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BLOG TOSHIBOUZ

大阪発全国向け。世の中を俺なりに分析させていただきます。同感するも良し反論するも良し。

勝敗のメンタリティ

2005-03-11 14:24:27 | コラム・批評
またスポーツの話で申し訳ないんだけど、昨日夜に日本の女子バスケットリーグの試合を見ていて気付いた違和感があった。それは「勝敗のメンタリティ」という事。俺はサッカーやらバスケットやらアメフトやら年がら年中見ている人間なんだけど、海外のゲームでよく見受けられるのが「時間稼ぎ」と「諦めの早さ(切り替え)」という事。つまり、ゲームの終盤に差し掛かって「最早逆転は無理」とか「十分なリードを築いている」場合に、彼らはゲームを明らかに「放棄」する。分かりやすいのが、NBAで第4Qで残り30秒切って5点差以上離れていたらどちらのチームもゲームを流す。(ちなみに4点差だと3PシュートにファールもらってCount1Throwで追いつく可能性が一応存在する)昨日見たゲームでの違和感は、「もう逆転の目なんて無いのにとりあえず最後のシュートを放つ」姿だった。NBAだと間違いなく両チームともあたりに行かないし、歩いちゃってる。この辺が「最後まで諦めない」「負ける時は華々しく散る」みたいな東洋人特有の美意識なような気がする。

よくよく考えると、日本人が得意なスポーツは「大逆転」が可能なスポーツだ。「柔よく剛を制す」じゃないけど「劣勢に立たされた状態から一気に逆転」というのが可能なのが好きなのでしょう。(大体時代劇とかのストーリーもそうだしね、大どんでん返し系)だから基本的に「時間で区切られた勝負」というのも好まない。耐え抜いて見つけたわずかなチャンスを活かして一発逆転だ。そういう意味で言うと欧米のスポーツはとてもロジカルだ。周到な準備、念入りな調整、考えつくした戦術でもって「確率論として勝敗を求める」傾向にあるから「負け試合はつまらない意地を張らずにあっさりと負けてしまいましょう。無理して怪我でもしたら最悪だし」という考え方になる。つまり基本的には勝負をする前に勝敗は決しているのだ。必然の勝負勘。

これはきっと「リーグ戦」という考え方にも影響されてくると思う。リーグ戦は明らかに「確率論」だ。「2勝1敗のペースで…」「Awayは引き分けでOK」みたいな「トータルで勝つ」考え方。それと比較して日本のスポーツはたいてい「トーナメント方式」。力が劣っていても「逆転のチャンス」「シンデレラストーリー」が用意されている。

日本人て結局ロマンチストなのね、と思った瞬間だった。