TRITON

自作の不思議な画像とひとりごとと時々ベトナム語のblogです
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リアル徘徊老人

2016年06月18日 23時36分19秒 | ひとりごと
徘徊とは違うのかな

ご飯を食べて家への帰り道

ふらりと路地から半裸の老人が

上は肌着のシャツだが

下はどう見てもリハビリパンツ

裸足に黒革靴

そして便臭がした

老人はフラフラと歩いて車道沿いの

シャッターの閉じた建物の前に寄りかかり止まった

しばらく見守る

少し離れたところに交番があるが

目を離したらどこかにいってしまいそうだった

話しかけてみる

名前は?
家は?
よければ家まで送るけど?

老人は大丈夫、大丈夫と

まあ夜に初対面の人間にいきなり打ち解けるのは無理だよね

入所者ならばたちどころに距離を詰められるのだが

家は?
この裏

しばらく遠くから見守ることにした

少しして動き始めもときたほうへフラフラと

しかし確信がないのか

ゆっくりのぞき込むようにしながら歩いて行く

やがて細い路地を入り

建物の中へ入っていった

ふと見ると道端に

尿を吸い込んだあと引きちぎられたポリマーが捨てられていた

独居なのか

老々介護なのか

介護者が不在がちなのか

もし雨だったら

寒い冬だったらと思った

家で暮らし続けるのは

そろそろ限界っぽい老人だった
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