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超人ハンク以来の3階級同時制覇? /無敗のレギュラー王者対決迫る - M・バリオス VS G・ディヴィス 直前プレビュー -

2021年06月26日 | Preview

■6月26日/ステートファーム・アリーナ,アトランタ州ジョージア/WBA世界S・ライト級タイトルマッチ12回戦
正規王者 マリオ・バリオス(米) VS WBA S・フェザー級スーパー及びライト級正規王者 ジャーボンティ・ディヴィス(米)

WBAのS・フェザー級スーパー王座と、同じくWBAのライト級レギュラー王座を同時に保持するディヴィスが、140ポンドのWBA正規王者バリオスにアタック。

ディヴィスが首尾良く攻略に成功すれば、”超人ハンク”ことヘンリー・アームストロング以来となる「3階級同時制覇」の偉業達成だと、大いにはしゃぎ騒ぎ立てるつもりなのだろうと思うと、どうしようもなくやり切れない。


ヘンリー・アームストロングが3階級同時制覇の離れ業をやってのけたのは、1937年10月~1938年8月までのおよそ10ヶ月間(厳密に言えば1936年8月からの2年間)。

ジュニア・クラス(J・ウェルターとJ・ライト)は一応存在はしていたものの、正統8階級(ヘビー,L・ヘビー,ミドル,ウェルター,ライト,フェザー,バンタム,フライ)のみが真の世界王者であり、認定団体は事実上NBA(WBAの前身)1つ。

往生際の悪い(?)欧州版の世界王者(IBU公認)や、米国内の各州認定版等々、現実はスッキリしない部分もあって、とりわけ老舗のニューヨーク州とNBAとの対立には根深いものがあったけれど、何だかんだ言っても統一戦が行われて、「世界一は各階級に1人づつ」の大原則は守られていた。


カリフォルニア州公認のフェザー級王者だったアームストロングは、ニューヨーク州公認王者のマイク・ベローズをホームのロサンゼルスとアウェイのニューヨークで破り、さらにNBAが公認するベティ・サロンも6回KOに屠り、126ポンドを完全制覇(1937年10月29日/MSG/N.Y.)。

膨大な数のノンタイトルやエキジビションをこなしながら、階級を一気に2つ(現在なら4つ)上げてバーニー・ロスに挑戦(1938年5月31日/MSG,N.Y.ロングアイランド)。15回判定勝ちを収めて、世界ウェルター級王座を獲得。

さらに3ヵ月後の8月17日には、やはりMSGでルー・アンバースにも15回判定勝ち。3つ目となる世界ライト級王座の奪取に成功した。


※写真左:若きヘンリー・アームストロング(1930年代前半~半ば頃)
 写真右:伝統のリング誌ベルトをアームストロングの肩にかけるジョー・ルイス


最盛期のアームストロングは、身長が160センチ台半ば~後半(パッキャオやディヴィスとほぼ同じぐらい)で、なおかつ概ね130~140ポンド台前半(58キロ~64キロ)のウェイトでリングに上がることが多く、ウェルター級王者として行った最初の7度の防衛戦は、135ポンド前後のライト級のままで戦っている。

フェザー級王座を返上した後、ライト級のベルトはアンバースとの再戦(1939年8月)に敗れて失ったが、ウェルター級はおよそ2年半の在位期間に、なんと連続19回(!)の防衛に成功。

防衛戦以外にもノンタイトルとエキジビションを数多くこなしており、いくらボクシングの人気が高く、家庭用TVが無い時代とは言え、猛烈な集客力と心身のタフネスには恐れ入るばかり・・・。

世界チャンピオンが8人(!)しかいなかった当時、そのうち3つを同時に獲った。そのインパクトが、どれ程凄まじいものであったか。「17階級×4団体+ナンチャラ王座&ベルト」が横行する現状は、そもそも比較の対象にすらなり得ない。


プロボクシングの最長ラウンドを10回で制限していたカリフォルニア以外では、世界タイトルとそれに準ずるビッグマッチは15回戦。

科学的なフィジカル・トレーニングは存在せず、サプリメントの助けもない。ドライアウト(水抜き)による減量法に、前日計量後の大幅なリバウンドを武器にすることも叶わない。

