陶芸教室 夢工房あすか

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器の補修と金継ぎ / その1

2019-05-15 00:05:05 | 陶芸情報
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■ 縁のはがれ (欠け) を補修
中鉢の縁が少し剥がれて欠けが出たので補修をしました。この中鉢は、以前に別府市のギャラリーで開いた教室の作品展の時に、家内が気に入って買った足立さん作の二つの中鉢の一つです。20cm径の片口中鉢です。踏まれ強い雑草をイメージした文様になっています。我が家の食卓によく登場する中鉢です。

家内から 「縁が少し欠けたので直してほしい」 と依頼されたのです。地肌が露出していました。まず、器を湿らせて破損部に粗めの土を盛り付けてから釉薬を塗りました。そして、本焼きをしました。その結果は、盛った土が少し収縮して片側に剥がれが出ていましたので、次に、この剥がれた隙間に釉薬を厚塗りして、再度本焼きをしたのです。器の縁の欠けを直すのは難しいのですが、それほど目立たない程度に直りました。



今回は2度も本焼きをしたので、織部釉のくすみ(酸化被膜)が取れたのか、少し光沢のある色合いになっています。盛り土して釉薬をのせた時の写真も下にアップしましょう。縁が欠けた写真は撮り忘れました。


もう一つの片口中鉢もアップします。昨日の夕食時、この中鉢に冷奴が入っていました。この二つの中鉢は家内がよく使っている器です。


この二つの中鉢は重ねて仕舞えます。右下の縁の欠けた所も目立ちません。



以前には、美佳子ちゃんが、縁が欠けたので直して欲しいと三つほど食器を持って来られたことがあります。縁がはがれていたのです。物に当たった時などに起きる縁のはがれです。ほつれとも言います。この時は、ほつれた縁の箇所に釉薬だけを塗って焼き直しました。気にならない程度に直りました。
「ご自分で作った器を愛用し、その器をこよなく愛おしむ気持ち」 が私にはとても嬉しかった!

通常の本焼きの時にも、たまに底に亀裂 (S字形の底切れ) が発生することがありますが、教室ではこれも同じ土で埋めて釉薬を掛けて再焼成して直して上げてます。意外と 「口縁の欠け」 よりも 「底の亀裂」 は直しやすいです。目立たない程度にほぼ直ります。器の色合いは若干ですが変わります。

底切れを補修する時は、割れた所に同じ土を埋め込んでから一旦素焼きをします。そして、若干の補整をして釉薬を掛け本焼きをしています。目立たない程度にほぼ仕上がります。このようなことをする教室は他にはないでしょうが、生徒さんの悲しむ気持ちが少しでも癒されればと思っています。窯の棚の空いてる所に置けば済むことなので、サービスで無料でやっています。焼き直しする場合は焼成費を半額程度とられるのが普通でしょう。

又、何年も前のことですが、前田さんが貫入が入ったお皿一枚に 「カビ」 が発生したとのことでしたので、素焼きをしてカビを取ってあげたことがあります。漂白剤でもカビ落としが出来ますが、素焼きしてカビを焼いてしまうのが一番です。尚、陶器は梅雨時などに、乾燥が悪いとカビが発生することがありますので、よく乾かしてから仕舞うようにしましょう。これからの時季は気を付けましょう。

このような補整方法は、私の拙著 『生活にうるおいを与える食器づくり』 の第9章の 「食器の補整」 にも記載しています。

・・・つづく・・・


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