「軍艦を出せとか、戦争も辞さないとかの発言まで飛び出したという。これは度を超している」(朝日)、「この事態は、やはり異常だ」(道新)という次第で、本日も引き続き各紙が社説で取り上げているようですが、全国紙で唯一、日経だけは(18日時点)「たばこ1箱500円ならいかが」と、たばこ増税問題での歩み寄りを促す内容でしたとさ・・・・
◆台湾、尖閣諸島海域への軍艦派遣中止(朝日)
◆台湾総統「平和的な手段で解決を」 遊漁船沈没問題(日経)
◆尖閣諸島 台湾は冷静に問題処理を(讀賣)
◆台湾船事故―求められる冷静と細心(朝日)
◆日台とも冷静な対応を(沖縄タイムズ)
◆尖閣諸島緊張 示威やめ冷静に対話を(道新)
「日本の姿勢が軟化した。主権の誇示はある程度成果を上げた」(林郁方・外交国防委員長)と一方的に〝勝利宣言〟するのは構いませんが、そもそも歐外交部長や馬英九台湾地区代表は、日本側から明確な謝罪がなされていない点も問題視していたはず。事実、馬氏は『「遺憾」では謝ったことにならないとして明確な謝罪を要求』(日経)し続けているわけで、軍艦派遣が急転直下「中止」されるに至ったプロセスにはいぶかしい点が多いですね。
USD120億相当分の台湾向け武器パッケージの輸出延期措置が、合衆国の次期政権に持ち越される可能性が報じられていました(12日付けワシントンポスト紙)が、「軍艦派遣は領土紛争の平和的解決に寄与しない」と釘をさすメッセージがAITのヤング所長経由で届いた可能性も否定できません。唯一明らかなのは、KMT馬政権が「鳥なき里のこうもり」であるという現状でしょうか・・・・
(中央社)
「それにしても、台湾側の過熱ぶりには驚くばかりだ」(朝日)と、「冷静」な対応を見せようとしない台北側に対し、讀賣は「台湾は中国と接近するあまり反日感情まで共有するようになったのか。こんな苦言のひとつも呈したくなる。(略)台湾当局は事件処理よりも、尖閣の領有権保有の主張展開を優先させ、反日行動を煽(あお)ってきた」と冒頭からかなり強い論調で不快感を露にし、『わが国は7月1日から「領海外国船舶航行法」を施行する。(略)日本の領海を侵犯する外国船舶は、日本側の対応の変化を認識しておくべきだろう』と警告を発し社説を結んでいます。KMT馬政権はやはり領土問題で牙を剥き出しにする対日強硬派である(選挙前は耳障りの言いことを言っていたが、やはり「馬脚」を現した)と再認識する日本のメディアは多いでしょうし、総じて厳しい視線に転じるように思います。
「尖閣の領有権論争は棚上げにする」という蕭萬長副代表の方針(記事)をご破算にし、『尖閣諸島海域での台湾の漁業権、主権について日本が協議に応じなければ「台日関係に影響を及ぼす」』(日経)という強硬姿勢を馬氏が改めて打ち出したことで、交渉のハードルも一気に高くなりました。「尖閣諸島を対立の火種にしてはならず、まず話し合いの席に着く。それによって事態を解決する道を互いに探ってもらいたい」(沖縄タイムズ)というのは空虚な理想論であって、主権問題は存在しないとする日本の立場とは相容れないものです。したがって、日本側から積極的に歩み寄ることを疎んじ、極論すると「馬英九を相手にせず」という流れになる可能性も否定できない(台北側も対日交渉窓口を次々ぶっ壊しているしな)と思います。(ノムヒョンの韓国、江沢民の中国がいい例ですが、日本は一度関係がこじれた相手を放置する嫌いがありますしね・・・・)
「火種」は依然としてくすぶり続けており、劇的な関係改善の展望は見えないというのが現時点での認識ですが、〝極東版キューバ危機〟がひとまず回避されたのは朗報でした。何とこのタイミングで台湾の客人がやってくる予定だったので、いささか安堵──果たせるかなこの件は話題に上っておりませんし、私自身今のところ旅行等の民間交流に影響させるつもりもありませんが・・・・
中国はジャーナリストにとって世界最大の監獄 国境なき記者団
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馬英九総統も、中国との関係で力をえたのか???軍艦派遣まで考え・・声明を出した事に不思議さを感じます。断念はしたそうですが・・・
また日本側とて、も外交ルートを通じて、もし台湾が軍艦を派遣すれば日本側でも対応する積りだったのかしら??