クリンチ&ホールドし放題のレフェリングはもとより、タッチゲームとペースポイントが許される10ポイント・マスト・システムなど影も形もない時代に、140ポンドを少し上回る体重でミドル級のトップクラスとも拳を交えた。

伝統的な食事とジムワークにランニングだけで、「攻めながら守る」高度な技と駆け引きを駆使しつつ、豊富な運動量と手数を繰り出し、当日計量の15ラウンズをサバイブするだけでも大変なのに、ジュニア・クラスを挟まない正統の階級のみで3階級を獲ってしまう。


現在の概念とルールを持ち込むことが許されない、「完全決着」を否応なしに要求される過酷なプロのプライズ・ファイトで14~15年に及ぶキャリアを続け、180戦を超える実戦を経験しながら、引退後は芸能界でも活動するなど、ボクサーに特有の言語障害や運動機能障害に悩まされることもなく、眼疾以外に顕著な後遺症を残さずに済んだ。

今日の常識は一切通用しない、何から何まで規格外の超人。アームストロングこそ、モンスターの呼称に相応しい。


閑話休題。

130ポンドの勢力図を見てみると、WBCのオスカル・バルデスとWBOのジャーメル・ヘリング,シャクール・スティーブンソンはトップランクが押さえており、バルデスとの激戦を落としたミゲル・ベルチェルトは、アラムの盟友フェルナンド・ベルトラン持ち駒。

そして空位のIBF王座をドバイで狙う尾川堅一(帝拳)も、日本国外ではトップランクの一員である。


※130ポンド・トップ4
 写真上左:オスカル・バルデス(WBC王者)/上右:シャクール・スティーブンソン(WBO暫定王者)
 写真下左:ジャーメル・ヘリング(WBO王者)/下右:ミゲル・ベルチェルト(前WBC王者)


135ポンドはどうかと言うと、テオフィモ・ロペスとロマチェンコの2トップはトップランク。ライアン・ガルシアとリナレスは、ディヴィスを擁するアル・ヘイモン一派と直接敵対するゴールデン・ボーイの傘下であり、WBC正規のベルトを持つデヴィン・ヘイニーを保有するのは、一応フリーハンドのエディ・ハーン(マッチルームUSA)だが、バックに尽くのはゴールデン・ボーイと同じDAZN。


※135ポンド・トップ4
 写真上左:テオフィモ・ロペス(3団体統一王者)/上右:ワシル・ロマチェンコ(前3団体統一王者)
 写真下左:デヴィン・ヘイニー(WBC正規王者)/下右:ライアン・ガルシア(WBC暫定王者)


アラムが大きな期待を寄せていたホセ・カルロス・ラミレスを破り、140ポンドの4団体を統一したジョシュ・テーラーもまた、タイソン・フューリーを共同プロモートするアラムとフランク・ウォーレンの支配下にある。


※140ポンド・トップ4
 写真上左:ジョシュ・テーラー(4団体統一王者)/上右:ホセ・カルロス・ラミレス(前4団体統一王者)
 写真下左:レジス・プログレイス(元WBA正規・元WBC暫定王者)/下右:”ウズベク版石の拳”ことシャクラム(シャフラム)・ギアソフ(リオ五輪ウェルター級銀メダル/プロ11連勝9KO)


S・フェザー~S・ライトの3階級で戦っているうちは、ディヴィスが熱望する統一路線が具体化する可能性はゼロに等しい。ヘイモンのグループが主要な王者とランカーを握るウェルター級まで上がるか、マッチルームUSA,トップランク,GBPのいずれかに移るか。

ディヴィスのマッチメイクは既に手詰まりと言って良く、採り得る選択肢は自ずと限られる。当然のことながら(かつ残念なことに)、3つの階級すべてにおいて、ディヴィスは「クラス最強」を証明することができない。

