用されかねないという点には日本側も注視する必要があろうかと思います。KMTの両氏の訪日に関しては、中国側が「一つの中国の原則に反するものであり、強烈な不満と反対を表明する」などと例の調子で吠えずに沈黙しています(テポドン2の件では「反戦・反核・平和団体」も沈黙していましたが、彼らは一様にサッカーファンでもあり観戦に忙しかったのでしょうね!)が、それをいいことに、日本が「ラーメン屋の壁に貼ってあるサイン色紙」みたいな引き立て役にされるのは不本意だと思います。
合衆国に対する世界各国の好感度が低下する中(CNN)で、63%の好感度を抱く親米大国の首脳がやってきてプレスリーの話題ではしゃいでいたというのはまぁ、メリケンの立場に立てば少なくとも悪い気はしないと思います。逆に私がKMTの両氏の立場で、対日関係を重視するなら、党本部の垂れ幕は「孫文・中国国民党と日本」をしつらえて、犬養毅元首相やら宮崎滔天の墓前を参拝するでしょう。もっとも、孫文の時代はおろか、99年の台湾大震災当時、故小渕首相が当時KMT政権だった台湾の復興支援に心を砕いたことすら忘れているような連中にそうした「歴史認識」を要求するのは過分なことなのかもしれません。
李登輝政権時代みたいに「1万米ドル相当の商品券」(しんぶん赤旗)を手土産に自民党詣でするような余裕があるのかどうかも存じませんが・・・・
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>主席選挙のときに、票田である国民党内外省人票ほしさにパフォーマンスやっただけ。
「李登輝氏と通じている」何て中傷がそういえばあったようでしたね。王氏が何を考えているのかは存じませんが、KMTも本土派が危機意識持って「普通の政党化」を真剣に目指すなり、袂を分かつなりしないとジリ貧の一途ではないのでしょうか。
赤旗の報道は台湾そのもののダーティさを強調したような印象を受けた記憶があります。
赤旗はこんなものだけわざわざ報道していたんだ。
ひどいね。
>(テポドン2の件では「反戦・反核・平和団体」も沈黙していましたが、彼らは一様にサッカーファンでもあり観戦に忙しかったのでしょうね!)
そういえば青蔵鉄道開通の各紙の記事をチェックしましたが、批判的なことを書いていたのは、欧米系の翻訳と読売だけでしたね。
赤旗にいたっては
「チベット自治区が北京などと鉄道でつながれたことで、自治区と中国各地の経済的結びつきが強まり、観光業の発展も期待されています。また、インド国境の交易所が四十四年ぶりに再開されるため、インドやネパールとの経済交流でチベット自治区の役割が拡大すると注目されています。」なんて書いているが、これが自民党政府のやることだったら、彼らは「経済的結びつき」「観光業発展」などをいずれも「環境破壊」「庶民の暮らしを無視した大企業の論理」と書くはずですが?(わら)
まあ、どうせまもなく消滅しそうな政党の言うことだから、どうでもいいんだけどね。
馬の訪日はまだ確定ではないからです。
>KMT本土派とされる王立法院長も、『軍艦に乗って9回も「尖閣諸島は中華民国の領土である」と宣言』(なる台NEWS)するなど、「日本政府に対し強硬な姿勢で臨」(なる台NEWS)むと公言していました。要はこいつも【反日】で、「国民党への理解求める」も何もないと思うのですが
いや、王金平は反日とはいえない。主席選挙のときに、票田である国民党内外省人票ほしさにパフォーマンスやっただけ。李登輝が同じ立場だったら同じことやったはず。それが台湾人。状況で立場を使い分ける。