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Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

歩道に除草剤を撒く人々

2020-04-22 23:44:12 | 農村環境

 今日は天気が良かった。西天竜では一昨日から取水が始まり、これまで乾いていた水路に水が流れ始めた。早速代掻きをする人の姿も見えた。そんな中、幹線道路の脇にある歩道に作業をされている人の姿が見えた。背負っているのは噴霧器である。そう、除草剤を撒いている。共同で始めたのだろう、各所で行われている。

 今では当たり前の景色ではあるが、歩道に除草剤を撒くのは勧められない。除草剤の撒かれていた歩道の周囲は、集落である。そして新興住宅地も近くにはある。子どもたちの通りも多いし、何といっても犬の散歩をする人たちも多い。

 それほど草が目立っているわけではない。まだこれから、だからこそ散布しているのかもしれないが、いかがなものか。そもそも歩道には除草剤を利用しない、くらいの自治がなぜ生まれてこないのか、同じことはわたしの周囲でも感じる。しかし、わたしの周囲は農業地帯。致し方ない面もある。しかし、今日見られた地域の環境は、明らかに住居地域優先の農業地域。いわゆる混在した地域にあたる。例え除草剤の撒かれた草を食べたりしなかったとしても、足に付着することは容易に考えられる。我が家の犬もそうであるが、犬は自らの足をよく舐める。自ずと除草剤の危機にさらされる。除草剤も十色で、必ずしも影響があるというわけではないが、色がついているわけではないから、周囲の人は撒かれているかわからないこと。もちろん人にだって良いはずがない。

 子どものころ「道草」ならぬ道端に生えているスイコンボウを旬には毎日のように食べたもの。半世紀も前には、道端に除草剤を撒く人などいなかった。スイコンボウばかりではない。道端にあるものと言えばヨモギやフキ、フキノトウもゼンマイも、と多様に生えていた。今では道端に安易に生えるほど環境が整っていないため、道端で採取されるのは山間の道に限られるだろうが、かつては農村のどこの道端にも生えていた。


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