同じPBCで奮戦するマリオ・バリオスが、140ポンドのレギュラー王者になってくれたことをこれ幸いと、「3階級同時制覇」の看板だけを手に入れようと考えた・・・。


180センチ近いタッパと長いリーチに恵まれたバリオスは、「エル・アステカ(El Azteca)」のニックネームが示す通り、メキシコにルーツを持つ好戦的かつ正攻法の右ボクサーファイター。

年齢はディヴィスと同じ26歳で、アマチュアで大活躍した妹のセリーナ(アステカ・クィーンの異名を取る)とともに、地元のサンアントニオ(テキサス)では高い人気と支持を誇る。


※写真左:兄妹同時世界王者を目指すマリオ(左)と妹セリーナ(右)
 写真右:マリオ(左)と兄妹を支え続ける実父マーティン(右)



※写真上:マリオ(左)とヴァージル・ハンター(右/現在のチーフ・トレーナー:アンドレ・ウォードを発掘育成した)
 写真下/左から:ボブ・サントス(共同マネージャー),マリオ,リック・ヌネス(地元サンアントニオでのトレーニングをサポートするトレーナー)


◎バリオスに言及した過去記事
<1>2019年9月29日
https://blog.goo.ne.jp/trazowolf2016/e/3c067912e3716e20aaf6de563a6864eb

<2>2018年8月10日
https://blog.goo.ne.jp/trazowolf2016/e/b648931240db0fe4fc7e945f4e8eb84b


170センチに満たない小兵のディヴィスが、テストマッチなしでいきなり140ポンドに上げるのは、流石にギャンブルではないかと感じるけれど、直前のオッズはディヴィスを支持。しかも、当初より僅かに差を拡げている。

□主要ブックメイカーのオッズ
<1>BetMGM
ディヴィス:-450(約1.22倍)
バリオス:+333(4.33倍)

<2>5dimes
ディヴィス:-525(約1.19倍)
バリオス:+415(5.15倍)

<3>BetWay
ディヴィス:-500(1.2倍)
バリオス:+320(4.2倍)

<4>ウィリアム・ヒル
ディヴィス:1/5(1.2倍)
バリオス:4/1(5倍)
ドロー:20/1(21倍)

<5>Sky Sports
ディヴィス:1/5(1.2倍)
バリオス:3/1(4倍)
ドロー:25/1(26倍)


「サイズのアドバンテージを最大限に活かす。ヴァージル(ハンター/アンドレ・ウォードを見い出した名コーチ=現在のチーフ・トレーナー)とのキャンプは、とてもハードだったけど充実していた。」

「試合がどう動いても、しっかり対応できるよう準備は整っている。(アンダードッグの評価について聞かれると)一切気にしていない。だって勝つのは僕だから。最高の状態に仕上がっている。」

「メイウェザー・プロモーションズ(ディヴィスを直接保有する)とPBCは、今後のプランを大きく変更せざるを得なくなるだろう。」

不利の前評判に臆することなく、そう言い放つバリオス。


チャレンジャーでありながらも、あくまで受けて立つ側であり、かつ興行を背負う看板・主役のディヴィスは、傲岸不遜なまでの自信を剥き出しにして、バリオスの必勝宣言を一笑に付す。

「ヤツ(バリオス)はどうしようもない勘違いをしている。確かに身長は俺より高いが、実力でも俺に優っていると本気で信じているフシがある。」

「これぐらいのハンディ(体格差)がないと、ファンだってまともに見る気がしないだろうさ。」

「ファンが常に求めているのは、圧倒的なパフォーマンスでありノックアウトだ。俺はそれを見せてやれる。グレートなファイトで喜ばせてやれるんだ。」


ライト級のイレギュラー王座(?)を獲ったレオ・サンタクルス戦でも明らかな通り、ディヴィスの溢れかえる自信は、時に過信となって自らに跳ね返る。

フィニッシュ・シーンは圧巻と評して差し支えの無い、ドンピシャのタイミングで放ったカウンターだったけれど、それ以外の場面では、バンタムから上げてきたサンタクルスの善戦健闘が光っていた。

