図は中央自動車道小黒川パーキング上り線エリアである。最近駐車場スペースを増設したが、あくまでもエリア内で増設したもので、いわゆる隔離帯を撤去して駐車できるスペースを広めたという形。図上が東京(長野)方面、下方が名古屋方面となる。わたしはこのパーキングのスマートインター(G=ゲート)から出て市内へ向かうのが日課だ。こうしたスマートインターには、インターへ向かうルートがアスファルト上に明示されている。ここでは青いラインに沿ってゲートに向かうように路上に指示線が引かれていて(青いわけではない)、ふつうはみなこの指示に従ってゲートに向かう。ゲート直前にパーキングエリアから本線に向かう誘導路が交差していて、その手前には「止まれ」(停止線)がある。したがって必ずゲートにたどり着くまでには、ここで一旦停止しなければならないが、わたしもそうだが、いわゆる公道上のような完全停止をせずにゲート内に進む車は多い。いちおう「止まれ」だからここで警察が張っていたら、ほとんどの車は切符を切られることになる。
以前駒ケ岳サービスエリア内の迷い道のようなゲートまでの誘導路について触れたが、大型車が混雑しているともはや無法地帯で、誘導路通りは走れない。したがってあくまでも知らない人が「ゲートはどこだろう」という際の案内である。駒ケ岳の場合スマートインターの利用者が少ないから、ゲートに向かうルートはみなばらばらだ。しかし、小黒川の場合ふつうに青いラインで進むのがセオリー。それほどスマートインター利用者が多い。
ところがだ。青いラインで入っていくと、後ろについていた車が緑色のラインに分岐していった。ふつうは売店かトイレに立ち寄るためにそちらに入っていくのだが、そのまま通過して緑色ラインでゲートに向かおうとする車がいる。これはもう前の車の「前に出たい」からの行動にほかならない。ようは通常の青色ラインを進むと、停止線がある。優先はパーキング利用者が本線に向かう場合のルート。したがって緑色のラインで進めば、青色ラインで進んできた車より優先されることになる。ようはゲートに向かおうとしている車が何台も連なって本線側からスマートインターへ向かうとすれば、後続車が前にいる車を抜くことができるというわけだ。もちろん先頭車がそれほど減速せずに停止線に向かっていき、緑色ラインから来る車以前にゲートに進行していれば、抜こうとした車の思い通りにはならないが・・・。しかし、通常パーキング内は徐行するだろうから、それを見越して緑色ラインに入り、幸運にも駐車帯から出ようとしている車がおらず、さらに歩行者もいなければ減速せずに突っ走れば、明らかに前車より前に出られる。もちろん「危ない」ことは言うまでもないが。
まさにそれを体験した今日だ。しかし、後続車のようすをうかがっていたらそれとわたしには解かったので、青色ラインをそれほど減速せずに進んでいき、分岐した車より明らかに前に停止線を横切った。したがって彼の思うようにはならなかった。実はその後ろにも後続車がいて、青色ラインに入ってきていた。その車が停止線まで来ていたので、緑色ラインで進んできていた車は、入られないように急いで左折の意図を示した。結果的に本線からゲートに向かう車列は変わることなくゲートを出ることにはなったが、危険な行為であることはもちろんのこと、あえてそれを実行しようとする彼の浅はかさに「喝」といったところだろうか。スマートインターは「無法地帯」を実感する例である。
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