今日(24日)の北京公演を終えて、明日NYフィルは平壌入りするようですが、同公演は米仏等にも中継されるようですね。国務省のヒル国務次官補に加え、金総書記の〝ご臨席〟に注目が集まっているようですが・・・・
◆米国務省、NYフィルの北朝鮮公演を支援(日経)
◆NYフィル26日に北朝鮮公演 総書記の出席に注目(共同)
三多一路付近
今回は、このNYフィルの高雄公演に合わせて放浪したのですが、演奏会のついでに旅行しているのか、旅行のついでに演奏会なのか自分でもよく解らん話です。身近な人間にはこうしたヲタ活動を臆面もなく話すのは憚られる面もあるので、〝電子落書き帳〟はこういう時に便利ですね。(記事ジャンルは、「レビュー/音楽」かいな?)
開演前に会場に慌てて駆けつけましたが、高雄市文化中心は築30年位の建物でしょうか。演奏会が行われる至徳堂は、「○×市市民会館」といった趣です。
最高席の価格が一昨年の同オケの大分公演の二倍以上という値段にも関わらず、9割強入っていますね。一昨年の秋、台北で聴いたドレスデン国立歌劇場管弦楽団の演奏会の時同様、老若男女と客層が幅広いのが興味深いところ。
「交響曲第四番ホ短調作品98」(ブラームス)は、2月頭にNYの定期でも取り上げられた演目ですが、90年代のマゼール一流の〝アクの強さ〟が後退し、見通しのよい流れが特徴的。一昨年の同オケの来日公演時の「幻想交響曲」でも同様の感想を抱きましたが、これが70歳も後半に差し掛かったマゼールの芸風なのか・・・・
アンコールは、ハンガリー舞曲1番、5番の二曲。こちらの方は〝マゼール節〟とも言うべき極端なデフォルメは健在で、会場は総立ち、馬鹿ウケでした。
一人が席を立つと、まさに波をうったように皆席を立って拍手喝采という盛り上がりようは何とも新鮮で、高雄市民はなかなか熱い・・・
アンコールの二曲は、バイエルン放送交響楽団との来日公演でも披露された曲で、会場にはご成婚前の皇太子殿下と雅子様もご臨席されていたな、と懐かしかったですが、それももう15年前の話。
「・・・・歳取ったよな」とブラームス晩年の枯淡の境地を反芻しつつも、現地19:30開演→日本時間20:30開演と、通常コンサートが終わる時間から聴き出したのでいい加減腹が減りました。楽屋前での〝サイン〟待ちはまた今度、ということで会場を後にすることにしたのですが、
五福一路に面した正面出口に向かったところ、何やら人だかりが。裏から会場入りしたので開演前は気づかなかったのですが、会場前にパブリックビューイングが設置され、中継されていたんですね。司会者の「ブラボー!」の声に観衆が呼応し、こちらもエライ盛り上がりようですが・・・・
陳菊・高雄市長(一列目のど真ん中にいました)と指揮者、楽団長が壇上に。マゼール氏は「高雄に来たのは初めてだが、こんなに音楽が好きな人たちがいて驚いたし、とても嬉しい」と挨拶。メータ楽団長が返礼に「新年快楽!ブラボー、高雄!」の掛け声を観衆に呼びかけ、観衆がこれに呼応した辺りは最高潮でしたが、楽団関係者にとっても新鮮な体験となったのではないでしょうか。(平壌もある意味そうでしょうが・・・・)
こうした〝仕掛け〟を日本で見たことはないのですが、子供連れで会場に入れない人や、ちょっと立ち寄った人も楽しめる見事な配慮だと思いました。(椅子も用意されていましたし)
公演プログラムやチラシにも「ワールドゲームズ2009高雄大会」のロゴがありましたが、熱狂的な市民の下、開かれた海洋都市で開催される同大会もさぞ盛り上がるだろう、と思います。大会の開催は高雄市民にとっても大変誇らしいようで、ホテルの従業員に「知ってますよ」と話したところ、大変嬉しそうでした。
高雄市文化中心は、周囲の囲いを権威的かつ閉鎖的であるとして撤去したのだそうですが、クラシック音楽特有の垣根や敷居の高さも取り去ることにも成功したようです。
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理由はまさにおっしゃる通り、どちらも畏まり過ぎなので行きづらいのですね。
展覧会でストロボ焚いたり演奏会で騒いだりは論外だと思いますが、もうちょいと畏まりっぷりを抑えていただきたいとは常々思います。
でもそのせいでまた変な文化が出来ても困りますが。例えばポップミュージックのライブでの常時立たされ強要。あれはまた論外で行く気が起こりません。
気楽に楽しませていただきたいですね、芸術は。
>気楽に楽しませていただきたいですね、芸術は。
何か慣れっこになってしまい、そういうものという意識で二十年ほど過ごして来たのですが、このままだとオーケストラ何て現代の恐竜宜しく滅んでしまうような気も。(汗)
一定程度のヲタはどの時代にも、どの地域にもいるのでしょうけどねぇ。