サンタクルスにS・バンタム時代のパワー&タフネスがあったら、ひっくり返っていたのはディヴィスだったかもしれない。

※ディヴィスの略歴を含む過去記事
2019年7月27日
https://blog.goo.ne.jp/trazowolf2016/e/1830be873d59dc71dd91b715b0358d49


ブランドン・フィゲロアに押し潰された先日のルイス・ネリーもそうだが、「階級の壁」は厳然と存在する。S・フェザー~ライト級であれ程輝いていたエイドリアン・ブローナーも、S・ライト~ウェルター級では平凡なランカークラスに落ち着いてしまう。

計量後の大幅なリバウンドが、どれほど強烈な追い風となり、大きな恩恵をもたらしてくれていたのか。増量によって失ったものの大きさに気付いてもなお、減量が苦手で私生活のトラブルが引きも切らないブローナーは、ライト級への出戻りを決断できなかった。

ブローナーより小柄なディヴィスに、同じ現象が襲い掛からないと誰が断言できるだろうか。スピード&バネに特化して比較すれば、ディヴィスのフィジカルが示すポテンシャルは、ブローナーを凌駕する。


ただし、ディフェンスのキメの粗さは隠しようがない。尊大なまでの自信,気の強さと、守りの隙は表裏一体。

「階級の壁」はリゴンドウほどの天才をも無力化し、マイキー・ガルシアの傑出したシャープネス&決定力をいとも容易く崩壊させた。

バリオスの強味は、手足の速さも一定水準以上で併せ持つこと。ただ大きいだけではなく、ディヴィスの動き出しに敏感に反応できれば、ディヴィスのプレスをコントロールできるかもしれない。

ディヴィスの状態によっては、ネリーに対したフィゲロアよろしく、自ら密着して体格&体力で我慢比べに持ち込み、そのまま押し切ってしまう手も有り。でもそれ以上に得策なのは、ロング・ディスタンスを維持して間合いとタイミングを制すること。


いささかディヴィスに辛過ぎるかもしれないが、ちょっとピンチになるとすかさず抱きついて、相手の態勢が整い切らない離れ際を狙うセコさと、頭・肩・肘を使った当たり屋戦術を見る都度、「レフェリーは絶対に注意しないんだろうなあ・・・」と鼻白む。

諦めと絶望がない交ぜになり、どうしようもない厭世観に囚われる。ディヴィスやブローナーのようなボクサーを、私はどうしても好きになれない。「中途半端なメイウェザーかぶれ(崩れ)」にしか見えないのである。


今やメイウェザー・プロモーションズの屋台骨を支える顔と言ってもいいディヴィスは、機代のPPVセールスキングへの傾倒を変わらず口にし続け、キャンプに参加してトレーニングをともにしてきた。

ラスベガスのメイウェザー・ジムでフロイド・シニアの指導を受け、レオ・サンタクルス戦の前には、フロイド手づからミットを持ってディヴィスに稽古をつけている。


※左から:レナード・エラーブ(メイウェザー・プロモーションズCEO),ディヴィス,フロイド・メイウェザー


それでもなお、ディヴィスは活動の拠点をボルティモアに置き続けており、何度かそうした噂も流れたが、ラスベガスに住まいを移してはいない。

長い信頼関係にあるカルヴィン・フォードが、チーフ・トレーナーとして変わらずコーナーを率いるのは勿論、普段のトレーニングも見ている。


※左から:カルヴィン・フォード(チーフ・トレーナー),メイウェザー,ディヴィス


とにもかくにも、私の予想(願望)はバリオス。どんな勝ち方でも構わないから、ディヴィスに一泡吹かせて欲しい。

その為にも、「階級の壁」がしっかり機能する事を切に願う。尿検査だけとは言え、ドーピングテストの結果にも注目しておきたい。


◎バリオス(26歳)/前日計量:139.5ポンド
WBA S・ライト級正規王者(V1)
戦績:26戦全勝(17KO)
アマ通算:不明
身長:179センチ,リーチ:178センチ
右ボクサーファイター