米国辺りからも警告が入ったのかも知れませんね?
この国民党政権誕生後にこのような日本に対し、突発的とも感じられる高圧的態度の裏に何があるのでしょうか??それが知りたいものです。
いぁ、ブログでしか存じ上げていませんが・・
楽しい思い出をいっぱい経験して欲しいですよね。
私の周りにも数名の台湾人の知人が居ますが、今回の件は流石にまいっていた様で、可哀想でしたよ。
(夏休みに家族を日本旅行に呼ぶんだと楽しみにしていた矢先の出来事でもありましたし・・・)
幸い、大きな反日デモには発展しなかった事ですし、民間交流を活発にしいつか政府間のしこりが小さくなるよう願ってやみません。
(反日活動が活発化しちゃうと、うちの商売が困っちゃうってのもありますが・・・)
第一
台湾の議会は殆どいわゆる「パフォーマンス劇場」で 、台湾人はもうすでに大袈裟なパフォーマンスに慣れました。真剣に受け取った台湾人は一体何パーセントいるのでしょうか?ばか騒ぎとして扱っている台湾人がほぼです。
第二 (だいぶお悩みのようで)という方のコメント
株式日記と経済展望
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/cmt/6f95123dad7645cf6b3f07ba9411ffab
(だいぶお悩みのようで)という方は相当知台派のようです。
第三
世界に無視され続けている小さいな島の台湾は「声なし国」だと言っても過言ではありません。一般の市民は余計に反応が鈍いです。
第四 他の理由はすでに他のサイトに取り上げているようですから、ここでは書かないようにします。
今回のばか騒ぎはやっと一段落終わりましたが、重大な迷惑をかけることに対して申し訳ございません。
「私の認識台湾」 様はいつも台湾の記事を載せてくれてありがとうございました。
ひとまず軍艦はなくなったようで、安心です。
>馬脚
だれうまwww
「あの国の内部事情はこれこれだから・・・・」としたり顔で「理解」を求める日本人がいますよね。特に反日すさまじかった数年前の中国や韓国に関してそんな話うんざりしませんでした?(笑)
ですから、台湾の内部的にどうのこうのと「したり顔な話」してもあまり意味はない気がします。圧倒的多数の日本人はそんなこと伺い知る余地はないのですし、それを理由に日本に一方的な譲歩を求めるのは有り得ない。その点で精査すると、どう転んでも最悪の交渉過程だったと評価します。
米中衝突30日前な01年当時と比較したら台北側の稚拙さは際立ってると思いますね。
その意味で日本人たる私のKMT政権側に対する不快感は何ら変わりませんね。
>高雄人的横様
>夏休みに家族を日本旅行に呼ぶんだと楽しみにしていた
TECROに日本渡航の注意勧告が出ているわけでもありませんし、没問題でしょう。高雄人的横様も8月台湾にいらしたらいいのに。私は・・・・元々夏は予定外していますので。(笑)
>台湾様
政治家と国民の考え方は同じではありません。少なくとも私はそう思います。「台湾」に対する心象にいささかの変化もありません。
>tw様
>日本人の方々がどうしても理解できないのはなぜ親日台湾人は今回のことに対して反対の声を上げないのかとのことのようです。
私は理解できます。その国々の事情は色々あるでしょうから、「親日台湾人は反対せよ」という日本人は傲慢だと思います。
私が気になるのは、台湾という国の事情が日本にどう映るかという点とその後の展開です。その意味では今回のKMT政権の対応は最悪です。「鳥なき里のこうもり」という日本語のことわざに尽きると思っています。
>今回のばか騒ぎはやっと一段落終わりましたが、重大な迷惑をかけることに対して申し訳ございません。
