東京都知事選における政治団体「NHKから国民を守る党」のポスター掲示板の乗っ取りのような策は、今参院選前に公職選挙法の改正でポスターに「品位を損なう内容を記載してはならない」とする規定が定められた。ところがそれでも問題が発覚したようで、〝「品位」はどこへ 選挙ポスター問題が再燃 新たな規制も限界〟という記事がネット上に上がった。SNSの利用によって選挙戦は大きく変わった。そもそもポスターが必要なのか、と問いたい。規制に限界があるのなら、ポスターそのものを廃止したらどうか。手間と金がかかっている行為だから、これを改善すれば選挙費用はだいぶ違う。それより公平に政策を告知できるようなほかの方法を考えるべきだろう。
今回の参院選で比例候補のポスターを、わたしが行動した範囲内では5名ほどしか見なかった。そのうちわたしが支援した候補ともう一人落選した。巷に立てられていたポスターの内訳は、自民党3名、公明党1名、立件民主党1名である。これほどポスターが少ないということは、その効果を見切っているに違いない。裏を返せば見切られている行為を今もって続けている方が愚策というもの。もちろん支援する人々の意識を上げるためには必要な策かもしれないが、ほかに方法はいくらでもあると思う。
残念ながら旋回並みの得票をしていれば当選圏内に入っていたのに、それができなかった。もちろん今回は前回も立候補していた候補の誰もが得票数を落としている。減少率から見れば検討したとも見られるが、裏を返せば確実に組織票を固めていれば、当選圏内に入ったということ。選挙のプロが付いているはずなのに、「何をしているのか」と素人は思う。
それにしても極右とも捉えられる発言をしている党が躍進している。評論家は自民党の右側の票が流れたというが、そもそもそれだけ自民党は幅の広い意見を集約していた党なのに、それが消えた。おそらく右傾化した前時代に原点があると思う。そして日本に住まう人々が他人の言葉には耳を傾けなくなった。そのまま政治に現れたのが今参院選だったと思われる。多様性があることは良いことだと思うが、それぞれが好き勝手なことを言っていたら多様性ではない。
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