◎デイヴィス(26歳)/前日計量:139.75ポンド
現WBAライト級正規(V0),現WBA S・フェザー級スーパー(V1),元IBF J・ライト級(V1)王者
戦績:24戦全勝(23KO)
アマ通算:206勝15敗
2012年ナショナル・ゴールデン・グローブス優勝
ナショナルPAL優勝2回
ナショナル・シルバー・グローブス3連覇(ジュニア)
ジュニアオリンピック優勝2回
※アマ時代(シニア)のウェイト:バンタム級
身長:168cm/リーチ:175cm
好戦的な左ボクサーファイター


※140ポンドのリミット上限近くまで増量したディヴィス/お腹回りにダブ付いた様子は一切無し(純粋にナチュラルなフィジカル・トレーニングの成果であることを願う)



※見た目の身長差は凄い/ディヴィスの公称168センチはやはり水増し?


※参考映像:前日(公開)計量の様子
GERVONTA DAVIS VS. MARIO BARRIOS WEIGH-IN & FINAL FACE OFF
https://www.youtube.com/watch?v=UIzxoPDUun8


※参考映像:ファイナル・プレス・カンファレンス(ハイライト)
https://www.youtube.com/watch?v=_1N6VDsAFSQ


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□オフィシャル

主審:トーマス・テーラー(米/カリフォルニア州)

副審:
デヴィッド・サザーランド(米/カリフォルニア州)
ザック・ヤング(米/カリフォルニア州)
バリー・リンデンマン(米/ノースカロライナ州)

立会人(スーパーバイザー):未発表


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■主なアンダーカード

マリオ・バリオスとの決定戦を落としたバティル・アフメドフ(ロシア)が、ドミニカの曲者アルへニス・メンデス(元IBF J・ライト級王者)を相手に、正念場となる再起第2戦に臨む。




ジャーメル・チャーロに初回KO負けして急停車したエリクソン・ルビンは、チャーロの王座奪還をアシストしたジェイソン・ロサリオ(ドミニカ)と、WBCの指名挑戦権を懸けて激突。

ショッキングな憤死から早や4年。五輪代表候補にまでなったアマ・エリート(143勝7敗)は、幸いにしてまだまだ若い(25歳)。


勝利を確実視されていたWBOの暫定王座決定戦で、伏兵パトリック・テイシェラ(ブラジル)に0-3判定負けを喫した後、トップランクとの関係を清算してPBCに活路を求めたカルロス・アダメスも、中堅のメキシカンとの10回戦で移籍2戦目のリングに上がる。

ランセス(元IBFライト,J・ライト級王者)&ヤン(2004年アテネ五輪L・フライ級金メダリスト)を兄に持つレドゥアン・バルテルミーは、身長180センチの130パウンダー。エドゥアルド・ラミレス(メキシコ)に足下をすくわれ、4回TKO負けでプロ初黒星を喫した後、昨年9月の復帰戦で無名のフィリピン人を3回でノックアウト。

ウクライナからやって来た不遇のトップ・アマ(?)、ビクトル・スラヴィンスキー(12勝6KO1分け)の生贄に差し出された格好だが、(アマの)宿命のライバルと言っても過言ではない「キューバ VS 旧ソ連」の対決で息を吹き返すか。




ディヴィスと同じボルティモアのアップトン・ボクシング・クラブを拠点に戦うステイシー・セルビーは、将来を嘱望される19歳のS・ライト級。今年1月にプロ・デビューして2連勝(2KO)。まだ4回戦の修行中だが、重さと切れ味を兼ね備えたパンチャーとの好評価を得ている。

サウスカロライナ出身のダルトン・ボディも、5月にデビューしたばかりの4回戦ボーイだが、バイク事故で悲劇的な引退を余儀なくされたポール・ウィリアムズ(マネージャー)のバックアップを受ける白人S・ミドル級。

詳しい経歴や身体データなどは不明ながら、左右どちらでも倒すことができるソリッドな強打者で、早くも”ホワイト・ホープ”の期待が寄せられているという。

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