こちらこそ日本側の初動対応に関しては「遺憾」であると思っておりますし、以前から日本は台湾側と漁業交渉を誠実に行うように思っていましたので、予想した問題点が顕在化した点では驚きはありません。論争の火種を誠実に対処しなかった日本も悪かったのです。
しかしながら、大多数の日本人にとってはかなりショッキングだったと思います。台湾が一段落しましたのでというご連絡は本当にうれしいです。しかしながら、日本側の世論はどうなのか?それが気にかかりますね。
>「私の認識台湾」 様はいつも台湾の記事を載せてくれてありがとうございました。
朋友台湾からの思いがけない一言には謝意を表します。
しかしながら、自身「個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつ」という現状に変化はありません。旅行に関連する個人的な記録が派生して適当にといういだけですので、台湾の記事を広く知らしめてといった意図はありませんよ。
記録を利用する自身が「電子落書き帳」の旅行面での記録はまったく出鱈目といった状況ですので、(笑)
>ピア様
しかしながら、次に備えて「無二念打ち払い令@平成」ってどうよと思った私は「軍国主義者」か?(爆)
>>馬脚
だれうまwww
「ごまだれwww」と見えました。(爆)
いや、本人が大した能力ないのは(日本在住の私ですらの)周知の事実だったわけですが、「本人が無能でも回りのブレーン固めれば」と擁護する人がおった。その売国奴(日本人)に言いたいんだけど、優秀なブレーンが回りにおらんかったということが明らかになった瞬間だったんじゃないですかね?この一件は。そもそも「本人が無能だから、むしろ脇固めたら?」と親身にも書いておったんですけどね。(汗)
今回の“事件”でこの夏に計画していた台湾旅行をどうするか悩んでましたが、この記事と皆さんのコメントを見て、とりあえず行くことに決めました。
私はこれまで仕事でずっと中華人民共和国とかかわってきたんですが、台湾はやはり大陸とは違いますね。うまく表現できませんが、“きちんとした”社会だな、と思います。大陸では“人際関係”を駆使しないと、まともに電車の切符さえ買えないことがありますが、台湾ではそんなことはありません。大陸からの帰りはいつもゲッソリしていますが、台湾からの帰りには爽快感があります。
いつまでもそんな台湾でいて欲しい・・・・ノー天気な願いかもしれないけれども、そう思います。
>たまにもう更新されたかな?なんて思いながら読ませてもらっています。私のような台湾初心者(まだ二回しか行ってません)にとってはとても役立つ情報ばかりです。
キリン缶チューハイ「氷結」を噴出しそうになりましたです。「個人的な旅行記録」すら自身の役には立ちませんですね。
だって、3ヶ月まえの記録チラッと見たら、新北投の標準所要時間3時間30分とある傍ら、小琉球2時間30で回りましたとか・・・・
最低限一族郎党に役立つ記録でもとは思いましたが、子孫にダメ出しされて恥じかくのは必至でしょう。(爆)
ddzggcd様は語学も堪能かと拝察いたしますし、楽しい旅行になられるよう願っております。むしろ、ご多忙な中にあっては気を付けるべきは台風かとは思います。貧乏暇なし自身のリスクはそこで予定が狂うのを嫌うが故に夏場は動きづらいです。
今日は、在日台湾の方を博多屋台にお連れしたら、隣にやってきたお客さんが台湾人女性の二人連れでした。
得がたい体験で自身楽しかったです。
旅行にいらした写真集ブログを是非楽しみにしております。
KMT政権に対しては腹立たしいですが、民間交流には関係ないと思いますよ!
まぁ、日本も中国産毒餃子とかあれほど騒いだのに今では忘れていますから、お互い忘れやすいということでよいのかも。
聨合報も「魚釣台主権論争」の項はもはや消え去り、「両岸新商機」という感じですしね。(笑)