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ネットワーク坐禅会・その7…つながっている命・縁起

ネットワーク坐禅会・その7

                                                     …つながっている命・縁起

 私たちの命は、宇宙の中に、地球の中に、この国土の中に、周りとすべて調和しつながりあって生きています。過去と未来の時間軸においても脈々と長い時間空間を経てつながりあっていますし、現在の横の広がりを考えても無限の広がりの中に存在し、自分が把握できるかできないかにかかわらず、まわりの全てに生かされているとも言えます。そのつながりのメカニズムは何なのでしょうか。つながりに法則があるなら、そのシナリオを描いているのは誰なのでしょうか。天寿とか天命と呼ばれる「天」なのでしょうか、「神」や「仏」でしょうか、あるいは「運」でしょうか。それとも偶然なのでしょうか。

 仏教ではこのつながりを「縁」と呼んでいます。すべて縁によって生ずるから「縁起」と名付けています。偶然という考えは、仏教では存在しません。すべて必然です。

 この度のコロナ、正に見えないつながりの脅威を感じさせられています。つながっている命なのです。中国は離れた遠い国の問題ではありません。ヨーロッパ・アメリカも他人事ではありません。ほんとうは、ずっ~と、このようなつながりの中に居たのです。他人事と思えていたのは見えていなかっただけのことです。コロナ危機は、改めてこのことを学ばせていただく「学びの好時節」でもあります。

 このつながりは、単に身体的な接触の問題だけではありません。以前の記事で書きました「心の密」、つまり心のつながりの存在です。同じ現実をどのように心で捉えるかによって生き方が変わってきます。そこに3密のほかにもう一つの重要な「密」があることもすでに述べましたが、この4密目を、ある友人から、別の次元のことなので「3密プラス」と名付けるといいとアドバイスされました。

 このプラスの精神の意味を重視すれば、単に「私は3密は守っているから、自粛はしない。普通に過ごす」という考えは通りません。見えないつながりに生きている共同体なのですから、「見える心の発信」が重要なのです。特に、社会の多くの人々に会社や企業、店舗、活動する人物の名や顔を含めた存在を認知してもらうことによって成り立つ仕事、産業に従事する人々にとっては、この「感染を防ぎ切ろう」とする発信力は大きな力となります。すでに世界中で、スポーツアスリート、芸能界などからの発信が沸き起こっています。一般の人々からも、医療従事者へ向けた支援の輪が大きなうねりとなって広がっています。これこそ「3密プラス」の効果であり、人類ならではの英知といえます。「自粛行動」は、自分のためだけでなく、見えないつながりに向けての慈愛あふれるメッセージなのです。

 

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